トップリーグ 2017-2018 weekly preview:第11節

サントリー、パナソニックの1〜4位決定戦行き確定か
激化のカンファレス2位争いを勝ち抜くのはどのチーム?

text by Kenji Demura

計13節が予定されているリーグ戦も残すところ3節。

今季はリーグ戦終了後、最終順位決定が予定されているが、優勝を争う1〜4位決定戦に勝ち残る条件となる両カンファレスでの2位争いが激しさを増してきた。

日本選手権を兼ねる1〜4位決定戦への出場が確定しそうなサントリーとパナソニック photo by Kenji Demura

日本選手権を兼ねる1〜4位決定戦への出場が確定しそうなサントリーとパナソニック
photo by Kenji Demura

6週間ぶりのリーグ戦再開となった前節。
レッドカンファレス(以下RED)4位だった東芝ブレイブルーパスがホワイトカンファレス(以下WHITE)2位のヤマハ発動機ジュビロに勝利。
一方、RED2位だった神戸製鋼コベルコスティーラーズと同5位だったNTTコミュニケーションズシャイニングアークスは両者譲らず28—28で引き分けた。

両カンファレンスで2位だったチームが白星を挙げられなかったことで、RED1位のサントリーサンゴリアスとWHITE1位のパナソニック ワイルドナイツの1位抜けの可能性が高まる一方、REDはトヨタ自動車ヴェルブリッツ(3位→2位=勝ち点33)、神戸製鋼(2位→3位=同31)、東芝(4位=同28)、NTTコム(5位=同25)、WHITEはヤマハ発動機(2位=同36)、リコーブラックラムズ(3位=同34)による2位争いの行方が混沌としてきたのだ(RED4位のNECグリーンロケッツにも数字上は2位入りの可能性が残されている)。

2位争いをしている各チームの今節の対戦カードは以下の通り。

NTTコム – キヤノンイーグルス(9日14:00 東京・秩父宮ラグビー場)
ヤマハ発動機 – コカ・コーラレッドスパークス(9日13:00 静岡・ヤマハスタジアム=磐田)
豊田自動織機シャトルズ – リコー(9日11:30 愛知・豊田スタジアム)
トヨタ自動車 – NTTドコモレッドハリケーンズ(9日14:00 愛知・豊田スタジアム)
神戸製鋼 – 近鉄ライナーズ(9日13:00 兵庫・神戸総合運動公園ユニバー記念競技場)
クボタスピアーズ – 東芝(10日13:00 大阪・キンチョウスタジアム)

2位争い中のチーム同士の直接対決はなく、いずれも下位に甘んじているチームとの対戦となるだけに、各チームとも確実に勝ち点を積み上げておきたいところ。

また、サントリーはNEC戦(12月9日11:30 東京・秩父宮)で勝てば、一方、パナソニックは宗像サニックスブルース戦(12月10日13:00埼玉・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場=)で勝ち点を挙げれば、それぞれ1〜4位決定トーナメントへの進出が決まる(パナソニックは、前日の豊田自動織機−リコー戦でリコーが勝ち点5を挙げられなければ、その時点で1〜4位決定戦進出が確定)。

クロニエ、小倉、バーンズ、五郎丸が得点王争い
負傷の山田、福岡を尻目にサウマキが猛ダッシュ

リーグ戦も終盤に差し掛かってきたことで、個人タイトルの行方も気になるところだが、得点王争いはトヨタ自動車のSOライオネル・クロニエが102点で首位に立ち、以下、小倉順平(98点=NTTコムSO/FB)、ベリック・バーンズ(90点=パナソニックSO)、五郎丸歩(85点=ヤマハ発動機FB)と続いている。

現在、得点ランキング1位のトヨタ自動車SOクロニエ。キックもランも一流品だ photo by Kenji Demura

現在、得点ランキング1位のトヨタ自動車SOクロニエ。キックもランも一流品だ
photo by Kenji Demura

一方、トライ王争いは、10トライでトップを行く山田章仁、3位の福岡堅樹(8トライ)のパナソニックWTBコンビがいずれも日本代表の試合で負ったケガの影響で前節は欠場。
その間隙を縫うかたちで、現在7試合連続トライを続けるホセア・サウマキ(キヤノンWTB)が福岡を抜き、山田に1トライ差に迫る計9トライで2位に浮上。

トヨタ自動車躍進の原動力にもなっているクロニエのゲームコントロール力や、現在7試合連続トライを続けるサウマキの鋭い走りは、チームの順位争いを抜きにしても十分楽しめる質の高いもの。

新人賞争いでは、共に日本代表でも活躍したLO/FL姫野和樹(トヨタ自動車)、SO/CTB松田力也(パナソニック)、そしてCTB重一生(神戸製鋼)などのプレーぶりにも注目したい。

7試合連続トライ中のキヤノンWTBホセア・サウマキ。鋭い走りでトライ王に駆け上がるのか? photo by Kenji Demura

7試合連続トライ中のキヤノンWTBホセア・サウマキ。鋭い走りでトライ王に駆け上がるのか?
photo by Kenji Demura

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