セカンドステージ・第6節 グループB マッチサマリー(近鉄 17-20 クボタ)

近鉄ライナーズ
近鉄ライナーズ
17 合計 20
3 前半 10
14 後半 10
1 勝点 4
22 総勝点 27
クボタスピアーズ
クボタスピアーズ

近鉄ライナーズ 17-20 クボタスピアーズ

セカンドステージ・第6節 グループB
2014年1月11日(土)12:00キックオフ/大阪・近鉄花園ラグビー場

トップリーグ2013-2014/2ndステージも残すところあと2試合となり、順位争いもいよいよ大詰め。特にグループBは1~4位がワイルドカードトーナメント、5~7位が入替戦というまさに『天国と地獄』の分岐点に差し掛かる。前節まで1敗同士の両チームはボーナスポイント等の差で勝点は僅かにクボタがリードしているが、クボタは1位、近鉄が3位とお互いに好位置につけている。冬晴れの澄んだ青空の下、近鉄花園ラグビー場に両チームの大応援団を中心とした7,000人近い大観衆を迎え、近鉄のキックオフで開始された。

開始直後は両チームとも決め手を欠いていたが、均衡を破ったのはクボタ。前半15分、ゴール前10m中央付近のラックからSH井上が右に上げたショートパントに反応したFBノートンナイトがポスト右に押さえて先制した(0-5)。さらにその直後の18分にもゴール前5m中央ラックより右に展開し、CTB12番立川(理)のインゴールへのゴロパントを右WTB伊藤が右隅に押さえて追加点を挙げた(0-10)。その後、近鉄も積極的にBKに展開してクボタのゴールに迫るが、肝心な場面で反則やハンドリングエラーを繰り返して得点できない。ハーフタイム直前の41分、ようやくクボタのオフサイドで得たゴール前10m左中間のPGをFB高が決め、3-10として前半を終えた。

後半、先に得点を挙げたのは近鉄。FWの連続攻撃でゴールに迫り、10分にゴール直前の中央ラックより左PR豊田が右に持ち出して右中間にトライ、FB高のゴールも成功して遂に同点とした(10-10)。さらに勢いづく近鉄は24分に22mライン中央付近のラックからSH金が左に展開し、左LOに入った20番サモが個人技で左タッチライン際を駆け抜けて左隅にトライを挙げ、この試合初めて近鉄がリードを奪う(17-10)。

その直後の28分、クボタはゴール前10m中央付近でペナルティを得、CTB立川(理)がこの試合初めてキックを成功させて追いすがり(17-13)、ここからクボタの怒涛の反撃が始まる。キックの応酬から近鉄ゴールに迫った33分、10mライン付近左中間で近鉄SO22番坂本のファンブルしたボールをクボタFWが巧みに繋ぎ、最後はNo.8 20番四至本の上げたパントをCTBオツコロが拾い中央にトライ(ゴール)。17-20と再逆転して、乱戦に終止符をうった。1stステージでの対戦は22-17でクボタが辛勝しており、今回も僅かな差でクボタが勝利した。

クボタは勝点を27としてワイルドカードトーナメント進出を決めたが、ゴールキックのミスと攻め込まれた時の反則が目立ち、ゲームを優位に進められない。近鉄もボーナスポイント1を挙げ、こちらもワイルドカードトーナメント進出には一歩近づいたが、ハンドリングエラーや反則で勝機を逸する場面が多く見られた。両チームともこれらの基本的な修正を図らなければ、上位チームとの多くの対戦が予想されるワイルドカードトーナメントでの苦戦は免れない。

MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)は、ゲームには敗れたが積極的なアタックで再三の好機を作った近鉄1番豊田大樹に贈られた。


● 記者会見ダイジェスト ●

近鉄ライナーズ

前田隆介監督

「今年、初めての花園での試合で勝ちたかったが、得点に結びつける攻めができなかった。クボタのペースで終始いっていたと思う。次も花園での試合なので、結果を出したい」

森田尚希ゲームキャプテン

「ファーストステージで負けている相手なので準備していたが、思うような攻めができなかった。後半リズムも良くなったが、乗り切れなかった。上位進出する為にも次の試合に勝てるように準備して臨みたい」

──ジーン・フェアバンクスがスタートメンバーから代わっていたが?

前田監督

「試合に出られる状態ではなかった。次節に出場できるか、チェックしなければわからない」


クボタスピアーズ

石倉俊二監督

「沢山のお客様の応援とクボタの集中応援日で本社と工場関係者も多く来て頂き幸せに思う。選手達が頑張ってくれて勝てた。試合は反省点も多いが結果として勝てたことを監督として褒めてあげたい。ワイルドカードトーナメントの出場権を獲得する目標も達成でき嬉しい。近鉄とは僅差の試合になると思っていたので勝てて良かった」

荻原要ゲームキャプテン

「素晴らしい環境の中で勝ってワイルドカードトーナメント進出を決めることができて満足している。試合内容は反省点が多いが次の試合までに修正して臨みたい」

── 一本目のトライから裏に蹴っていたが、分析していたか?

石倉監督

「裏を狙うのではなく、いいタイミングで結果がトライに結びついた。普段の練習から取り組んでいたことが結果として実現できたと思う。状況判断が良かった」



マン・オブ・ザ・マッチは近鉄ライナーズ、PR豊田大樹選手

(記事:蜷川善夫、石川悟、玉川育夫 写真:長谷川昭男 広報担当:村島博)

(この他の写真については、関西協会ウェブサイトでご覧いただけます)

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