プレシーズンリーグ プール戦 第3節マッチサマリー(サントリー 28-14 コカ・コーラ)

サントリー
サンゴリアス
サントリーサンゴリアス
28 合計 14
14 前半 9
14 後半 5
5 勝点 0
13 総勝点 0
コカ・コーラ
レッドスパークス
コカ・コーラレッドスパークス

サントリーサンゴリアス 28-14 コカ・コーラレッドスパークス

プレシーズンリーグ プール戦 第3節 プールB
2015年9月19日(土)19:00キックオフ/東京・秩父宮ラグビー場

RWCイングランド大会参戦で多くの主力選手を欠きながらも、前節、昨季の日本選手権決勝で敗れたヤマハ発動機を敵地で破り、ここまでプール戦2連勝と勢いに乗るサントリーサンゴリアス。
この試合勝利となればブールB首位が確定するだけに、先発の15人は前節のヤマハ戦と同じメンバー。今季初めてとなる東京開催で勝利し、カップトーナメント出場を目指す。

一方、開幕戦から2戦とも地元福岡開催(レベルファイブスタジアム)で2連敗と結果を出せなかったコカ・コーラレッドスパークス。
前節から先発メンバーを8人変更、特にフロントロー3人をベテランから若手メンバーに入れ替え、サントリーの若手フロントロー3選手に対し、セットプレーで主導権を握れるか注目したい。

”飲料会社ダービー”となったこの試合、ナイター照明に照らされた黄・赤色のカラフルなジャージが各自陣に分かれ、前半はコカ・コーラのキックオフでスタートした。

先制したのはコカ・コーラ。
キックオフ直後前半1分、相手陣22m中央付近で得たペナルティーのチャンスをSO山田久寿がPGを決め0-3とする。

序盤から相手陣へ攻めていくサントリーも、セットプレーから素早いリズムでグラウンドを一杯に使ってボールを展開していく。
10分に相手陣22m右サイドより左に展開、最後はWTB江見翔太が抜け出し、ゴール中央にまわり込みトライ。CTB中村亮土のコンバージョンキックも成功し7-3とする。
直後の13分にも、ハイパントのカウンターから相手陣22m右サイドに持ち込みラックから左に展開。ボールが繋がり最後はFL仲宗根健太が抜け出し、ゴール中央へトライ(ゴール成功)し14-3とする。

コカ・コーラも20分、38分と相手陣内でのペナルティーのチャンスからSO山田が確実にPGを決め、14-9と点差を縮めていく。
更に前半終了間際にも相手ゴール前ラインアウトでFWからの連続攻撃でトライを狙うが、ノットリリースザボールの反則を取られ前半が終了。

両チームとも入れ替えも無く、後半はサントリーのキックオフで試合が再開。

追加点はサントリー。後半開始直後の0分に相手陣22m右サイド付近のラックから左に展開、タイミング良く縦に走り込んできたNo.8西川征克が抜け出しゴール中央にトライ(ゴール成功)。21-9とする。

コカ・コーラも7分、相手陣左サイド22m付近のラインアウトから右に展開、BKのサインプレーからFB吉澤太一が抜け出し右中間にトライ(ゴール失敗)。21-14と詰め寄る。

その後サントリーはHO青木、PR金井、FL竹本(隼)、SH流の4選手を入れ替え、試合のリズムを変えてくると19分、相手陣右サイドゴール前右でのスクラムから左に展開。ラックサイドへの連続攻撃からフェーズを重ね、最後はPR垣永真之介が抜け出し左中間にトライ(ゴール成功)。28-14と点差を広げて行く。

最後まで試合を諦めないコカ・コーラは、試合終了のホーンが鳴り響くラストプレーでのペナルティーから連続攻撃でサントリーゴール前まで攻め込むが、痛恨のノックオン。サントリーが猛攻を何とか凌ぎ切りノーサイド。
マン・オブ・ザ・マッチには、サントリーSH芦田一顕選手が選ばれた。

試合後の記者会見で、コカ・コーラ/山下昂大主将からは、”この1戦に向け、セットプレーとブレイクダウンにフォーカスして練習をしてきたが、今日はプール戦の3試合で一番意地を見せられた”と、若手フロントロー3選手の頑張りを称えた。

この結果、プール戦3連勝となったサントリーは総勝点:13でカップトーナメント出場が決定、1回戦の相手はプールD、3連勝で1位(総勝点:14)の東芝ブレイブルーパス。一方、プール戦3連敗となってしまったコカ・コーラはシールドトーナメント出場が決定、初戦は豊田自動織機シャトルズとそれぞれ対戦する。
(橋本 光一)

● 記者会見ダイジェスト ●

コカ・コーラレッドスパークス

山口智史監督

「お疲れ様です。遅くまでありがとうございます。リーグ戦の最終戦ということで、1、2戦で出たベースの部分を強調して臨みました。サントリーさんのフィジカルコンテストが強く、自分たちも勝負をかけることができました。最後は選手も意地を見せてくれて、自分たちとしても徐々に上がってきたと自信になりました。しかし、結果勝ち点0ですので、11月に向けてのビルドアップを続けていきたいと思います」

──過去2試合、崩れていたが?

「この1週間、春から取り組んできたことに一切何も加えませんでした。1、2戦では、セットのところが問題でしたので、フォーカスして臨みました。スクラム、ラインアウトの部分は良かったし、ブレイクダウンもずっと春からフォーカスしてきたとおりできました。去年のスタート地点より高いところでスタートできると考えています」

山下昂大キャプテン

「今日は相手がサントリーさんで、去年の開幕戦で、ラストプレーで逆転負けした相手ですので、その分を含めて臨みました。我慢できたところも多々ありましたが、タックルミスもあって4本獲られ、うちは1本という結果でした。最後に試合の中で意地を見せられたのかなと思います」

──過去2試合、崩れていたが?

「セットプレーとブレイクダウンが課題でしたが、ブレイクダウンで良い球が出れば、良いプレーができると思っていました。ヤマハ戦、近鉄戦では、選手の気持ちが切れる時間があったのですが、今日はしっかり身体を張ることができました」

──PGを狙ったのは?

「僕の判断です。2試合得点がなかなかできなかったが、前半の早い時間帯でもあったので、まず、しっかり射程圏内に入っておこうという意図でした」

サントリーサンゴリアス

サントリーサンゴリアス
フレンド ヘッドコーチ(中央)、村田ゲームキャプテン(左)

アンディ・フレンド ヘッドコーチ

「勝ったことを嬉しく思います。ただ、課題もいくつかあります。ボーナス点を取れたことは良かったと思います」

──芦田選手がずっと出続けているが?

「プレシーズンでは、ずっと良い結果を出してくれています。リーダーシップも出てきました。スピード、精度、ディシジョンメイキングも成長しています。能力の高い選手がマン・オブ・ザ・マッチになり嬉しく思います。去年までは、フーリー(デュプレア)、日和佐の陰で、プレー時間も少なかったが、今年は、彼はチャンスを生かしていると思います」

──ワールドカップの日本対南アフリカ戦については?

「スピードの部分を生かせれば、成功できると思います。南アフリカはゲームをスローダウンして来ると思いますが、そうされたら苦しくなると思います。クイックゲームは日本にとってチャンスが出てくると思います」

村田大志ゲームキャプテン

「勝つことを第一目標にしてきましたので、それができたのは良かったと思います。トロフィーにチャレンジする権利を得ることができましたので、来週も準備していきたいと思います」

──プレシーズンマッチだが?

「すべてのゲームで勝つという文化がサントリーにはあります」

──チームメイトがワールドカップに大勢行っているが?

「今までのワールドカップは視聴者感覚でしたが、今回は一緒に戦った仲間が行って、尊敬するエディーさんが率いているので心から応援しています。ただ、今日の南アフリカ戦に関しては厳しい展開になると思います」

RELATED NEWS