ファーストステージ・第5節 マッチサマリー(パナソニック 39-5 コカ・コーラウエスト)

パナソニック
ワイルドナイツ
パナソニック ワイルドナイツ
39 合計 5
15 前半 0
24 後半 5
5 勝点 0
18 総勝点 3
コカ・コーラウエスト
レッドスパークス
コカ・コーラウエストレッドスパークス

パナソニック ワイルドナイツ 39-5 コカ・コーラウエストレッドスパークス

ファーストステージ・第5節 プールB
2013年10月5日(土)13:00キックオフ/埼玉・熊谷スポーツ文化公園(県営熊谷ラグビー場)

10月5日、熊谷ラグビー場ではパナソニック ワイルドナイツ vs コカ・コーラウエストレッドスパークスの試合が行われた。パナソニックは両CTBにオーストラリア代表キャップ51のべリック・バーンズ、南アフリカ代表キャップ49のJP・ピーターセンと、今年度加入した二人を配し、観客の注目を集めた。13時、パナソニックのキックオフでスタートした。

小雨が降っており、選手にとっては万全なコンディションではなかった。特に前半、風下に陣取ったパナソニックはキックを上手く使えず、なかなかトライが生まれなかった。
得点が動いたのは前半18分、パナソニックが敵陣ゴール目前でペナルティキックの権利を得た。キックはせず、スクラムを選択し、マイボールスクラムからNO.8ホラニ龍コリニアシが持ち出してトライ。コンバージョンゴールは成功せず、5-0とする。

前半26分、一本目とほぼ同様の状況で、ホラニ龍コリニアシがトライ。キックも不成功で10-0。
前半34分、あわやタッチに出るかと思われたキックをパナソニックWTB山田章仁がフィールド内でキャッチ、カウンター攻撃でディフェンスラインを抜け、右に大きく飛ばしパスしたところにCTBピーターセンが走り込み右隅にトライ。
15-0とパナソニックがリードして前半を折り返した。

後半、コカ・コーラウエストのキックオフで再開した。
後半9分、パナソニックはラックの連取から、またもホラニ龍コリニアシがトライ。キックも成功し、22-0。16分には中央22mライン付近でペナルティゴールを成功させ、3点追加、25-0。さらに続けてキックオフのカウンターからノーホイッスルトライ。トライしたCTBピーターセンは力強さを見せつけた。ゴールも成功し、32-0。

後半24分、コカ・コーラウエストが反撃、敵陣深い位置で得たペナルティからすぐさま攻撃。持ち味の早いパス回しでディフェンスを崩し、CTBエリオタ・サポルがトライ。ゴールは失敗するも、意地の5点を返し、32-5。
後半27分、パナソニックはラックの連取から、WTB山田が今度はスピードに乗って相手をすり抜けトライ。ゴール成功し、39-5。
後半戦、コカ・コーラウエストは展開の速いラグビーで巻き返しを図ったが、ノーサイドの笛が鳴った。

記者会見の席で、パナソニックの主将・堀江翔太選手が、今年は「耐える」ラグビーを目指していると語ったが、それをコカ・コーラウエストが切り崩せなかった形になった。
但し、LO桑水流裕策選手など、魅力的な選手がたくさんいるので、速さと早さを存分に生かして、2ndステージに向けて盛り返して欲しい。
パナソニックも超ド級の外国人選手、バーンズとピーターセンの今後の活躍から目が離せない。
(野田庸平)


● 記者会見ダイジェスト ●

コカ・コーラウエストレッドスパークス


山口智史監督(右)、豊田将万キャプテン

山口智史監督

「あいにくの天気でしたが、熊谷でパナソニックさんという素晴らしい相手と対戦し、たくさんの応援をいただいたことにまずは感謝申し上げます。
今シーズン、なかなかうちの形が出せないままここまで来てしまいましたが、今日の試合はフィジカルなディフェンスチームに対してうちらしいアタックをチャレンジしていこうと考えてきました。結果は残念でしたが、選手たちの意図は伝わってきましたし、ラインブレイクも数多く作れていましたので、プレーの継続性に修正を加えて、この後も戦っていきたいと思います」

──前半は攻め込む場面で攻めきれなかったが。

「フォワードの寄りが少し遅れてしまったことは修正点です。ラインブレイクは狙った通りにできていたのですが、フォワードがセットプレーで圧力を受けていたのが、少しずつサポートの遅れにつながってしまったと思います。次節までにはサポートスピードを高めるように努力したいと思います」

──移動が長時間になるが、負担は感じているか。

「確かにスケジュールは厳しいですが、東京、関東で試合をして応援してもらえることのメリットのほうが大きいと思っています」

豊田将万キャプテン

「今日はフィジカル、技術ともに素晴らしい相手に対して、私たちのラグビーがどれだけ通用するのか、そしていかに勝つのかを考えてきましたが、やはり、相手のほうが一枚も二枚も上手で、私たちのラグビーをさせてもらえませんでした。ゲームの中では戦えた場面もあったので、次に向けてよい課題ができたと思います」

──コカ・コーラウエストらしいパス回しなどが今日はできていなかったようだが。

「裏に出られるシーンはあったのですが、パナソニックさんのリアクションの速さ、うまさでこちらのテンポでボールが継続できていなかったのが原因だと思います」

──久しぶりにトップリーグで戦っているが、難しいと感じるところは?

「やはり、なかなか勝てないところ、ですね。新しいスタイルを身につけてチャレンジしているのですが、簡単には勝たせてもらえないのが、トップリーグなのかなと思います。私たちのチームはとびぬけて大きな選手はいませんが、低く速くというスタイルで戦っていきたいと思っています」


パナソニック ワイルドナイツ


中嶋則文監督(右)、堀江翔太キャプテン

中嶋則文監督

「今シーズンはじめて熊谷で試合をさせていただきましたが、グラウンドコンディションもよく、このような環境を整えていただいたことにまずは感謝申し上げます。
今日はロビー・ディーンズさんに指導していただいたことをしっかりと出せた試合だったと思います。とくにフォワードは前に前に出続けることができたことが、この結果につながったと思います。修正点などもありますが、次節、東芝戦に向けても良い内容だったと思っています」

──次節以降もディフェンスに重点を置いていくのか。

「前節では前に出ることができていなかったところからディフェンスが崩れましたが、今週はとにかく前に出ることに取り組んだ結果が出ました。次もこれを継続していきたいと思っています」

──今日の試合で課題があるとすれば?

「天候のこともありますが、ボールを動かした時にハンドリングミスもありましたので、そういうところはしっかり修正したいと思います」

──バーンズとピーターセンについての評価は?

「個々の能力はたいへん優れていることに間違いありませんが、チームとしてのコンビネーションはまだまだという気がしています。練習、試合を重ねていけばレベルアップしていくでしょう」

堀江翔太キャプテン

「前半、我慢しながら相手の弱いところを見つけてトライに結び付けられたところがよかったと思います。後半は気持ちに余裕を持てたゲームでした。次節に向けて、良かった点はさらに伸ばして、修正点はしっかり修正して、東芝戦に臨みたいと思います」

──今日の試合で課題があるとすれば?

「ディフェンスの連携がとれていないところがあって、コミュニケーションを大切にできたらもっと良くなると思います。アタックについては、バーンズも初めてで合わないところもありましたが、これからどんどん良くなっていくと思います」

──バーンズ選手について。

「プレーの能力はすごいなと思います。ただ、まだチームに馴染んでいないところもあるので、これからだと思います。バーンズ自身とてもいいヤツで、日本の文化を分かろうと努力しているので、僕らもそれに応えたいし、プレーの面では彼のレベルに合わせられるようにしていきたいと思います」


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