3節 マッチサマリー(サントリー 20-25 NEC)

サントリー 20-25 NEC   サントリー 20-25 NEC   サントリー 20-25 NEC   サントリー 20-25 NEC

(写真提供:阿部 典子)

サントリーサンゴリアス 20-25 NECグリーンロケッツ
【week3/2010年9月19日(日) at 北海道・月寒屋外競技場】

北海道にもやっと爽やかな初秋の兆し──。美しさ日本一の北海道の紅葉の中でも、一番早く見ることのできる十勝岳の紅葉は、例年より一週間遅れでようやく色づき始めた。この北海道でトップリーグ第3節、サントリーサンゴリアス対NECグリーンロケッツのゲームは13:00キックオフされた。
11:00からプレイベントとして、高校1年生のチャレンジマッチが開催され、2019ワールドカップ候補選手達の好ゲームが展開された。
2010-2011トップリーグは、サントリーサンゴリアス、NECグリーンロケッツとも、先週の第2節を勝って1勝1敗で、札幌に乗り込んでの第3節の試合。両チームの今季の行方を占う大一番として注目される。

試合は、サントリーのキックオフで始まり、前半3分サントリーが敵陣からの速攻でつなぎ最後はヒューワットがキックしたボールをニコラスがインゴールで追いついてトライ。コンバージョンも成功して7-0、サントリーの先制で始まった。
前半7分NECのロビンスがハーフウェイライン付近からのペナルティゴールを決めて7-3とし、前半11分にはNECが敵陣左サイドラックから右に展開し、インゴールに転がしたボールに吉廣が追いついてトライ。コンバージョンも成功して7-10とNECが逆転。
前半はその後も、風上に立ったNECが、17分にロビンス、35分に瀬崎がトライし、両チームのペナルティゴールを含め13-25とNECがリードして前半を終了した。

後半はNECのキックオフ始まり、サントリーが敵陣でゲームを進めるが、要所でのミスなどで決定的なチャンスが作れない。一方、NECも反則などで前半のリズムが続かなかった。
一進一退の攻防の中、後半34分サントリーのキャプテン竹本が敵陣右サイドスクラムから抜けだし、ブレイクダウンからインゴールに飛び込んでトライ。ピシのコンバージョン成功で20-25とし、その後もサントリーが攻撃を続けたが、ノーサイドのホーンが競技場に鳴り響いた。
マン・オブ・ザ・マッチは、この日30歳の誕生日を迎えたNECのブライス・ロビンス選手。
午前中の雨があがって、気温21℃、湿度60%とさわやかな秋晴れの札幌でのゲームは、両チームとも激しくそしてフェアな攻防を展開し、素晴らしいものであった。両チームの健闘に敬意を表したい。

会見ダイジェスト
サントリーサンゴリアス
ジョーンズ監督(右)、竹本キャプテン
ジョーンズ監督(右)、竹本キャプテン


◎サントリーサンゴリアス
○エディ・ジョーンズGM兼監督
「去年のジャパンカップ(日本選手権)と同じだった。チャンスはあったが、タフではなくシンプルになってしまった。これはすぐに変えなくてはならない」

○竹本隼太郎キャプテン
「チャンスで取りきれない、キープできない。これは前からの課題、これらを直せば次につながる。修正したい」

──後半、ペナルティからショットを選択しなかったのはなぜ?
○竹本キャプテン
「トライがとれると信じて攻めた。スクラムもラインアウトもよかったので、後悔はしていない」
○ジョーンズ監督
「キャプテンの判断はよかった。結果としてとれなかっただけ」
「もう一つ、自分たちはいい方向のラグビーを目指している。レフリーに文句はない。今日はアタッキングラグビーができなかった。とにかくいいプレーをしたい」

──1週間のブレークがあるが、修正すべき点は?
○ジョーンズ監督
「頭の手術をしたい(笑)。全選手が変わらないと。そしてチームとしてプレーしたい。大きなプレーではなく、シンプルなプレーを繋げることで勝利に結びつけたい。今日は骸骨のようだった(笑)」

──今日はアタッキングラグビーではなくキックが多かった。こういう方針だったのか?
○竹本キャプテン
「相手もキックが多く、楽なゲームをしてしまった。もっと相手を疲れさせるようなラグビーをしたかったが、頭が足りなかった」

サントリー 20-25 NEC   サントリー 20-25 NEC   サントリー 20-25 NEC   サントリー 20-25 NEC
NECグリーンロケッツ
岡村ヘッドコーチ(左)、ラトゥ キャプテン
岡村ヘッドコーチ(左)、ラトゥ キャプテン


◎NECグリーンロケッツ
○岡村要ヘッドコーチ
「今日は選手を誇りに思う。去年は同点だったが、自分たちは喜び、相手は残念がった。今日は決着をつけたかった。選手はタックルでそれを表したいいゲームだった」

○ニリ・ラトゥ キャプテン
「今日は、選手はハートを持っていた。身体をはった "BIG HEART "というスローガンの通りできた。初戦はよくなかったが、今日はよかった。皆のがんばりを誇りに思う」

──後半は攻め込まれたが、どう考えたか。
○岡村ヘッドコーチ
「風下で、うまくボールを再獲得できるようなキックができなかったが、自信に満ちたディフェンスをしていた。スタッフも自信を持って戦えた」

──後半はペナルティが多かった。なぜか?
○ラトゥ キャプテン
「エキサイトしすぎて、コントロールできなかった。自分たちはアグレッシブにラインを上げている。ディフェンスでは止めていた。次の東芝に繋がるゲームができたが、個人が飛び出してしまった点は修正したい」

──後半のシンビンで、キャプテンは皆にどう声をかけたか?
○ラトゥ キャプテン
「一人足りなくなったが、前の週の試合を思い出せと言った。自分たちの力を信じていた。勝てると信じていた」
マン・オブ・ザ・マッチ

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