6節 マッチサマリー(NTTドコモ 7-59 近鉄)

NTTドコモレッドハリケーンズ 7-59 近鉄ライナーズ
【week6/2012年10月13日(土)/大阪・近鉄花園ラグビー場】

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C:2012, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)

トップリーグ第6節を迎え、ここまで勝ち星のない最下位のNTTドコモと2勝3敗と勝星を先行させたい8位の近鉄、秋晴れの花園ラグビー場で大阪ダービーが開催された。

前半、NTTドコモが風上を選択し、近鉄のキックオフで試合開始、NTTドコモ陣内で試合を進める近鉄が、4分、ゴール前で得た反則からSH金が速攻を仕掛け右展開、NTTドコモのディフェンスが整備されないうちにCTB13番 森田が右隅にトライを挙げ0-5と先制する。
近鉄は、BKラインの左右の揺さ振りでNTTドコモディフェンスを崩すと、接点でも徐々に圧力を加え始め、16分、30m左中間で相手キックをFL7番 統悦がチャージダウンし、こぼれ球を丁寧にすくいあげて左中間にトライ、25分にはCTB12番 大西が中央からPGを決め0-13とする。NTTドコモは絶好のトライチャンスもあったがノックオンなどのイージーなミスが多く、試合のリズムが掴めないうちに前半を折り返す。

後半も先取したのは近鉄、後半開始早々の1分にターンオーバーから、SO重光がこぼれ球をNTTドコモ陣内に深く蹴り込み、WTB14番 ギアが追いついて、オフロードパスでキャプテンFB高に繋ぎ中央にトライ、ゴールも決まり0-20とリードを拡げる。
NTTドコモも、5分にPKからゴール前5m左ラインアウトとし、続くゴールライン上での攻防を制してFL7番 金がトライ、ゴールも決め7-20とするがここまで。この後は、近鉄の一方的な試合運びとなり、10分、13分と立て続けのトライの後、18分にハーフウェー左中間付近からCTB大西がドロップゴールを決めると、場内から大きなどよめきが起こる。

近鉄はNTTドコモのディフェンスのスペースを突いてトライを重ね、大阪ダービーを7-59の大差で勝利し、3勝3敗と星を5分に戻した。
この試合では、女性を中心とした新規ラグビーファン層の拡大を目指し展開している「ラガールプロジェクト」が関西初始動。ラガールがボールガールを務め、試合に花を添えた。
マン・オブ・ザ・マッチには、試合の全般を通じて積極的に前に進み、大量得点のお膳立てをした近鉄のLO4番 松岡勇が選ばれた。

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会見ダイジェスト
NTTドコモレッドハリケーンズ
高野へッドコーチ(右)、清瀬ゲームキャプテン
高野へッドコーチ(右)、清瀬ゲームキャプテン

■NTTドコモレッドハリケーンズ
高野一成へッドコーチ

「前節のNTTコミュニケーションズ戦からリズムを掴みかけていたが、失点が多過ぎました。近鉄のウィークポイントも掴んでいたが、結果意気込みが空回りしました。ゲーム途中からリズムを崩したが、負の連鎖で挽回することができませんでした。歯車が狂った状態から次節以降巻き返し、総合力を上げていきたいと思います」

清瀬岳大ゲームキャプテン

「前半スコアできず終いだったのが敗因ですが、これが今の実力です。真摯に受けとめて接戦を演じたいです」

──負の連鎖を断ち切るためには?

高野ヘッドコーチ
「テンポ良く、規律を守るのが優先事項です。相手のウィークポイントは掴んでいるだけに、まず持ち味のスピードを活かしたプレーを取り戻したいです。残された時間は少ないです」

──次節へ向けて。

高野ヘッドコーチ
「分析を進めながら、NTTドコモの戦い方を再確認したいと思います。チャレンジ精神を忘れず、まずポイント獲得を目指します」

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近鉄ライナーズ
前田監督(右)、高キャプテン
前田監督(右)、高キャプテン

■近鉄ライナーズ
前田隆介監督

「前半ミスを重ね、ペースに乗りきれませんでした。後半は継続を意識し、NTTドコモのミスに助けられながらも修正できたことは、次に繋がると思います」

高 忠伸キャプテン

「サントリー戦ではふがいない戦いをしたので、モチベーションの向上では難しい1週間でしたが、今日は近鉄らしいラグビーが展開でき、仲間で築いた良い結果になりました。前半のもたつきを後半しっかりカバーでき、ポジティブになれる良いゲームだったと思います」

──久々のプレーだったが?

高キャプテン
「正直しんどかったですが、気持ちはスッキリしました。怪我の後遺症はありません」

前田監督
「心強い主将です。練習から先頭に立って、皆を引っ張ってくれています」

──前半戦を振り返って‥‥。

前田監督
「アタックの形はできています。厳しいディフェンスをみせる相手チームに対し、きっちりボールを継続できれば次に繋がります。セットプレーが課題だと思います」

NTTドコモ 7-59 近鉄

(記事:山林右二、蜷川善夫、廣島治 写真:長谷川昭男 広報担当:村島博)

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