ファーストステージ・第4節 マッチサマリー(NEC 41-13 NTTドコモ)

NEC
グリーンロケッツ
NECグリーンロケッツ
41 合計 13
27 前半 8
14 後半 5
5 勝点 0
15 総勝点 10
NTTドコモ
レッドハリケーンズ
NTTドコモレッドハリケーンズ

NECグリーンロケッツ 41-13 NTTドコモレッドハリケーンズ

ファーストステージ・第4節 プールA
2013年9月28日(土)19:00キックオフ/東京・秩父宮ラグビー場

前節、王者サントリーの連勝記録を25でストップさせたNECグリーンロケッツと、前節は神戸製鋼に敗れたものの3節終了時点で勝ち点10、4位以内に入っているNTTドコモレッドハリケーンズとの一戦。

NECのキックオフで試合が始まった。
9分、NTTドコモがNECのオフサイドのペナルティをもらい左30mのペナルティゴールをSOリアン・フィルヨーンが決めて試合が動き始める。 0-3
11分、すかさずNECが反撃し22mのスクラムから左に展開して、WTB釜池真道が左隅に両チーム初のトライをあげる。難しい位置からのゴールをSOウェブ将武が決めて7-3。
19分、NECが右20mの位置でペナルティをもらいペナルティゴールをSOウェブが決めて10-3。
22分、NECがNTTドコモ陣インゴール前の怒涛の攻撃で、最後はラックから出たボールをSOウェブが1人で持ち込んで、中央ポスト下に仰向けになりながらもトライを挙げ、自らゴールも決めて17-3。
30分、NECの右へ左へ流れるような展開にNTTドコモのディフェンスは終始後手に回り、最後はラックから出たボールをFLニリ・ラトゥが左隅にトライ。これも難しい位置からのゴールをSOウェブが決めて24-3。
34分、NTTドコモも久しぶりの反撃。ラックの中からFB才口將太がボールを拾い、前が空いたところを自ら抜けて左隅へトライをあげた。 24-8
41分、NECの攻撃にNTTドコモはたまらずペナルティを犯し、中央10mからのペナルティゴールをSOウェブが難無く決めて前半終了。 27-8

後半はNTTドコモのキックオフから始まった。
13分、後半に入ってから攻勢だったNTTドコモはなかなかトライを奪えなかったが、ラインアウトからのモールでフォワードがサイドを突き、モールに加わっていたWTB茂野洸気が開いてボールを受け、そのまま左隅へトライを挙げた。反撃開始となるか。 27-13
16分、NTTドコモはNo.8箕内拓郎がシンビンにより10分間の一時的退出となり1人少なくなる。
23分、NTTドコモの23番WTB宮里尚樹が同じくシンビンにより10分間の一時的退出で13人での戦いを強いられる。

28分、NECは右への展開にフォワードでラインに残っていたHO臼井陽亮がライン参加して、1人をかわし右隅へトライをあげる。これも右隅の難しいゴールをSOウェブがゴールポストに当てながら決めて34-13。
35分、何度もフェイズを重ねて前進するNECは、最後に右へ展開してCTB田村優が1人かわして右隅へトライをあげる。難しい位置のゴールも、今日のSOウェブはいとも簡単に決めて41-13で勝負あり。後半40分となりノーサイドになった。

NECはサントリーに勝ったことで自信を得たのか、安定感ある試合運びで危なげない勝ち方だった。特にSOウェブとCTB田村のコンビがよく、どちらが入れ替わっても遜色ないプレーを見せ、それによって昨年まで東芝では控えに回り後半からの投入が多かったCTBニール・ブリューが先発出場で力強くゲインを突破し、フォワードを前に押し上げて攻撃の拠点を作っていた。
一方、NTTドコモは前半の失点が大きく、後半、一時は2人少ない中でも耐えていただけに、今後は試合の組み立て方に工夫が必要と思われる。

マン・オブ・ザ・マッチはワークレートが高く体を張ってフォワードを引っ張ったNECのNo.8土佐誠選手が受賞した。

次節のNECは10月5日(土)13時から愛媛県松山のニンジニアスタジアムで九州電力キューデンヴォルテクスとの試合。NTTドコモは同日12時から近鉄花園でNTTコミュニケーションズシャイニングアークスとNTTダービーを戦う。
(奥山 禎晴)

● 記者会見ダイジェスト ●

NTTドコモレッドハリケーンズ


下沖正博ヘッドコーチ(右)、吉岡宏樹キャプテン

下沖正博ヘッドコーチ

「2週間前の神戸製鋼戦の後から、このNEC戦に向けて、少し気持ちを切り替えて準備してきました。コミュニケーションのミスで受けてしまったのが敗因です」

──ゲームプランは?

「当然、セットプレーからプレッシャーを掛けていこうとしました。相手は順目のディフェンスが速いので、そこを少し避けて攻めていこうとしました。オプションも用意していましたが、セットピースでミスがあって、そこまで行けませんでした。逆サイドを突いて獲った後半のトライは狙いどおりでした」

──セットピースのミスは?

「単純な話ですが、実際にコールを出すほうと受け止めるほうが、お互いに意志が通っていたのか確かめたいと思っています」

吉岡宏樹キャプテン

「今日の試合は、前半からしっかりしたゲームをしようとしましたが、神戸製鋼戦から続いているセットプレーのミスが結果に影響しました。次週の試合から修正して戦っていこうと思います」

──NECの良かったところは?

「ラインアウトの精度が非常に高いです。スクラムもラックも、一人一人のコンタクトが強く、NTTドコモはちょっと受けてしまったところがありました」

NECグリーンロケッツ


グレッグ・クーパー ヘッドコーチ(右)、浅野良太キャプテン

グレッグ・クーパー ヘッドコーチ

「まず、最初に、勝ち点5を取れたことを非常に喜ばしく思っています。この時期に重要な点と認識していました。基本的には良いラグビーができましたが、試合を支配できず、NTTドコモさんのプレッシャーにやられた時間もありました。試合の終盤は落ち着いたプレーもできましたので、次の試合に向けて準備していきたいと思います」

──ディフェンスの評価は?

「基本的にとても良いが、そのストラクチャーの中で、個人のイージーチョイスがあり、イージートライを与えた場面もありました。弱いキックで空けられた部分もありましたので、残念です。もっと広くゴールラインを割らせない守り方が必要です」

──ウェブ将武選手の出来はパーフェクトだったが?

「今日の10、12番のコンビネーションは田村選手がとても機能するラグビーです。田村のように違うポジションもできるプレーヤーがいると、ストラクチャーとしてワイドにコントロールできるので、ウェブ将武選手自身も良いプレーができていると思います」

浅野良太キャプテン

「まず、はじめに、今シーズン最後のナイトゲーム、かつ、NECのホームゲームで、たくさんのファンの皆様が応援して下さったことに、感謝したいと思います。ゲームコントロールしたかったのですが、本来してはいけない自分たちのミスがありました。次のゲームへの課題です。これまでの獲得ポイントが10ポイントでNTTドコモさんと並んでいたのですが、5ポイント取れて相手を0ポイントに抑えることができたのは良かったと思います。トライを獲られた場面もあったので、反省して、次の九州電力戦に向かっていきたいと思います」

──後半、相手の人数が少ない時間に、なかなか獲れなかったが?

「確かに攻めるチャンスはあったと思います。ラインアウトを選択して獲れませんでした。あそこは、ドコモさん(のFW)が一人少ないので、FWで行きたいと考えましたが、BKも一人少ないのでエリア的に散らすという選択肢もあったかと思います。どう戦えば良かったか、帰って整理したいと思います」

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