セカンドステージ・第1節 グループA マッチサマリー(トヨタ自動車 12-27 東芝)

トヨタ自動車
ヴェルブリッツ
トヨタ自動車ヴェルブリッツ
12 合計 27
5 前半 7
7 後半 20
0 勝点 4
1 総勝点 6
東芝
ブレイブルーパス
東芝ブレイブルーパス

トヨタ自動車ヴェルブリッツ 12-27 東芝ブレイブルーパス

セカンドステージ・第1節 グループA
2013年12月1日(日)14:00キックオフ/大阪・近鉄花園ラグビー場

セカンドステージ第1節は、プールAを4位で通過したトヨタ自動車ヴェルブリッツ、対するはプールBを3位通過の東芝ブレイブルーパス、頂点を目指す両チームとも負けられないセカンドステージ開幕の一戦。
風が舞う近鉄花園ラグビー場、風上を選択した東芝のキックオフで試合が開始される。
東芝、トヨタ自動車両チームとも、PGで先取しようとするがグランド上空の風向きに翻弄され、互いにPGが決まらず。中盤に差し掛かろうとする15分、トヨタ自動車が22mライン右中間ラックから、FLの吉田光治郎がラックサイドをつき、ディフェンスをかわし右隅にトライを挙げ5-0と緊迫した試合の均衡を破る。

この後、キックにより互いの陣内に攻め込む場面も見られたが、得点に至らないまま刻々と時計の針が進み27分、東芝は自陣30m付近の右中間で得たPKを、風を意識した低い弾道でトヨタ自動車陣22mライン付近にキック、チェイスした東芝FB豊島翔平が俊足を活かし、トヨタ自動車のゴール前でのタックルを振り切り左隅にトライし同点とする。難しい位置からのゴールをSH小川高廣が決め、5-7と逆転。バックスタンドを赤色に染める東芝応援団からは大きな拍手があがった。その後互いに相手陣ゴール前に迫るも得点には至らず。
前半は、トヨタ自動車はファーストステージ後半からの勢いを維持した好調な試合運び。一方の東芝はノックオン・ラインアウトミスなどで攻撃のリズムがかみ合わずフラストレーションがたまる試合内容。

後半、トヨタ自動車のキックオフ。前半同様、両チーム一進一退の攻防が繰り広げられる中で、中盤の15分、トヨタ自動車のハイパントを東芝左WTBクーパ・ブーナがキャッチし10mL中央ラックからSH小川高廣がラックサイドをすり抜けポスト左にトライし5-14と試合が大きく動く。
ここでトヨタ自動車は試合の流れを引き戻すべくSHにベテランの麻田一平、SOに文字隆也を起用。その直後、トヨタ自動車は東芝のダイレクトタッチのからのラインアウトを左展開、右WTB彦坂匡克が大きくゲインを切りゴール前まで迫ると、東芝は痛恨のオーバーザトップの反則、トヨタ自動車はPKからの速攻を仕掛け、18分、FL吉田光治郎が左隅にトライ、10番キャメロン・マッキンタイアーのゴールも決まり、12-14と試合の行方は全く分からなくなる。

東芝は、20分から途中出場の22番WTBリチャード・カフイが強烈なタックルをトヨタ自動車WTB彦坂匡に浴びせ反則を誘うと、ラインアウトからの連続攻撃でFLリーチマイケルが中央にトライし、12-21と突き放す。この後、東芝が2PGを決め、12-27で東芝がセカンドステージ初戦を勝利で飾った。
MOMには、負傷から復帰した東芝ブレイブルーパスキャプテンの7番リーチマイケルが選ばれた。


● 記者会見ダイジェスト ●

トヨタ自動車ヴェルブリッツ


廣瀬佳司監督(左)、上野隆太キャプテン

廣瀬佳司監督

「1ヶ月しっかり準備をして東芝戦に向けて自信を持って臨んだ。立ち上がりは良かったが、ブレイクダウンで勝てなくて攻めさせてくれなかった。ただ、ポジティブな面も沢山あったので、次のパナソニック戦に向けて小さなところを修正したい」

上野隆太キャプテン

「今週1週間、東芝に対して準備をしてきたことを試合で発揮できなかったことが敗因。小さなところでは、タックルミス、スクラムのところでプレッシャーをかけられ自分達がやるラグビーの歯車が狂ってきた。中5日でパナソニックとの試合だが、まだまだレベルアップできるチームなので、ここからチームをまとめていきたい」

──東芝戦の具体的な準備とは?

廣瀬監督

「セットプレーとボールの動かし方を意識して準備した。前半は思い通りにトライができたが、徐々にプレッシャーを受けて自分達の良いアタックができなくなった」

──谷口選手は期待通りの働きだったか?

廣瀬監督

「肉離れで(シーズンの)前半は出場できなかったが、怪我も治っていたし、ウインドウマンスでもアピールしてくれていたので、やってくれると思っていた。これからも十分活躍してくれると思う」

──勝点を獲れなかったが…

廣瀬監督

「自信を持って臨んだが残念です。12月は昨年のトップファイブとの対戦ですので、モチベーションを上げて1戦必勝でチャレンジしたい」



東芝ブレイブルーパス


和田賢一監督(左)、リーチマイケル キャプテン

和田賢一監督

「多くの方に来場して頂き感謝しています。試合はセカンドステージ初戦で本来のフィジカルラグビーを目指して1ヶ月準備をした。ボールが手に付かず、ちょっと統一もできず苦しんだ。タイトなゲームが続く中でこの勝利は次に繋がると思う。この一戦の勝利で、まだまだレベルアップができる様にしたい」

リーチマイケル キャプテン

「11月にトヨタ戦が決まり、フィジカルな練習をして1ヶ月を過ごした。試合は両チーム共、緊張していたが後半に入って東芝が有利になり敵陣に入ってからはチームを引っ張ることができた。初戦に勝って大きな自信になった。11月にやってきたことが間違いないことが証明できた。キヤノン戦に向けて、同じフィジカルラグビーをしていきたい」

──最後のシーンで4トライ目を目指さなかったのは?

和田監督

「セカンドステージは勝てるポイントを獲ることと、相手にポイントを与えないことが大事だと思う。東芝の、得点をショットで狙うことで点差を広げることも大切な選択だったと思う。いい判断だと思うし評価したい。東芝はハーフウェイからもキックをできることをアピールできたと思う」

──小川選手のプレーについては?

和田監督

「前半はガチガチだったが、ハーフタイムでエリアをしっかり獲ろうと話した。練習でみせるパフォーマンスができていないので、まだまだ満足はしていない。試合でも出してくれることを期待したい」

マン・オブ・ザ・マッチは東芝ブレイブルーパス、リーチマイケル キャプテン


(記事:蜷川善夫、山林右二、玉川育夫 写真:柳元啓志 広報担当:村島博)

(この他の写真については、関西協会ウェブサイトでご覧いただけます)

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