6節 マッチ&会見リポート(神戸製鋼 27-16 コカ・コーラウエスト)

神戸製鋼のキックオフで始まったゲームは、キックの応酬で滑り出す。今村雄、伊藤剛、濱島とキープ力のあるプレーヤーが起点となりゲインするも、決め手に欠け一進一退の攻防に。18分コカ・コーラゴール前10mスクラムからNO.8伊藤のサイドアタックからつないで、最後はWTB小笠原があっさりT(G成功7-0)。対するコカ・コーラもキックとオープン攻撃を織り交ぜ神戸ゴール前に迫るも、最終ラインを割らせない神戸製鋼。左右に展開するコカ・コーラがペースをつかみ、DFの裏にパントを転がし神戸製鋼がヒヤッとする場面も。数少ないチャンスが巡ってきた39分、神戸製鋼は左中間22mラックより、NO.8伊藤のアタックからつなぎ、最後はWTB小笠原が2本目のTを挙げ(G成功14-0)前半を折り返す。

後半もコカ・コーラの勢いは衰えない。キックチャージからアタックするも決め手を欠き、得点に結びつかない。ウィルソンのDGで突き放したかに見えた神戸製鋼(17-0)だが、強烈なプレッシャーをかけ続けるコカ・コーラは、神戸製鋼のミスも重なり17-13まで追い上げる。コカ・コーラの勢いに飲み込まれかけた神戸製鋼だが、コーラ陣30mラックからSH後藤が抜け出し左へつなぎ、最後はCTB今村雄が左中間にT(22-13)。SO森田へ交替してタッチキックが安定し出した神戸製鋼だが、前に出る勢いは衰えないコカ・コーラ。神戸製鋼の不用意な反則からPGを決め6点差まで詰める(22-16)が、SH後藤を起点としたカウンターアタックからチャンスをつかんだ神戸製鋼が78分、左中間コカ・コーラゴール前ラックから、左へ展開、最後はWTB濱島がとどめのT(27-13)。勢いで上回っていたコカ・コーラを、老獪さと若手の粘りが融合した神戸製鋼が押し切ったゲームであった。(廣島 治)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ 27-16 コカ・コーラウエストレッドスパークス   神戸製鋼コベルコスティーラーズ 27-16 コカ・コーラウエストレッドスパークス

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C:2007, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)

コカ・コーラウエストレッドスパークス

向井監督(左)、武蓮傳 副主将
向井監督(左)、武蓮傳 副主将

神戸製鋼コベルコスティーラーズ 27-16 コカ・コーラウエストレッドスパークス(12月8日)

◎コカ・コーラウエストレッドスパークス
○向井昭吾監督

「2連敗中で、勝ちたい試合でした。神戸のうまさと2個のチャンスに得点され、最後は得点が上回ってしまった。前後半とも攻めている時間は、こちらが長かったと思うが、そのあとトライまで持っていくところができなかった。来週までに修正をしなければならない」

○ニールソン武蓮傳 副主将
「80分間を通して選手全員が、すごく頑張ってくれて、トライを取れそうなところまで行ったが、神戸のゴール前のディフェンスによってとトライにならなかった。少ないチャンスでもトライが取れるように修正していきたい」

――神戸のディフェンスが良かったのか取りきれなかったのか。
○向井監督
「神戸は、失点が少なくラック際もうまい、出させない玉殺しのうまさもある。スクラムトライも行けるかなとも思った。あと5回くらいスクラムをやっていれば認定トライになるかとも思った。そこまで固執すれば良かったか。(これらもすべて)神戸のディフェンスのうまさです。我々もボールを生かすためのボディーコントロールを研究していかないとトップ4にはやられてしまう。私たちも勉強中です」


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神戸製鋼コベルコスティーラーズ

平尾総監督(左)、後藤主将
平尾総監督(左)、後藤主将


◎神戸製鋼コベルコスティーラーズ
○平尾総監督

「レベルの低いミスもあり注意力を高めトレーニングをする必要があるが、結果的には(勝点の)5Pを取ったことは、チームを評価できる。コカ・コーラも良いチームで、そのチームから5Pとれたことは次のサントリー戦に弾みのついた試合でした」

○後藤主将
「反省するところが分かりやすかった試合でした。個人のスキルなのか、コカ・コーラのプレッシャーなのか。こんなことをやっていては次がないと思うほど大反省をしている。サントリー戦に向けて同じことのないようにしたいと思っている。致命的な反省点は、キックのチャージ、キックオフのミス、中途半端なパスをしてのノットリリースなどでエリアが取れなかったこと。ゲームマネージメントの判断ミス、スキルのなさが顕著に現れた試合でした」

――(6点差のリードの状況で)最後、ゴールを狙うことは考えなかったのか。
○後藤主将
「まったく考えませんでした。4トライを取ることしか頭になかった。‥‥え、6点差だったのですか。それは危なかった(爆笑)」

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