いよいよ開幕!ジャパンラグビー トップリーグ2004-2005

神戸製鋼、2連覇へ好発進
=東芝府中に逆転勝ち、ヤマハ、リコーも白星=
-トップリーグ開幕-
 2年目を迎えたトップリーグは18日開幕、東京・秩父宮ラグビー場と大阪・花園ラグビー場で計3試合が行われ、
初代王者の神戸製鋼コベルコスティーラーズが前回2位の東芝府中ブレイブルーパスに15-12で逆転勝ちした
ほか、ヤマハ発動機、リコーブラックラムズが白星スタートを切った。
 開幕戦でいきなり1、2位対決。2連覇を狙う神戸製鋼は詰めが甘く、東芝府中にカウンターアタックなどで
2トライ(1ゴール)を奪われ、前半0-12と苦しい戦い。しかし、後半はモールを軸にFW周辺の手堅い攻めを
展開、8分、ナンバー8斉藤のトライに結びつけた。20分にはFW松原のトライ(ゴール)で同点に追いつくと、
終了寸前にSO今村がPGを決めて、粘る東芝府中を振り切った。
 前回3位のヤマハ発動機は、同4位のサントリーサンゴリアスと一進一退の攻防を繰り広げ、前半9-9。
後半もともに攻めあぐんだが、ヤマハ発動機は33分、ゴール前でチャンスをつかみ、WTB富岡が待望のトライ
(ゴール)。さらに36分にも元ニュージーランド代表のSOマクドナルドの好キックから、FB堀川が左中間に
押さえると、サントリーの反撃を1トライに抑え、21-14で逃げ切った。
 また、同9位のリコーは同7位の三洋電機ワイルドナイツと接戦の末、後半31分にFW石井のトライ(ゴール)
で逆転、さらにPGで25-20と突き放した。
 19日は第1節残り3試合が秩父宮と花園で行われる。


神戸製鋼、東芝府中、NEC軸にV争いか
=2年目トップリーグは18日開幕=
2年目を迎えたジャパンラグビー トップリーグ2004-2005シーズンは、いよいよ18日に開幕する。
日本代表がスコットランド、ウェールズに遠征する11月の中断を挟んで、来年1月10日まで、全国46会場で
計66試合が行われる。
昨シーズンは初めて経験する長丁場のリーグ戦だったが、各チームともその経験を生かして戦い方などの対策も十分。
さらにニュージーランド(NZ)やオーストラリア(豪州)などから即戦力の大物外国人選手や大学選手を加え、
夏合宿を経てチーム力を強化。参加12チームの戦力は接近してきた。初年度は最終日まで優勝争いがもつれ込んだが、
今シーズンも序盤戦から好カードが相次ぎ、最後まで目が離せない展開になりそうだ。
そんな“絶対本命”が不在の中、リーグ戦を引っ張るのは、やはり初代王者の神戸製鋼コベルコスティーラーズ、
日本選手権覇者の東芝府中ブレイブルーパス、マイクロソフトカップ優勝のNECグリーンロケッツあたりか。
連覇を狙う神戸製鋼は昨季とほぼ同じメンバーで臨む。CTB元木、FW伊藤、斉藤ら日本代表組をそろえ、
安定した戦力にさらに磨きをかけた。ベテランが多いだけに長期間戦うスタミナが課題か。今季初めて指揮を執る
増保監督のさい配もみどころだ。ただ、8月下旬に左肩を手術した大畑が開幕に間に合うか微妙。昨季日本選手権で
やっと頂点に立った東芝府中は、前年2位の悔しさをぶつける。強力FWは健在で、いきなり開幕戦であたる神戸製鋼に
勝って、勢いづきたいところ。
ヴェストハイゼン、ケフーら大物外国人選手に注目。NECには大物外国人が入った。南半球3カ国対抗で活躍する
現役バリバリの南アフリカ代表SOのヤコ・ヴェストハイゼンだ。昨季は6位に沈んだが、大物SOの好リードで
リーグ初制覇を目指す。最後までV争いに絡んだ昨季3位のヤマハ発動機(ジュビロ)にも、昨年のワールドカップ
(W杯)に出場した現役のNZ代表バックス、レオン・マクドナルドのほか、関東学院大から日本代表のプロップ
山村、早大からSO大田尾の即戦力が加入。今春、NZ留学でノースハーバー州代表に選ばれたFW木曽も自信を
つけ、一段と戦力アップした。昨季無冠に終わった4位サントリーサンゴリアス。1999年W杯の豪州優勝に貢献
したFWマーク・コナーズ、NZ代表キャップ17のCTBピタ・アラティニらを加えた積極的な補強が実を結ぶか。
昨季7位の三洋電機ワイルドナイツに新加入のトニー・ブラウンは最近までNZ代表のSO。ともに日本代表のFW
山本、CTB霜村(以上関東学院大出)の両新人にも即戦力の期待がかかる。昨季上位4強に屈した5位のワールド
ファイティングブルに、63キャップを誇る元豪州代表マット・コーベイン、昨季8位のクボタスピアーズには
1997-2003年豪州代表の主力選手だったトウタイ・ケフーが加わったが、うまくチームに溶け込めば、一気に
上位進出も。昨季入れ替え戦でリーグに踏みとどまった9位のリコーブラックラムズと、10位の近鉄ライナーズは、
かつて昭和40年代に社会人王座を争った強豪チーム。名門復活をかけて、リーグに波乱を起こせるか。
このほか、今季リーグに昇格した2チームにも注目したい。昨季は下部リーグに甘んじたトヨタ自動車ヴェルブリッツ
だが、実力は折り紙つき。リーグ戦初参入から上位をうかがう。同時に仲間入りした日本IBMビッグブルーも神戸
製鋼で活躍した大西ヘッドコーチを迎え、リーグ定着を目指す。

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