7節 マッチサマリー(NEC 33-48 東芝)

NECグリーンロケッツ 33-48 東芝ブレイブルーパス
【week7/2012年10月20日(土)/東京・秩父宮ラグビー場】

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昨年トップ4が激突!!

10月20日(土)は晴天の秩父宮ラグビー場からジャパントップリーグ2012-2013第7節を迎え、前半戦の折り返しとなります。昨年のトップ4が激突する好カードが2試合続き、前半戦の山場になりそうな試合です。
第1試合はNECグリーンロケッツ vs 東芝ブレイブルーパスで昨年はグリーンロケッツが僅差で勝利しているだけに今年はどうなるでしょうか?

前半は、NECのキックオフで試合が始まった。
5分:NECが連続攻撃も、東芝の厚いディフェンスになかなかトライが奪えずにいたが、10番SO田村が外に余った味方選手を見つけてキックパスを左スミへ。11番WTBナドロ選手がボールをキャッチして先制のトライを挙げてゴールキックを10番SO田村が決め、7-0。

14分:NECのノットロールアウェイのペナルティに、東芝はスクラムを選択し、スクラムをワンプッシュしてから左へ展開。13番CTBブリューがディフェンスを引きつけて11番WTB宇薄にパスが渡り、左スミにトライし7-5。
21分:NECが防戦一方となり、東芝の5mスクラムから出たボールを10番SO吉田が自らのスピードで相手の間を突破。中央にトライを挙げ、自分でゴールキックを決めて7-12と逆転した。

27分:昨年のトライ王ナドロがわき腹を痛めた模様で交替する。
27分:NECのペナルティから5mラインアウトを6番FLベイツがクリーンキャッチ。モールにしてゴール前へ、No8望月がインゴールへ入り、右スミへトライを挙げてゴールキックを10番SO吉田が決め、7-19。

33分:NECはペナルティをもらい、アドバンテージ中で10番SO田村がインゴールへゴロキックを蹴って14番WTB釜池が転がったボールに反応して左にトライ。10番SO田村がゴールキックを決めて14-19。
前半は5点差で接戦ではあるが、NECはペナルティが多く、東芝はディフェンスの裏に少し空きができるため、両チームが後半戦に向けて上手く修正できるかがカギになりそうな印象。

後半から東芝は、13番CTBブリューが退き10番SO吉田をCTBに替え、SOには21番ヒルが入って勝負に出る。
5分:NECの13番CTBツイタヴァキが東芝14番WTB廣瀬にハイタックルでシンビンにより10分間の退場となった。そこで得たゴール前5mスクラムを押し込み、No8望月が右にトライし、まずはボーナスポイント1点を得た。10番CTB吉田がゴールキックを決め14-26。
12分:右スミから左へのライン攻撃で、左スミにできたラックから6番FLベイツが密集をかい潜ってインゴールに手をいっぱいに伸ばしてトライし14-31。

21分:NECのオフサイドに東芝はペナルティキックを選択。21番SOヒルが中央30m付近からのペナルティゴールを決めて14-34。
20分過ぎると両チームとも戦術的な交替が多くなる。

23分:NECが中央から左右へ細かく連続攻撃。最後は左へ展開して、14番WTB釜池が左スミにトライし、19-34。
28分:右22m付近のラックから出たボールを東芝の3番PR浅原が貰ってパスダミーで前が空いたところを縦に抜けて走りトライ。ゴールキックを21番SOヒルが決めて19-41、ダブルスコアで残り10分位になった。
33分:NECのラックを東芝の選手がジャッカルしてNo8望月→21番SOヒル→4番LO梶川とボールがパスされて中央へトライをし、ゴールキックを21番SOヒルが決めて19-48。

35分:キックオフ直後のボールを奪い、NECの連続攻撃で東芝が受けに回る。東芝のアーリータックルでペナルティを貰い、NECのクイックスタートの早い攻撃に東芝はついていけず、13番CTBツイタヴァキがタックルをされながらダイビングトライでボーナスポイント1点を獲得。21番SO森田がゴールキックを決めて26-48。
43分:ノーサイドの合図の後にNEC陣内で3分間の長い攻防の末、NECの選手が左サイドを抜け出し、14番WTB釜池に渡り、この日釜池は3本目のトライを挙げた。ゴールキックを21番SO森田が決めて33-48でノーサイド。

勝った東芝は7トライを奪い、勝点5を挙げて徐々に本来のラグビーを見せ始めつつある。負けたNECも5トライを取って勝点1を取った。
マン・オブ・ザ・マッチは2トライを取った東芝ブレイブルーパスNo8望月雄太。
次節は10月27日(土)に東芝ブレイブルーパスがリコーブラックラムズと茨城県ケーズデンキスタジアム水戸で、NECグリーンロケッツは神戸製鋼コベルコスティーラーズと高知県春野総合運動公園陸上競技場で対戦します。(奥山 禎晴)

会見ダイジェスト
NECグリーンロケッツ
クーパー ヘッドコーチ(右)、浅野キャプテン
クーパー ヘッドコーチ(右)、浅野キャプテン

■NECグリーンロケッツ
グレッグ・クーパー ヘッドコーチ

「この試合に向けて、ファイティングスピリットを前面に出し、プライドをかけて臨みました。今週は、障害も多かったのですが、BKでカバーして、克服してきました。負けたことは残念ですが、選手のファイトは、大変誇りに思います。強い東芝さんから5トライ獲れて、プライドも守れました。最後まであきらめず、東芝さんという強いチームに対して、果敢に戦った選手を讃えたいと思います」

──反則が多かったが?

「東芝さんはチームとして良いアタックをしてきます。勢いがあります。そういうチームとやるときは、こちらの感情をプレーに出さないようにすることが大切です」

浅野良太キャプテン

「まず、初めに、今日も、多くのサポーターの皆様に駆けつけていただいて、ありがとうございました。東芝さんとはフィジカルなゲームになると、チームの選手は皆、同じ意識を持って臨みました。東芝さんは、我々を高めてくれる相手です。22人の見せたファイトはグラウンドの中で80分間感じることができました。フィジカルなファイトを選手も楽しんでいました。NO LIMITというスローガンで臨みましたが、最後、3分以上ディフェンスした後、トライを獲れたのは自信になります。ただ一つ、我々に足りないのは勝利だけですので、次の試合は、それをつかみ取りたいと思います」

──反則が多かったのは?

「気持ちが前に出ていたからでしょう。ディフェンスでのラインオフサイドなど、もっと前へという気持ちが、一歩前に立たせ、横とのコミュニケーションを取れなくさせてしまったのだと思います。前半に、あれほどエリアを獲得されなければ、さらに良いディフェンスができたと思います」

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東芝ブレイブルーパス
和田監督(右)、仙波ゲームキャプテン
和田監督(右)、仙波ゲームキャプテン

■東芝ブレイブルーパス
和田賢一監督

「本日はありがとうございます。多くの方に来場いただき、感謝申し上げます。昨年のベスト4チーム同士として、何か訴える激しい試合をしようと臨みましたが、何かは伝えることができたと思います。昨年は19対0でリードしてから敗戦しましたので、選手はリベンジできたのではと思います。修正すべき点は修正して次の試合に臨みたいと思います」

──修正すべき点とは?

「五次攻撃以上で、サポートプレーヤーが足りず、ターンオーバーされたり、スローボールにされたりするところです。我慢強いアタックが必要ですが、立川、望月を始め、簡単に倒れてしまっています。ディフェンスでは、ファーストタックラーが負けているので、悪循環に陥っています。だが、十二分に修正できると感じています」

──5トライ獲られた点は?

「十分、反省しなければならない点です。前半はお互い、フレッシュですので、どうしても拮抗したゲームになります。そこで、ディフェンスでタックラーが差し込まれて立体のスペースを守る選手がいなくなっています。NECさんのキックの精度も高かったですね。後半、逆襲されたのも反省材料です」

仙波智裕ゲームキャプテン

「お疲れ様です。去年のNEC戦のリベンジということもありましたが、今の東芝は停滞というか、もう一つ殻を破れないところがあるとミーティングでも皆が指摘し、それを破ろうと臨んだ試合でした。できた部分と、ペースを手放した部分がありました。一つのトライ、一つのアタックに集中していきたいと思います。本日はありがとうございました」

──今週はミスが少なかったようだが?

「良いタックルも、ボールの動かしもありましたが、印象としてはまだまだです。自分たちのイメージ通りではありません。横に回しているだけで前へ進めていません」

──中央のPGを狙ったが?

「スコアを取ってリズムをつくろうと意図しました。トライが獲れないのは悔しいが、3点取ってリズムに乗ろうと思いました。ヒルは『トライを狙いに行こう』と言ったのですが(笑)」

NEC 33-48 東芝

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