トップリーグ2015-2016 第4節 マッチサマリー(リコー 7-52 東芝)

リコー
ブラックラムズ
リコーブラックラムズ
7 合計 52
0 前半 38
7 後半 14
0 勝点 5
2 総勝点 15
東芝
ブレイブルーパス
東芝ブレイブルーパス

リコーブラックラムズ 7-52 東芝ブレイブルーパス

トップリーグ2015-2016 第4節 グループA
2015年12月5日(土)12:00キックオフ/埼玉・熊谷スポーツ文化公園(県営熊谷ラグビー場)

本来であれば師走のこの時期、熊谷ラグビー場では赤城おろしの突風が吹きすさぶのだが今日の風は微風の上庇が暖かい。ホストチームであるリコーブラックラムズはプレシーズンリーグ戦ここまで勝ち星無いので片目を開けたいところだ。一方東芝ブレイブルーパスは2勝1負とグループAの中で混戦模様から抜け出したいところである。今日の熊谷ラグビー場の周りでは様々なイベントがあり収容人数も1万人を超える熱気の中、和太鼓による選手入場で応援団も試合前からヒートアップ。キックオフは12:00ジャスト。

試合は開始早々4分東芝の左右に大きなパスからNO.8徳永がトライ、コンバージョンキックも決めて7点を先制。その後10分にはリコーの反則からFBフランソワ・ステインの敵陣深い見事なタッチキックでゴールライン5mからスクラム、そこから得意のモールを作りFL山本がトライ、コンバージョンも決まり14点を獲得。
16分再びリコーの反則からのスクラムからモールを作りドライビングモール、そのままエンドゾーンを超え左隅にHO湯原がトライ、コンバージョンは惜しくも外れたが19点目を上げる。20分にはリコーのノットリリースザボールの反則からスクラム、そこからモール状態の押し込みでLO梶川が左隅にトライ、コンバージョンキックは難しい角度をSH小川がキッチリと決め26点目。東芝は更に引き離しにかかる。

リコーのここまでの失点は反則行為からの直接失点でありチクハグなプレーが目立った。しかし後半30分過ぎからは東芝陣営でのプレーが多くなってきたが堅いディフェンスに阻まれゴールラインが遠いいリコー。
東芝の攻撃は手を緩めない。その後の28分、30分にもトライを決め全は終了時点で6トライを決め38をもぎ取り前半終了。
ハーフタイムには正智深谷高校チアリーディング部による華麗なるチアにより熱い戦いから一変華やかな時間を楽しむ観戦席であった。

後半はサイドも変わりリコーは気分を一新して臨んでほしいところだ。
しかしながら東芝は手を緩めることはなかった。後半最初のトライは8分リコーが自陣ゴールライン5mからの反則で東芝ボール、そこから得意のドライビングモールから右隅へLO梶川がトライ、コンバージョンキックも決まり45点目という東芝の一方的な戦いと思いきや17分東芝の反則により東芝ゴールライン5mからのチャンスだ。リコーがインゴールに入るものの東芝の堅いディフェンスによりボールグランディングができない。
良い雰囲気になってきたリコーは20分、東芝の堅いディフェンスの隙を突きSH山本がポール下へトライ、その後コンバージョンキックも決まり7点を獲得。ここからリコーが意地を見せてほしい。しかしながら東芝は手を緩めない。その後27分にもリコーの反則からスクラム、そこから中央へのパス展開でLO梶川がトライ。コンバージョンキックも決め52点目。その後は両チームとも一進一退続き熊谷ラグビー場にノーサイドのホーンが鳴り響く。
マン・オブ・ザ・マッチは3トライを決めた東芝ブレイブルーパスの梶川選手が獲得した。


● 記者会見ダイジェスト ●

リコーブラックラムズ

リコーブラックラムズ
神鳥監督(左)、山本ゲームキャプテン

神鳥裕之監督

「我々としては、もう後がないという状況で臨んだ試合だったんですが完敗でした。
特にディフェンスの部分で、簡単にゲインラインを取られて反則し、ペナルティのタッチキックでモールという流れで、半分以上トライを取られてしまいました。
ここが反省点すべき課題で、次の試合までに必ず改善しなければなりません。
FWにおいてはラインアウトのディフェンス、チームにとってはチームディフェンス。
ここをチームの大きな課題と捉えて、次の試合に向けてしっかりと改善していきたいと思います。
まだ(リーグ戦が)終わったわけではないので、チームとしては前を向いて、しっかりと次の近鉄戦に向けて準備していきたいと思います」

山本昌太ゲームキャプテン

「監督が言ったように完敗です。
前半、風下で我慢しなければいけないと分かっていながら、1対1のタックルミスからペナルティに繋がって、ゴール前に来られてという、シンプルなパターンで前半は終始受けてしまったので、それが全てかと思います。
まだ試合は続きますので、残り勝点をしっかり重ねられるように、次の試合に向けて準備していきたいと思います」

──後半は頑張れましたが、何を修正したのか?

山本ゲームキャプテン

「後半、風上に立ったというのと、キックを有効に使って敵陣でプレーする時間が増えたので、そこが後半のスコアに繋がったのかと思います」


東芝ブレイブルーパス

東芝ブレイブルーパス
富岡監督(右)、森田キャプテン

冨岡鉄平監督

「1勝して1敗して、先週しっかり立て直して、今日の試合に非常に良い準備をしてきたんですが、気を緩めるとおかしなフェーズになると思いましたので、スタッフ・選手の気を引き締めて試合を迎えました。
今日、特にリコーさんがFWに外国人選手を多く入れていましたので、非常にハードな試合展開を予想しました。
うちは和製FWでいったのですが、最近はドライビングモールで失点したり、取りきれないという事が続き、相手にもそういった印象を与える状況になってきましたが、今日はFWが良い準備をして、自分たちが一番大事にしているものを取り返してくれました。
そういった意味では大満足ですし、FWがドライビングモールで取る、取らないに関係なく、しっかりと相手を止めようとする事を、8人のパックでしっかりとラグビーを作った事は、次の試合に繋がると思います」

森田佳寿キャプテン

「一週間の準備で、このゲームからだということは、監督が言ったとおりです。
ゲームに関しては、FWが素晴らしかったです。
トライまでフェイズを多く継続してくれて、一つ一つ丁寧に東芝のアタックをするためのセットアップを続けてくれました。
ディフェンスも、このゲームに関しては良かったと思います。
次の試合はパナソニックさん、今日の試合で、どういうゲームをされるか分かりませんが、今日は良いゲームができたので、またあと一週間、良い準備をして臨みたいと思います」

──モールにこだわっていましたが、前試合より改善した部分は?

冨岡監督

「メンタリティ、スキルもですが、もう一度抜本的にコーチから見直して、選手もリーダーから全FW選手、メンバー外の選手も全て含めて、もう一度いろんなものを改善してきました。
根性だけでは押せないので、色んなものをしっかり丁寧に準備してきました。
もちろん、この一週間で強くなるものではないですが、これまで積み上げてきたものを、パズルをはめるように埋めていったという事です」

──リーチ マイケル選手の状態は?

冨岡監督

「先週の試合中に、少し激しく打撲してしまい、ギリギリいけるくらいでしたが、今日試合をして、また痛めるよりも、今週はこのメンバーでしっかりと勝って、来週のここ一番に臨むために休ませました」

──リーチ マイケル選手抜きで、ここまでやれたのは収穫だった?

冨岡監督

「(FWが)逆にまとまりました。リコーさんも大きな選手を揃えてきた事で、緊張感があった中で、しっかりと勝ってくれたのが大きいです」

──パナソニック戦に向けたテーマは?

冨岡監督

「お互いに良く知っているチームなので、どう攻めてどう守るのかは決めてますが、これから一週間の過ごし方次第かと思います。
このスタッフはじめ、チームみんながどういう準備をしてくるか? テーマを持って、その試合にどういう意味をもたせられるかです。
この一週間、しっかりと準備したい」

──前半最後、厚いサポートから小瀧選手が取ったトライは、いま目指しているものだったのか?

森田キャプテン

「前節、パスが繋がらなかったのは、1対1で負けていたから。負けた中でのオフロードは良くない結果になるが、今日は一人ひとりが接点で勝てており、一人ひとりのキャラは揃っているので、それに対してのサポートを春先から継続してやってきたので、そこがかみ合ってのトライでした。
チームとしては理想的なトライでした」

──トップリーグでは長らく、東芝・パナソニック・サントリーの3強中心で揺らがなかったけれど、今季前半はかなり競りあってますが?

冨岡監督

「リーグ戦では負けることもあると思います。
その時々で、チーム力が噛み合う試合がどのチームにもあります。
負け方を学ぶ事も、時に重要だと思います。
最終的には我慢比べとなりますが、我々はその中で最後まで勝ち残れるチームでありたい。
勝ち残る権利を得る練習をしっかりとしていきたいです」







マン・オブ・ザ・マッチは東芝ブレイブルーパス4番、梶川喬介選手









RELATED NEWS