マイクロソフトカップ1回戦(秩父宮) 会見レポート

NECグリーンロケッツ 16-51 神戸製鋼コベルコスティーラーズ

◎NECグリーンロケッツ
○高岩映善ヘッドコーチ

「神戸の位置と、NECは日本選手権に出られるという位置の違いで、気持ちの部分が点差に表れた試合でした。次につながる内容が一つもありません。うちの気持ちの部分で弱いところが出てしまいました。去年、一昨年とリーグ戦でできなかったことを一つ一つ精度を上げてトーナメントを勝ち上がったのですが、今年はリーグ戦での成績が良かった分、気持ちを引きずってしまったと思います。ヤコは日本選手権には間に合うと思います。幸い、日本選手権に出場できますので、この期間を生かして臨みたいと思います」

○箕内拓郎キャプテン
「神戸さんのプレッシャーの前で力が出せず、ミスから取られてしまいました。うちはトップリーグの時とは違ったチームになってしまい、立て直すことができませんでした。神戸さんはメンバー編成が変わってチーム全体が動けるようになり、こちらの分析で狙っていたポイントがなくなり、修正してきたと思います。ディフェンス面でもラックでレフリーングと合わずリズムがつかめませんでした。二人のシンビンについては、グレンとクリブは仲が良いので、周りの奴らは放っといたんですけれど、最後にラック周辺で放さない時点で振りほどいたと二人は言っていました。まあ、誰が見てもパンチですが(笑)。つかまれるという時点で反則にとってほしい、見てほしいとレフリー、タッチジャッジにはアピールしていたのですが、見てもらえる部分とそうでない部分がありました」

右から高岩ヘッドコーチ、箕内キャプテン 右から高岩ヘッドコーチ、箕内キャプテン

◎神戸製鋼コベルコスティーラーズ
○増保輝則監督

「NECさんの激しいゲームに感謝したいと思います。前半の使い方が非常にうまくいきました。選手のモチベーションが高く、それをグラウンドで出せるかどうかが課題でしたが、松原キャプテン以下、良いゲームへの入り方をしてくれました。ディフェンスもアタックも久々にひたむきなゲームをしてくれました。この点差についてはNECがトライを取りにいってのことで、ラグビーではよくあることです。実力はNECのほうが一つ上だと思います。元木のスタンドオフについては、あの近辺のディフェンスを受けてしまうとFWに負担がかかるので、純粋にノックダウンのこの試合では相手にとって良い形を作りたくなかったので選択しました。吉田をディフェンスではスタンドオフに置いて、あの二人が激しいディフェンスをしてくれました。今村も途中出場で良いディフェンスをしてくれました。ゲームプラン自体は大きく変わっていません。FWをどう優位に立たせていけるか、チャンネルを絞って攻めました。今までは、そこのプレッシャーがきつくて、プレッシャーに負けてボールが流れて、楔が打てず結局FWがサポートに行けなかったのですが、今日は良く攻めたと思います。手ごたえは正直言ってまだまだですが、僕の中ではこの動きが一過性のものなのか、持続できるのか選手のチャレンジを信じたいと思います。どのチームが来ても負けたら終わりのトーナメントで、こういう試合を続けながら成長していきたいと思います」

○松原裕司キャプテン
「トップリーグ初戦の東芝戦以来の自信を持って入れるゲームでした。楽しかったです。実際、グラウンドで体を当てた時に、接点で勝てたと思いました。完璧な自信を持って、チームが一つになったと感じました。ここ1週間は、すごく良い練習ができました。メニューはほとんど変わっていませんが、激しさ、こだわりが違いました。言われる前に選手が出してくれて、心強かったです。東芝戦の前も時間が十分あって、こんな雰囲気でした。熱を感じました。ヤコ選手は出る前提で僕らは練習してきましたが、ゲームの流れは出ていたら変わっていたかもしれません。この一週間、全力で走れといわれれば走るし、当たれといわれれば当たります。監督、コーチを信頼して備えたいと思います。今日の試合も楽しかったので、次も1分1秒でも長く試合したいと思います」

右から増保監督、松原キャプテン 右から増保監督、松原キャプテン


東芝府中ブレイブルーパス 33-13 サントリーサンゴリアス

◎サントリーサンゴリアス
○永友洋司監督

「まず、東芝府中さんに感謝したいと思います。最後に我々のやりたいラグビーを引き出してくれました。振り返ればハーフタイムを挟んだ5分間が勝負の分かれ目となってしまったと思いますが、80分攻め続けることができた、選手はよくやってくれました。ゲームプランとしては、速くボールを動かして外のスペースを有効に使っていこうというものでしたが、そこで取り切れなかったのが東芝さんとの力の差です。東芝さんは敵陣に入ったら必ず得点しました。簡単に与えすぎているのがうちの力です。東芝さんが一枚も二枚も上手でした。バックスでゲインを切れる選手は何人もいるのですが、良いボールを渡しきれませんでした。選手の入替はトップリーグでも後半の20分で得点されているので、リスクを覚悟して、もう1テンポ上げていかないとトーナメントでは勝てないと判断したためです」

○早野貴大キャプテン
「今日はありがとうございました。東芝さんにチャレンジするつもりで、しっかりした僕らのプレーをすることができました。悪いところもありましたが、それ以上に僕らのアタックを東芝さんにも皆さんにもお見せすることができたと思います。すべての攻めでトライが取れるわけではありませんから、どれだけ攻めながら我慢できるかがポイントでした。東芝さんはディフェンスの強いチームですので、アタックの選択は間違えていなかったと思いますが、もどかしい部分もありました。フィジカルやフィットネスなど、いろんな面で反省はありますが、今日はチームとしてのアタックの意識が出た試合でした。今後はチームとしてやり通すのが強くなれる道だと思います」

右から永友監督、早野キャプテン 右から永友監督、早野キャプテン

◎東芝府中ブレイブルーパス
○薫田真広監督

「まず、選手にはこうしたノックアウト方式の難しさを伝えました。どこのチームでもそうだと思いますが気持ちの面でチャレンジされると厳しいです。1試合目のように、普通にやれば四分六でNECだと思いますが、ああいう結果になってしまいます。今日、評価できるのはディフェンスです。トップリーグの時以上にサントリーさんは外に振ってくると読んでいましたが、そのとおり対応できたと思います。前半最後の2トライはチームに勇気をくれるトライでした。神戸戦は、バツベイ選手は正直出られるか五分五分、キャプテン始め他の選手は照準を合わせています。神戸のうまさと経験、ここ一番の勝負強さ、日本選手権の出場権を持っている僕らへのチャレンジ、これらに対してこちらがチャレンジしていかねばなりません。由紀雄がディフェンスでは第一CTBの位置に立ち、明がSOの位置に立つので、この辺りの対応をしっかりやっていきたいと思います。
(サントリーのトライシーンについての質問に)レフリーングの問題も難しいと思いますが、場内の放映を含めて協会として考えていただきたい問題です」

○立川剛士ゲームキャプテン
「前回は後半20分に2トライ取られましたので、目標であった1トライに抑えることができて、大変満足しています。個人的にはトライに見えなかったので、ビデオレフリーでもあればなあと思いました。コーチからいわれていたとおり、サントリーさんはワイド、ワイドで展開してきました。アタックでは修正したい点もありましたので、しっかり練習して直していきたいと思います。神戸が勝ったのは冨岡キャプテンから試合直前に聞いたのでまったく気にはなりませんでした。何回やってもサントリーは府中のライバルチームなので、勝ちたかったです。モチベーションは下がっていませんでした」

右から薫田監督、立川ゲームキャプテン 右から薫田監督、立川ゲームキャプテン

RELATED NEWS