ファーストステージ・第1節 マッチサマリー(リコー 27-27 コカ・コーラウエスト)

リコー
ブラックラムズ
リコーブラックラムズ
27 合計 27
17 前半 5
10 後半 22
3 勝点 3
3 総勝点 3
コカ・コーラウエスト
レッドスパークス
コカ・コーラウエストレッドスパークス

リコーブラックラムズ 27-27 コカ・コーラウエストレッドスパークス

ファーストステージ・第1節 プールB
2013年8月31日(土)17:00キックオフ/東京・秩父宮ラグビー場

リーグ戦新方式の採用で、序盤の試合の取りこぼしが2ndステージのグループ分けに影響するだけに1stステージ前半から目が離せない。
昨年度10位のリコーブラックラムズにトップリーグ返り咲きのコカ・コーラウエストレッドスパークスがどんな試合運びで挑むのか。また、時折吹く強い南風が試合をどう左右するか。

リコーのキックオフで試合が始まった。
8分、コカ・コーラウエストが敵陣左側10m付近から右へ大きく展開、No.8豊田が右隅に飛び込んで両チームの初トライ。 (ゴール不成功)0-5
12分、コカ・コーラウエストは反則の繰り返しで5番LO桑水流がシンビンとなり、10分間を14人で戦わなくてはいけなくなった。
18分、リコーが敵陣22m左サイドのモールから狭い左サイドのスペースを突いてSH池田から最後は14番WTB渡邊が左隅に飛び込んですかさず同点のトライをあげる(ゴール不成功)5-5
29分、リコーが自陣中央から右へパスを回し、FWが縦を突き、また再度右へ展開。14番WTB星野が右タッチライン沿いを快走。2人のディフェンスをかわし、内側に切れ込み相手FBをさらにかわしてトライをあげ、リコーが逆転。(ゴール不成功)10-5
34分、コカ・コーラウエストが敵陣22m内側で右へパスを回し、外に人が余っていたもののそのパスをリコーFB高平がインターセプト。90mを走り切って中央へトライ。(ゴール成功)17-5

後半2分、コカ・コーラウエストのスクラムから左へ展開11番WTB小柳が巧みなステップで対面選手をかわしてトライし反撃開始。(ゴール不成功)17-10
6分、リコーの反則からPKでコカ・コーラウエストは連続で展開、なかなかリコーのディフェンスが破れないながらもキックパスでFB川口がインゴールに転がるボールを押さえて連続トライ。2点差に詰め寄る。(ゴール不成功)17-15
20分、コカ・コーラウエストが敵陣22m付近から右へ展開。SO吉原がリコーのディフェンスの裏へキックし、リコーのボール処理のミスをついてSO吉原がボールを拾いそのままトライで逆転する。(ゴール不成功)17-20

23分、リコー右敵陣10m付近からモールサイドを5番LOカウヘンガが縦突破で抜けて右隅へトライし、再々逆転。右側の難しいゴールを入替で入った23番FBピータースが決めて24-20。
28分、コカ・コーラ19番バレイオスが危険なプレーでシンビンとなり10分間の一時的退出に。
36分、1人少ないコカ・コーラウエストが敵陣10~22mの間の中央付近のラックサイドをLO桑水流がするっと抜けてFB川口へパス。ガッツポーズをしながらの中央へのトライで三度の逆転となる。(ゴール成功)24-27
40分、リコーはノーサイド直前にペナルティーをもらい、中央50m付近からのペナルティゴールをFBピータースが慎重に決めて同点でノーサイド。27-27

コカ・コーラウエストにとって悔やまれるのは2つのシンビンとキックの精度。トップリーグ復帰の初陣を勝利で飾れなかったが、これからの戦いに注目である。
マン・オブ・ザ・マッチは2トライをあげたコカ・コーラウエストの川口晧平。

次節はリコーが三重鈴鹿スポーツガーデンでヤマハ発動機ジュビロと、コカ・コーラウエストは福岡レベルファイブスタジアムで東芝ブレイブルーパスと戦う。(奥山 禎晴)

● 記者会見ダイジェスト ●

リコーブラックラムズ


神鳥裕之監督(右)、野口真寛ゲームキャプテン

神鳥裕之監督

「たくさんの応援に感謝申し上げます。開幕戦は本当に難しいです。コカ・コーラさんは激しく速いディフェンスでくると予想していましたが、前半はボールキープしてスコアできました。後半はタックルが甘くなりました。しかし、最後の最後で、ペナルティキックで追いつけたので、あきらめない意志をお見せできたのが収穫です」

──キャプテンの状態は?

「小松は太ももを痛めていますが、(リーグ)前半戦には戻ってこられると思います」

野口真寛ゲームキャプテン

「お疲れ様です。今日はミスに泣かされたゲームだったと思います。後半は風を意識しすぎて、ミスで焦って失点しました。最後に同点にしたのは次につながったと思います。この反省を生かしていきたいと思います」

──ミスとは?

「孤立した場面で、ノットロールアウェイを取られたことと、スクラムでメンバーチェンジしたところで難しくなったことです。具体的にはアングルとアーリープッシュの新ルールで反則を取られたところです」

コカ・コーラウエストレッドスパークス


山口智史監督(右)、豊田将万キャプテン

山口智史監督

「トップリーグに復帰するに当たって、昨年から再建に協力していただいたリコーさん相手に、沢山のお客様の前で試合でき、大変嬉しく思います。結果には全然満足していません。前半は風上で、ちょっと上手くやろうとして自分たちのラグビーができませんでした。次は福岡での開幕戦になりますのでしっかり臨みたいと思います」

──リコーが再建に協力とは?

「トップリーグのチームとなかなか試合が組めない中、合宿で去年の春、秋、今年の春と3回試合を組んでいただきました。今年の春はリコーさんを一つのターゲットとしてチームを強化してきました。リコーさんのメンバーも代わり、フィジカルになった印象です。セットプレーでは、若干、うちが劣っていたと思います」

──勝ち点3については?

「勝ち点5が見えていたところで3は大きいです。次へつなげて、東芝さん相手にトライを積極的に獲っていきたいと思います。うちはどんな相手でもしっかり勝ち点5を狙っていきます」

豊田将万キャプテン

「トップリーグで試合ができるということにすごい喜びを感じながら80分間プレーすることができました。引き分けという結果に、トップリーグで勝つことは難しいと改めて思いました。次は勝つことを目指して頑張っていきたいと思います」

──最後はリードして、どういう意識で戦ったのか?

「ここで消極的なラグビーは、僕らがやってきたラグビーじゃないと。継続して、守らず攻めていこうと。僕らも疲れているけれど、相手も疲れていて、リードしている僕らが有利だと伝えました」

──試合内容は?

「ボールが一番動いた試合で、ベースを作るという意識をチーム全員がもてた試合でした。自信がもてました」

── 一人足りない中で、攻めて逆転した場面は?

「プレーの中で、絶対僕たちの方が走れていると感じていました。セットピースで人数を勝るのでなく、相手より速く走って、走る中で勝ろうと。シンビンがあったから、逆に切り替えられたと思います。僕らがやってきたアタックの形、特別なことでなく、やるべきことをやろうとした結果でした」

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