プレシーズンリーグ プール戦 第3節マッチサマリー(NEC 12-41 パナソニック)

NEC
グリーンロケッツ
NECグリーンロケッツ
12 合計 41
12 前半 21
0 後半 20
0 勝点 5
5 総勝点 11
パナソニック
ワイルドナイツ
パナソニック ワイルドナイツ

NECグリーンロケッツ 12-41 パナソニック ワイルドナイツ

プレシーズンリーグ プール戦 第3節 プールA
2015年9月19日(土)16:40キックオフ/東京・秩父宮ラグビー場

両チームともトヨタ自動車に敗れ、ホンダには勝利し1勝1敗。勝点5のNECグリーンロケッツと勝点6のパナソニック ワイルドナイツが、プールAの2位を決める試合となった。
ラインアウトに安定感を持つNECとスクラムに自信を持つパナソニック。両チームともケガ人に悩まされ、NECは前節のホンダ戦からFWは6名が替わり、パナソニックもFW一列が全員替わる布陣でパナソニックのキックオフで始まった。

前半の立ち上がりはパナソニックが攻め込みNEC陣内での試合展開が続く。
その様なパナソニックペースの中、先制点はNEC。
前半11分、NEC陣22mライン付近でのNECボールのラインアウトをパナソニックがターンオーバーし、パナソニック10番バーンズがピッチ中央の空きスペースにキックを落とすが、NEC9番西田がバックアップし、上手く拾い10番森田に繋ぎ、攻め上がったパナソニックのディフェンスをかわしゴール左に12番櫻谷がトライ。
ゴールは失敗するが、5:0と先制した。

その後は一進一退でゲームが進み、パナソニックもチャンスを掴み攻め込むが、ペナルティーで戻されるという展開。
NECは前半26分、自陣10mライン付近のラックからBKが展開し、15番吉廣が抜けパナソニックのディフェンスを引きつけ、最後は3番榎に繋ぎ、ゴール中央にトライ。ゴールも成功し12:0とする。

パナソニックはテリトリー的には優位に試合を進めるが、NECの自陣内からの一気のリターンで2トライを奪われる展開となった。
前半も終盤になり、ようやくエンジンの掛ったパナソニックは、30分にNEC陣22mライン付近の右サイドラックから左オープンに展開し、14番酒井のインゴールへのゴロパントを11番児玉がインゴールで押さえ、難しい角度のゴールも15番三輪が成功させ7:12とする。

33分にはハーフライン中央付近のNECの右ライン攻撃を、パナソニック15番三輪がインターセプトしゴール中央にトライ。
ゴールも三輪が決めて14:12と逆転した。
続いて36分には、ハーフライン付近でのNECのノックオンからすかさず攻め、左へ展開しラック。
9番内田がラックサイドを抜け出し、最後は7番ルーキー布巻にパスし、左隅にトライ。
ゴールも成功させ21:12とした。
前半の最後10分で3トライ3ゴールとパナソニックが地力を見せつけ、ハーフタイムとなった。

ハーフタイムで修正したいNECだったがパナソニックの優勢は変わらず、テリトリー・ポゼッション共にパナソニックペースで後半もゲームが進む。
後半18分、パナソニックはNEC陣22mライン付近中央のラックから、ガラ空きのラックサイドを15番三輪が持ち出し、そのままゴール中央にトライ。
ゴールも成功し28:12と突き放しに入る。
30分にはNEC陣22mライン付近から右に展開し、12番梶がカットインでラインブレイクし、7番布巻へ繋ぎトライ。ゴールも成功させ35:12とし、最後は15番三輪のペナルティーゴールと10番バーンズの余裕のドロップゴールで41:12としノーサイドとなった。

パナソニックはいつも通りのゆっくりした立ち上がりの中、勝負所の前半最後の10分で試合を決めた。
一方NECは前半自分たちのペースで試合を進めながら、ミスを試合巧者のパナソニックに突かれての敗戦。
前半最後10分間のパナソニックの3トライ3ゴールがこの試合のキーとなった。
マン・オブ・ザ・マッチは、一人で23点を稼いだパナソニック15番の三輪が選ばれた。
(児玉 隆一郎)

● 記者会見ダイジェスト ●

NECグリーンロケッツ

NECグリーンロケッツ
相澤総監督(左)、瀧澤キャプテン

相澤輝雄総監督

「春から練習してきたことを、どのくらい出せるかと臨みました。非常に良い面もあったが、自分たちのミスでターンオーバーされ、取られる場面がありました。ボール保持の部分でミスが出て、うまくターンオーバーされたところで対応できず、これからの課題と受け止めています。後半は一人目のタックル、二人目のスピードの点でパナソニックさんに遅れをとったと思います」

──プレシーズンでの新人は?

「ストーリーとしては、皆を使うセレクションにするつもりでしたが、いざ、蓋を開けてみたら怪我人だらけで、正直、来週は試合ができない状況です。チームとして、誰が出てもよいという底上げをしていきたいと思います」

瀧澤直キャプテン

「僕としては、前半最後の10分のところがすべてだったと思います。入りは良く、トライ重ねて、最後の10分で点を重ねられました。前半の流れを引きずってしまい、後半最後の20分に獲られるのを防ぐメンタルの部分をしっかりさせられなかったのが僕の反省です。パナソニックさんはさすがにチャンピオンチームらしく、それらの我々の問題までも突いてきました。前半の20分、できていたことは成果ですが、逆に課題でもあります」

パナソニック ワイルドナイツ

パナソニック ワイルドナイツ
ディーンズ監督(右)、内田ゲームキャプテン

ロビー・ディーンズ監督

「今日のパフォーマンスには非常に満足しています。この6週間続く期間に多くの選手を試したかったのですが、怪我人が多く、フッカーがバックローをしたり、センターがハーフをしたりと、厳しい状況です。その中でも選手が一つのチームとしてプレーしてくれたことを嬉しく思います。今日は選手が一つになってくれました。若干、正確性を欠くプレーが出たが、コーチとしては素晴らしいパフォーマンスだったと思います」

──フランカーの評価は?

「この3試合通して、やはり、素晴らしいプレーをしてくれたと思います。ボール回りでのプレッシャーを掛ける能力の高い選手ですし、賢いプレーもしてくれました。状況判断も良く、布巻選手はサポートプレーで獲ってくれて嬉しかったです。彼らがパナソニックのプレースタイルを理解し始めて、溶け込んできたと思います」

──修正点は?

「前半は、自分たちがキックしてプレッシャーを掛けられなかったのですが、後半は掛けられて、それが大きかったと思います。最初の向こうの2トライはこちらが小さなキックをしてやられました」

内田啓介ゲームキャプテン

「最高の形で勝利することができて嬉しく思います。前半の最初はNECさんの強みが出て、自分たちも先週の試合を引きずってしまい、よくなかったのですが、だんだん自分たちのペースがつかめてきたのが大きかったと思います。初めてのキャプテンとして勝ててうれしく思います

──キャプテンとして?

「自分が特別なことをできるチームではなく、皆が声を出してくれて、逆に自分が引っ張られて、改めて皆がリーダーのチームだと感じました。緊張はしましたが(笑)」

──自分たちで修正できたのは?

「前へプレッシャーを掛けると裏が空きますし、ハイボールの処理がうまくないとやっていて思ったので、狙っていました」

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