ワイルドカードトーナメント マッチサマリー(神戸製鋼 55-40 福岡サニックス)

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C:2011, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)
ワイルドカードトーナメント
神戸製鋼コベルコスティーラーズ 55-40 福岡サニックスブルース
【ワイルドカードトーナメント 2回戦/2011年1月23日(日) at 大阪・近鉄花園ラグビー場】

神戸製鋼は、レギュラーシーズンではトップフォーを崩すことができず、この日の対戦相手サニックスにも黒星を喫し5位に終わるが、ウィンドウマンス以降ゲームコミュニケーションが向上しチーム状態は上向き、ワイルドカードに臨む。レギュラーシーズン8位のサニックスは、ワイルドカード一回戦ではクイックスロー、PKからの速攻、自陣からのカウンターアタックで攻め続けて近鉄に勝利し、二回戦でも素早い攻撃で勝利を目指す。両チームとも日本選手権への出場切符がかかる大事な一戦。

サニックスのKOで開始された緒戦、神戸製鋼はFW戦で優位に立ち、キックでもサニックスを押し込む展開の中、4分、NO8伊藤のスクラムトライで試合が動き出す。サニックスも9分にBKの展開からFB15古賀がトライし5-7と逆転する。しかし神戸はキックでサニックス陣内に攻め込み、ラインアウトからのモールをFWが支配して前進、28分、34分とFB15濱島が続けてトライを奪い、39分にはSO10グラントがPGを決め22-7と15点リードして前半を終える。

サニックスは、後半から運動量豊富なヘスケスを投入し、神戸製鋼ディフェンスを切り崩して逆転勝利を狙う。しかし、先手を取ったのは神戸で、ヘスケスには3人から4人をかけ取り囲むようにタックルしてゲインを止めると、1分にはPR1安江のトライで27-7。
その後は相互に点を取り合う展開になったものの、試合の流れをつかんだ神戸がこのまま押し切るかと思われたが、後半の半ば過ぎからサニックスが猛追。24分、ゴール前30m付近中央のラックから右へBK展開、ヘスケスが期待通りの動きを見せてトライを挙げると、27分、31分と立て続けにゴールを割り41-40と1点差に追い上げる。しかし、最後まで焦りを見せることなく、集中力を持続させる神戸は、35分13CTB今村が中央にトライ、ノーサイドホーンが鳴った41分にも、小笠原が駄目押しのトライを挙げ、最後の数分に逆転のチャンスを賭け、ゴール前に迫るサニックスを振り切った。
神戸は日本選手権の1回戦を昨年と同じ顔合わせ、トヨタ自動車と戦う。

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会見ダイジェスト
福岡サニックスブルース
藤井監督(右)、菅藤キャプテン
藤井監督(右)、菅藤キャプテン


◎福岡サニックスブルース
○藤井雄一郎部長兼監督
「前半、簡単に失点し、このまま終われないと臨んだ後半だった。アタックはイメージ通りだったが、DFが簡単に突破されるなど、来季に向けた課題が露呈した。
とはいえ、強み(積極的なアタック)が発揮できたシーズンであり、一歩ずつ来季に向けて積み重ねていきたい」

○菅藤友キャプテン
「最後は自分たちらしさが発揮できたゲームだった。今シーズンは相手の出方に合わせたゲーム運びだったが、来季は、積極的に自分たちのペースでゲームを進められるようなチームづくりを目指したい」

──カーン・ヘスケスの投入時期について。
○藤井監督
「リーグ戦では、後半半ばからの場面も多かったが、今日については、後半最初からの投入は予定通りだった」

──ディフェンス力が弱みでは。
○藤井監督
「一次ディフェンスがしっかりできていれば、なんとか形になっていたが、キック処理ミスで、簡単にトライを奪われる場面も多かった」

──来シーズンに向けて。
○藤井監督
「アタックはトップリーグでも充分通用すると確信している。ただ、アタックすればするほど、DFの穴が大きくなる点、またセットプレーの弱みは来季への修正点である」

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神戸製鋼コベルコスティーラーズ
苑田ヘッドコーチ(左)、大橋ゲーム
苑田ヘッドコーチ(左)、大橋ゲーム


◎神戸製鋼コベルコスティーラーズ
○苑田右二ヘッドコーチ
「リーグ戦の雪辱を期すため、一点差でも勝つという信念を持って2週間入念に準備してきた。負傷者が多く、苦しい台所事情だったが、代わりのプレーヤーが良く踏ん張った。優れたアタック力を持つ福岡サニックスをトライ数でも上回って勝ったことは、大きい」

○大橋由和ゲームキャプテン
「リーグ戦で悔しい負け方をした分、勝利への執念が相手を上回った」

──福岡サニックス対策について。
○苑田ヘッドコーチ
「左右に大きく展開することは充分予想されたので、DFの間合いを早めに詰めることに主眼を置いた。後半DFの足が止まりインサイドブレイクを許した点は今後の修正点である」

──勝因は。
○苑田ヘッドコーチ
「アタック、ディフェンスとも約束事を80分間やり遂げたことが勝因」
○大橋ゲームキャプテン
「今村、濱島が一対一で勝負する強い気持ちを持ってプレーした結果が勝ちにつながった。後半振り回されて、実はメチャメチャ、キツかった(笑)。が、ここで崩れたらチームとして成長が無い、とFWリーダーの林さんとともに必死に支えた」

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