ファーストステージ・第4節 マッチサマリー(コカ・コーラウエスト 17-50 ヤマハ発動機)
固まって突破するヤマハFW
コカ・コーラウエストレッドスパークス 17-50 ヤマハ発動機ジュビロ ファーストステージ・第4節 プールB いまだ勝ち星のないコカ・コーラウエストレッドスパークスが、2勝1分けでプール2位のヤマハ発動機ジュビロに対してどのように挑むか。 コカ・コーラウエストのキックオフで試合は始まった。ヤマハ発動機はセットプレーが安定しており、SO大田尾竜彦とFB五郎丸歩のキックを多用し、敵陣で優位にゲームを進めた。対するコカ・コーラウエストは前に出るタックルと、接点での攻防に力を注ぎ、前半は互角に戦った。 前半3分、コカ・コーラウエストゴール前10m付近のラックから、ブラインドサイドのスペースにヤマハ発動機FB五郎丸が意表を突くキック。これを左WTB徐吉嶺が押さえてトライし、先制した。FB五郎丸のゴールも成功し、0-7。12分には、敵陣ゴール前のスクラムをヤマハ発動機が押し込み、No8堀江恭佑がサイドを突きトライ。0-14と差を広げた。 ヤマハ発動機は敵陣ゴール前のスクラムで圧力をかけ、こぼれ球を左FLデウォルト・ポトヒエッターが押さえてトライ。5-21と再び差を広げた。このままヤマハ発動機のペースになるかと思われたが、コカ・コーラウエストは35分に、ラインアウトからモールを作って前進し、右LO桑水流裕策がサイドに飛び込みトライ(ゴール不成功)。41分にはゴール前のラックから展開し、左CTBエリオタ・サポルが縦突破してトライ。ゴールも成功し、4点差で前半を終えた。 後半開始早々、テンポアップして攻めるヤマハ発動機の攻撃に、コカ・コーラウエストがラインオフサイド。FB五郎丸がペナルティゴールを決め17-24とした。 29分、相手パスをインターセプトしたFLモセ・トゥイアリイから右CTB宮澤正利がパスをもらいトライ。ゴールも成功し、17-43。35分には、ヤマハ発動機はゴール前スクラムをゴールライン直前まで押し込み、SH池町信哉が押さえてトライ。FB五郎丸のゴールも決まり、17-50とした。 後半は、スクラムやセットプレーの優位を生かして攻めるヤマハ発動機の攻撃にコカ・コーラウエストが対応できなくなり、フィジカルの差が得点差となった試合であったが、雨にもかかわらず随所にスピード感あふれる展開とフォワードの熱い攻防がみられ、観客を沸かせた試合であった。 スクラム
● 記者会見ダイジェスト ●
コカ・コーラウエストレッドスパークス 山口智史監督(右)、豊田将万キャプテン 山口智史監督 「すばらしいグラウンドで、雨にもかかわらず多数の応援をいただいた。自分たちのアタックを仕掛けてゲームを支配できた時間もあったが、フォワード戦では、ヤマハ発動機の圧力にセットプレー、特にフィジカルの部分で対応できなかった。 豊田将万キャプテン 「フォワードが相手のアタックを押し返すことができなくなり、ミスが続いてしまった」 ──上位チームと対戦して手ごたえは? 山口監督 「自分たちでコントロールできた場面もあったが、フィジカルの部分は対応できなかった」 豊田キャプテン 「敵陣では、自分たちのアタックで2~3フェーズを重ねることができたところはよかったが、セットプレーには差があった」 ──4点差でハーフタイムとなったが、どのような指示をされたのか? 山口監督 「一人一人のタックルを指示した」 突破をはかるコカ・コーラW選手とタックルするヤマハ選手
ヤマハ発動機ジュビロ 清宮克幸監督(左)、三村勇飛丸キャプテン 清宮克幸監督 「目標としていた(勝点)5ポイント獲得できた。課題であったセットプレーでは、3本のスクラム(からの)トライを取ったが、マン・オブ・ザ・マッチは五郎丸選手。フォワードはなかなか評価されない。 三村勇飛丸キャプテン 「フォワードで圧倒しようと決めていた。ラインアウトもしっかりとれた」 ──ディフェンスの課題とは? 清宮監督 「トライを取られた時間は3本連続でペナルティがあった。10分から15分自陣で戦わなければならなくなると、一回の攻防で失点してしまう」 ──トップリーグ初開催の山口について。また、2019年のワールドカップ日本開催に向け自治体とトップリーグの連携については? 清宮監督 「芝がきれいに整備されており、競技施設も新しく大変良かった。ホテルには温泉もあり、料理もおいしかったので十分満足できた。選手はみな体重が1~2kg増えているだろう。(2019年の)ワールドカップ試合開催へ立候補している自治体もあるが、今後は、自治体の意向とトップリーグの要望をリンクさせる取り組みが必要でしょう」 |