8節 マッチ&会見リポート(三洋電機 46-7 日本IBM)

三洋電機 46-7 日本IBM   三洋電機 46-7 日本IBM
ゴールを死守するIBM 懸命なディフェンス
マッチリポート
三洋電機ワイルドナイツ 46-7 日本IBMビッグブルー
(week8/2008年12月7日 at群馬・群馬県立敷島公園サッカー・ラグビー場)

三洋電機ワイルドナイツ(以下三洋)が地元サポーターの前で全勝を守り首位をキープした。
前半は日本IBM(以下IBM)が、気迫あふれるディフェンスとSOマイク・ハーカスやフルバック高らの巧みなキックでやや押し気味の展開。特に両センターが思い切りよく前に出るディフェンスは昨季日本選手権王者を苦しめ、前半をノートライに抑えたのは見事だった。攻撃面でもNo.8ロトゥ・フィリピーネを中心に近場の局地戦を仕掛け三洋ゴールをこじ開けた。

後半に入ると三洋が反撃を開始する。キックチェイスや接点で相手を上回りはじめると、決定力のあるBK陣がボールをワイドに振って攻撃を仕掛ける三洋のラグビーを取り戻す。
ハーフタイムを挟んで試合の流れを一気に奪い返した三洋の地力はさすが。
ダニエル・ヒーナンの再三のターンオーバーやホラニ・龍コリニアシの力強い突進、また北川智規の3トライなど役者が働き出し、三洋が強さを見せつけた。
また後半途中出場のロック劉もインターセプトからそのまま約50mを走りきってトライをあげるなど、相変わらずの身体能力の高さを見せた。
一方のIBMにも最後まで切れることなくディフェンスを続ける姿勢で、点差や順位に表れない高いレベルの攻防を見せてくれた。
マン・オブ・ザ・マッチは三洋の入江順和。センターでの先発から後半にはSOに入り、終始安定したゲームメイクを行った。後半には自ら切り込んだりドロップゴールを狙うなど果敢な面も見せた。
またこの日グラウンドには、前半戦最終節で負傷し戦線を離れていたトニー・ブラウンも姿を見せ、多くのファンを安心させた。
三洋電機 46-7 日本IBM   三洋電機 46-7 日本IBM
激しい攻防 この日3トライの北川選手

会見リポート
日本IBMビッグブルー
安藤ヘッドコーチ
高忠伸キャプテン
安藤ヘッドコーチ(上)、高キャプテン

◎日本IBMビッグブルー
○安藤裕樹ヘッドコーチ
「前節の敗戦もありまた相手が三洋ということで非常に重要なゲームでした。敗戦という結果は大変残念だが、選手たちは自分たちのやるべきことを信じてやり切ったことを評価したい。ある時間帯までは自分たちのラグビーを遂行することができたと思う。
負けの中にも得るものがたくさんあったので、反省すべき点をしっかり反省して次のゲームに備えたい」

○高忠伸キャプテン
「前半はいい戦いができたが、集中力の持続や80分間を通してのマネジメントという部分で三洋との差があった。
先週の敗戦から大きな成長も見られたので、来週に向けてポジティブに準備期間を過ごしていきたい」

三洋電機 46-7 日本IBM   三洋電機 46-7 日本IBM   三洋電機 46-7 日本IBM
復調のキャプテン榎本選手 地元ファン熱い声援 マン・オブ・ザ・マッチ、入江選手
三洋電機ワイルドナイツ
飯島監督
三宅ゲームキャプテン
飯島監督(上)、三宅ゲームキャプテン

◎三洋電機ワイルドナイツ
○飯島均監督
「前半はIBMのブレイクダウンでの強いコンタクト、独特なディフェンスの形態に対応しきれなかったが、後半から立て直すことができた。
長いリーグ戦の中では今日のような試合もあるが、その流れを立て直すことができた選手たちは立派だと思う」

──ハーフタイムでの指示は?
「選手たちが落ち着いていたのでほとんど話していない。
経験のある選手が控えに多くいたこともあるが、選手たちがわずかな時間の中で流れを変えてくれた」

○三宅敬ゲームキャプテン
「前半は自分たちの弱いところが出てしまったが、後半は1本1本トライを獲ることに意地になることで気持ちがまとまった。
『3トライ獲ってもMOMに選ばれない』と北川がこぼしていたが、すべての選手が活躍できるワイルドナイツはいいチームだと思う」

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