ファーストステージ・第4節 マッチサマリー(リコー 11-26 東芝)

リコーブラックラムズ
リコーブラックラムズ
11 合計 26
6 前半 14
5 後半 12
0 勝点 5
8 総勝点 18
東芝ブレイブルーパス
東芝ブレイブルーパス

リコーブラックラムズ 11-26 東芝ブレイブルーパス

ファーストステージ・第4節 プールB
2013年9月27日(金)19:00キックオフ/東京・秩父宮ラグビー場

東芝ブレイブルーパスが、強いディフェンスとモールを起点としたプレーでリコーブラックラムズから4トライを奪い、FLオト ナタニエラのトップリーグ100キャップを勝利で祝った。

ポゼッション、テリトリーともに劣勢で、反則も重なりもどかしい展開が続いていた前半立ち上りだったが、スタンドから観戦していた今季加入のNZ代表リチャード・カフイがスクリーンに大写しになった丁度その頃、東芝はやっとスコアを上げた。ゴール前ラインアウトからモールを押し込んだ後、SH吉田(朋)がラックサイドを突破しトライ。31歳となったこのアスリートは、今でもパワフルなランとハードなタックル、巧みなキックも交えてチームをリード、この日のマン・オブ・ザ・マッチに輝いた。PGを許した後の29分、東芝はまたもモールドライブからFLベイツが押さえ、リコーを2PGに抑えて前半をフィニッシュ。

後半に入ってから両チームスコアなく、膠着した状況が続いていた29分、東芝はスクラムで敵ボールを奪うと、集中力を発揮して一気に攻め立てる。WTB廣瀬らが短いパスを繋ぎ、LO大野がゴールに飛び込んだトライはこの日一番のプレー。終盤リコーに1トライされたが、フルタイム間際にもモールからベイツが押さえ、東芝はボーナスポイント付きで4連勝を飾った。

一方敗れたリコーは、攻め込んでいた前半、ハンドリングエラーや正面のPG失敗などが響いてしまった。CTB河野は随所でラインブレイクしてチャンスを作ったが、トライには結びつかなかった。2009年南アフリカと戦ったブリティッシュ&アイリッシュライオンズでも活躍したリキ・フルーティが後半途中からSO徳永に代り、キックやランで立て直し、再び敵陣でプレーする時間が作られたが、ゴール前モールサイドを突いたベテランSH池田のパスを受けたWTB星野の1トライに留まった。
(米田)

● 記者会見ダイジェスト ●

リコーブラックラムズ


神鳥裕之監督(右)、山藤史也ゲームキャプテン

神鳥裕之監督

「今日はありがとうございました。我々としては相手の強みであるFWに対してしっかりやり合って活路を見出そうというゲームプランで臨みましたが、前半はうまくいかずチャンスでセットプレーにミスが出るなどバタバタしてしまいました。ただ、しっかりボールをキープすればチャンスが見出せるシーンもあったので、生き残るために次に向けて頑張っていきたいと思います」

山藤史也ゲームキャプテン

「本日は日本一のフィジカルを持つ東芝さんに、しっかりチームとしてチャレンジしてリコーの実力を証明しようと挑んだのですが、結果的に自分たちのミスで悪循環になってしまいました。ただ、通用するところや課題が明確になりましたので、次回に向けてしっかり調整していきたいと思います」

──折り返しまでは射程に捉えていたと思うが、一番通用したと思う部分は?

山藤ゲームキャプテン

「やはりディフェンスだと思います。アタックに関してもしっかりボールをキープできればトライを取ることもできると感じました」

──スピードだけでは東芝のディフェンスは破れないように感じたが?

山藤ゲームキャプテン

「最初は少しボールを横に動かしてみましたが、中々前に出られないというケースが多かったので、東芝さんのフィジカルが強いことはわかっていますが、ダイレクトに走ってボールをキープしようと考えました」

──ディフェンスに関しては手ごたえがあったのでは?

神鳥監督

「ディフェンスに関しては前節のキヤノン戦で光が見えてきました。今回も満足できるレベルだと感じています」

──前節から2週空いたが、修正したところは?

神鳥監督

「今回に関しては、ボールをキープするということです。ディフェンスに関してはキヤノン戦のディフェンスをスタンダードとして、アタックにフォーカスしました。ボールをキープし続けてフェーズを重ねるということに集中して取り組んできました」

東芝ブレイブルーパス


和田賢一監督(右)、望月雄太ゲームキャプテン

和田賢一監督

「今日も多くの方々に来て頂き、ありがとうございました。今日のリコー戦のテーマは、ひとりひとりが動き続けること、動き続けるだけではなくタフなことをやり続けるということでした。また、オトのトップリーグ100試合目として記念すべきゲームにすること、昨年リコー戦で負けているので、そのリベンジをすること、要は意味のあるゲームにしようと臨んだ試合でした。修正すべき課題はありますが、現状ではやりきってくれたと思います」

望月雄太ゲームキャプテン

「本日は金曜日の夜ということもあり、会社帰りの方も含め大勢のお客様に来て頂きまして非常にありがたく思っています。ありがとうございました。試合のほうは監督からもありました通りオトの100キャップということで、何のために戦うのか自分たちに問いただして、全員がひとつになって戦おうと試合に臨みました。リコーさんには去年負けていますが、(今日は)接戦ながらも4トライ取って、ボーナスポイントも取れたので一歩ずつ着実にレベルアップしているのかなと思います。まだまだミスも多いので、次の試合に向けてしっかり修正していきたいと思います」

オト ナタニエラ選手

「ありがとうございます。今日は100キャップということで素直に嬉しく思います。いろいろな方々に応援して頂き、東芝のスタッフやチームメイトに支えられて100試合出られたことを嬉しく思っています。こういうところでしゃべるのは苦手なのでドキドキしています(笑)」

──立ち上がりからディフェンスが良かったが?

和田監督

「外国人から崩してくることは予測していたので対応できました。ただ、ラインオフサイドは課題です」

──オト選手はフランカーとして出場しているが?


トップリーグ通算100試合出場を達成したオト ナタニエラ選手

オト選手

「ポジションが変わってからいろいろと勉強しています。少しずつ慣れてきています」

──オト選手の100キャップは、ストーリーのある100キャップだと思うが?

和田監督

「オトのプレースタイルは東芝のスタンディングラグビーに欠かせません。彼のスキルをまだまだ東芝で活かしていきたいと思います。ナチュラルにボールを動かしてくれています。今日もセンターかフランカーなのかよくわかりませんでしたが(笑)偉大なる100キャップに心からおめでとうと言いたいと思います」

──試合前に意識したことは?

望月ゲームキャプテン

「基本的なことをひとりひとりがしっかりやるということを意識しました」

──SOを変えるタイミングの意図は?今後は?

和田監督

「よりボールを動かしたい、より攻めたいということをポイントに考えています。私たちはアタックのチームなので、森田の突破力、ヒルのマネジメント力を効果的に使っていきたいと思います」

──去年負けていたことが大きかった?

望月ゲームキャプテン

「リコーさんとの試合では東芝らしさがなかなか出せませんでしたので、原点に戻って自分たちがやりたいこと、やれることを明確にして臨みました。ひとりめのタックルがしっかり入れたので、ブレイクダウンでペースを掴むことができました」

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