リコーブラックラムズが実施していたスマホと連動させたスタンプラリーが素晴らしいというので話をきいてきました

リコーブラックラムズといえば、「TOP6」を目標としていた2016-2017シーズンを、日本代表に選出された松橋周平選手、アマナキ・ロトアヘア選手などの活躍でチーム最高位である6位でフィニッシュ。充実したシーズンとなりました。

また以前から、その試合で熱烈な応援をしてくれたファンを”表彰”する「ファン・オブ・ザ・マッチ」や、試合後に選手がファンとの交流をもつ「円陣」など、ユニークな施策でファンを大切にしてきたチームでもあります。
特に今シーズンは、リコーが自社で開発したデジタル技術を利用しての「スタンプラリー」「スロット抽選会」が好評で、ベストファンサービス賞も獲得しています。

そこで「スタンプラリー」「スロット抽選会」の仕組みがどうなっているのか、シーズンを終えて手応えはどうだったのか、担当部署の皆さんにお話をうかがってきました。

チームブックの表紙にスマホやタブレットをかざすとスタンプをゲット(左)。右はスタンプが3つたまった様子

チームブックの表紙にスマホやタブレットをかざすとスタンプをゲット(左)。右はスタンプがたまった様子

画像認識技術とGPSで
スマホのスタンプラリーを実現

いわゆるスタンプラリーは、伝統的な集客の手法のひとつ。わかりやすい例でいえば、鉄道各社のそれなどは、しばしば行われており、大人から子供まで人気です。

リコーブラックラムズは、東京の秩父宮ラグビー場での試合でスタンプラリーを実施し、スタンプ4つ(=通算で4回の来場)で、アディダス社製のTシャツを進呈、というキャンペーンを行いました。スタンプラリー自体は目新しいものではありませんが、それをデジタル化した点が新しかった。「スマホでスタンプラリー」を実現させたのです。

もう少し具体的に見てきましょう。ファンの方の体験は、次のようになります。

  • 試合会場に到着
  • リコーブラックラムズのブースで、その日専用のチームブックを受け取る
  • チームブック表紙にスマートフォンやモバイル端末をかざす
  • スタンプがスマートフォンやモバイル端末にたまる
4つのスタンプでアディダス製レプリカTシャツが

4つのスタンプでアディダス製レプリカTシャツが

ポイントは画像認識とGPS

まさに駅でスタンプを台紙に押すがごとく、スマホにスタンプを電子的に押していくのですが、これを成立させるには、ハードルがありました。
スマホにスタンプを押す仕組み(1)と、場所の縛り(2)です。

「Clickable Paper サービス」について説明する岸さん

「Clickable Paper サービス」について説明する岸さん

(1)に関しては、たとえば試合会場でQRコードを読み込んでもらい、そこから特定のウェブページ行って、なんらかの認証の仕組みを備えることでスタンプとする、といった展開も可能ですが、これでは煩雑になり過ぎてしまいます。

解決策は「リコーがシリコンバレーで開発した」(岸秀信・ビジネスソリューションズ事業本部 Transformation2.0センター MICE/VC PT サブリーダー)という画像認識の技術などを応用した、リコー独自の「Clickable Paper サービス」でした。あらかじめ端末に専用アプリ(無料)をインストールしておくことで、チームブックの表紙にスマホなどをかざすだけで、スタンプがたまる仕組みです。チームブックはその試合ごとに違うものが制作されています。

そしてもうひとつ。(2)の場所の縛り。
このチームブックは、試合会場でしかスタンプとして機能しないようになっています。異なる場所でも機能してしまうと、スタンプ(その場所に来たしるし)の意味がなくなってしまうからです。ファンの方はスマホなどのGPS機能をONにしておくことによって、スタンプラリーに参加できる仕組みです。

このスタンプラリー、4つのスタンプがたまると、景品のアディダス製レプリカTシャツがもれなくもらえました。この景品はすこぶる評判がよかったそうです。
スタンプラリーの実際の操作感については、下の動画をご参照ください。

東京以外のファンの方には
スロット抽選会を提供

スタンプラリーのようなイベントのデメリットは、東京以外の開催地での実施が難しいという点にありますが、リコーブラックラムズでは、「スロット抽選会」の機能をアプリに組み込むことによって、このデメリットをカバーしました。地方の各会場での試合開催は基本的にシーズンに1回。そこを考慮した来場促進のツールになっているわけです。

試合会場で、その日限定のチームブックを配布するところまでは同じですが、表紙にスマホをかざすと、スロットマシーンが画面に現れます。絵柄がそろうと、アディダス製レプリカTシャツが当たるという仕組みです。
こちらもGPS機能を利用して、試合会場でのみスロットが動くようなプログラムになっています。

「スロット抽選会」でレプリカTシャツが当たった状況を再現

「スロット抽選会」でレプリカTシャツが当たった状況を再現

チーム専用アプリ+
「Clickable Paper サービス」の可能性

そもそもチームで専用のアプリを持つこと自体が珍しく、トップリーグのチームではリコーブラックラムズの他に「おそらくNTTドコモレッドハリケーンズさんくらいではないか」(森谷和博・リコーブラックラムズ広報/普及担当)とのこと。

専用アプリを利用すると、チームブックから「Clickable Paper サービス」でルール解説の動画に即つながる仕掛けなどもあって便利だ

専用アプリを利用すると、チームブックから「Clickable Paper サービス」でルール解説の動画に即つながる仕掛けなどもあって便利だ

そこにさらに「Clickable Paper サービス」という、いわゆるARサービスを組み込むというぜいたく仕様。ファンには楽しい仕掛けが他にも展開できそうですね。

実際、この「専用アプリ」と「Clickable Paper サービス」の組合せは、京都市(観光ガイドや地図などの紙媒体とウェブを連動させ、観光客に豊富な観光情報を提供)や、フランスの高級時計メーカーBell & Ross社(カタログとウェブを連動させ、紙のカタログからすぐに動画を再生させるなどの仕組みを提供)など、各方面で利用されているのです。

さて、来シーズンはどのようなファンサービスが提供されるのか‥‥楽しみに待ちましょう!

お話をうかがった、いわゆる「中の人」の皆さん。左からチーム広報/普及の森谷和博さん、そしてビジネスソリューションズ事業本部 Transformation2.0センター MICE/VC PTから、有田絢子さん、岸秀信さん(サブリーダー)、浅川靖久さん(マネージャー)、永田大祐(シニアスペシャリスト)

お話をうかがった、いわゆる「中の人」の皆さん。左からチーム広報/普及の森谷和博さん、そしてビジネスソリューションズ事業本部 Transformation2.0センター MICE/VC PTから、有田絢子さん、岸秀信さん(サブリーダー)、浅川靖久さん(マネージャー)、永田大祐(シニアスペシャリスト)

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