プレシーズンリーグ プール戦 第1節マッチサマリー(神戸製鋼 22-9 クボタ)
(写真:長尾亜紀)
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プレシーズンリーグ プール戦 第1節 プールC ワールドカップイヤーで変則日程となったジャパンラグビートップリーグがいよいよ開幕。プレシーズンリーグとはいえ昨年度の下位チームや若手プレイヤーにとっては、レギュラーシーズンに向けたまたとない「力試し」の機会。 関西地区での皮切りは、昨年度セカンドステージ グループA 1位、プレーオフトーナメントセミファイナルでヤマハ発動機に惜しくも敗れた神戸製鋼と、レギュラーシーズン最終順位13位と不本意な成績に終わったクボタとの一戦。この両者はしばらく対戦がなく、2013年のクボタのトップリーグ復帰後初の顔合わせとなる。秋雨の合間の爽やかなナイトゲームは、ヤンマースタジアム長居にシーズンを待ち望んだ5000人を超すファンを迎えて、クボタのキックオフで幕を開けた。 先制したのはクボタ。前半10分、29分に神戸製鋼のゴール前での反則からSO高橋銀太郎が着実にPGを決め、0-6とリードした。クボタは接点では積極的にボールに絡んで着実にボールを保持するが、神戸製鋼の強固なラインディフェンスに阻まれてほとんどゲインできない。逆に神戸製鋼が前半終了間際にFWラッシュでクボタゴールに迫り、最後はゴール直前の左中間ラックから右にBKに展開してアウトサイドCTBジャック・フーリーが左中間に飛び込み、5-6として前半を終えた。 サイドの代わった後半も先手を取ったのはクボタ。6分に22ml右中間付近からSO高橋のPGで5-9と着実に加点する。しかしその直後の7分、神戸製鋼は個のパワーでクボタのディフェンス網を粉砕、22ml付近左中間ラックから右に展開してインサイドCTB南橋直哉がポスト下に抑えて10-9と逆転した。さらに神戸製鋼は11分にも22ml左ラインアウトのこぼれ球を右に展開。再びCTB南橋が中央にトライ、SO田邊秀樹のゴールも決まり19-9とクボタを引き離した。 その後も神戸製鋼はFW・BK一体となって積極的にクボタゴールに迫るが、この日のクボタはセットプレイも安定し、ポイントでのディフェンスも機能して容易に神戸製鋼にゲインを許さない。逆に神戸製鋼のミスにつけ込み、大きくラインブレイクする場面も見られた。その後、神戸製鋼が田邊のPGで加点し、最終的には22-9でノーサイドとした。 クボタは着実なセットプレイは評価できるが、やはり上位チーム相手には得点力不足は否めない。神戸製鋼は12ものPKで少しペースを乱したが、強固なディフェンスでクボタをノートライに抑え、着実に加点する試合巧者ぶりを見せた。マン・オブ・ザ・マッチは連続トライを挙げた神戸製鋼CTB南橋直哉に与えられた。 ● 記者会見ダイジェスト ●
クボタスピアーズ 石倉監督(右)、後藤ゲームキャプテン 石倉俊二監督 「神戸製鋼に対してチャレンジとしてベスト・メンバーで臨んだが、トライが取れず残念でした。セットプレイは安定していたが、一対一のディフェンスで抜かれてしまうあたりがトップ4チームとの違い。プレシーズンリーグに関わらずTLが開幕としたことで次戦のNTTコミュニケーションズ戦に全力で挑みたいと思います」 ──プレシーズンリーグをどうとらえているか? 「全力で臨んでいきます。勝ちにこだわって手堅くテリトリーを確保します」 ──次戦に向けての課題は? 「春から変わらず、セットプレイの安定ときちんとした固いディフェンスを大切にしたい」 後藤満久ゲームキャプテン 「前半はチャレンジできていましたが、後半はミスが出てそこを神戸製鋼に突かれました。来週のゲームはそこのミスを無くして頑張りたいと思います」 ──神戸製鋼の印象は? 「思った通りブレイクダウンなどの強さや巧みさは実感できました」 神戸製鋼コベルコスティーラーズ クッツェー ヘッドコーチ(右)、橋本キャプテン アリスター・クッツェー ヘッドコーチ 「日本で初めての記者会見です。どちらのチームもクオリティの高いラグビーを行っており、試合の雰囲気もとても良かった。まずは勝利を挙げられたことに喜んでいます。前半は少しナーバスになってミスが多かったですが、ハーフタイムにきちんと修正することができました。 ──初めての日本で南アフリカとの違いは? 「正直、何も変わりません。試合前の緊張感、試合中の選手に対する心配・不安も同じです。ただ印象的だったのはプレシーズンリーグであるにも関わらず、ゲームのペース、激しさには驚かされました。ゲーム内容については特に大きく変わりません」 橋本大輝キャプテン 「勝ってスタートできたことはとても良かったと思います。前半は我慢してプレーできたので、後半の逆転に繋げることができました」 マン・オブ・ザ・マッチは神戸製鋼コベルコスティーラーズ12番、南橋直哉選手
(記事:山林右二、石川悟、丸井康充 広報担当:丸井康充) |