トップリーグ2018-2019 第4節レポート(パナソニック 15-0 ヤマハ発動機)

ジャパンラグビー トップリーグ 2018-2019 第4節
2018年9月22日(土)19:00キックオフ/東京・秩父宮ラグビー場
パナソニックワイルドナイツ 15-0 ヤマハ発動機ジュビロ

ヤマハ発動機ジュビロ

ヤマハ発動機ジュビロの清宮監督(右)、堀江キャプテン

ヤマハ発動機ジュビロの清宮監督(右)、堀江キャプテン

清宮克幸監督

「前半、15点差ということで、立て直しにかかったんですけれど、なかなか上手くゲームを運べませんでした。自分たちの強みとしていた部分はたくさんあるなと見ていましたが、それを上手く得点に結び付けることができなかった点については、我々の責任がかなりあるなと思いました。まあ、想定外だったのは、チャンスでことごとくミスをしてしまったことです。すぐ思い出すことができるだけでも、5個、6個、得点できなかったミスが出ました。それがすべてだと思います」

──後半、獲り切れなかったのは、精度の問題か、想定外のことが原因か?

「ユニフォームが似た人がタッチライン際に動いていたりしたのですが、その人にパスしてしまった点です(笑)。あれが味方だったらねえ(笑)。残念ながら、我々の選手ではなかった。プレーの選択は選手の判断ですし、良し悪しを言っても仕方がないのですが、シンプルなハンドリングエラーを徹底的にこの先無くして行きたいと思います」

──清原選手、五郎丸選手については、今日はをはじめ、メンバーの使い方は?

「清原選手に関しては、今シーズンで一番安定していると思います。あとはゲームをいかに動かして行くかという点で、能力が高いので、かなり優れたSOになると思います。彼が80分出たのは、我々の中では当然のことです。FBの交代については、得点を取りに行きたい事と、相手のキックに対してボールを持ちたいというところで、交代という感じですね」

堀江恭介キャプテン

「相手ゴール前に入って、トライを獲り切れなかった点と、少ないチャンスをしっかりものにしたパナソニックさんとの実力差かなあと思います。でも、まあ、良い手ごたえを掴んだ部分もありますし、リーグ戦、残りの3試合をしっかり戦って行きたいと思います」

──後半の最初の10分、15分の戦い方は?

「あの時間帯は、僕らFWは行けると感じていましたが、ちょっと攻めるところを間違えたと言うか、接点のところでは、正直行けるという感じでしたが、そこで獲り切れるかどうかというのが大きな差かなあと思ってます」

──手ごたえと改善したい部分は?

「ゴール前のアタックでは、しっかり、シンプルに前へ出られたところもありましたので、そういうプレーをもっと選択すべきだったかなあと思うのと、一週間空いて、相手は東芝さんですが、しっかり22mアタックのところは、前の試合でも課題でしたが、やはりあそこで獲り切る力がないと、この先絶対勝てないと思うので、しっかりスコアして行きたいと思います。モールに関しても、もっと強気で行くべきだったなと思います」

パナソニックワイルドナイツ

パナソニック ワイルドナイツのディーンズ監督(右)、内田ゲームキャプテン

パナソニック ワイルドナイツのディーンズ監督(右)、内田ゲームキャプテン

ロビー・ディーンズ監督

「リーグ戦の前半が終わったところで、4戦4勝という点には満足しています。ヤマハさんを0点に抑えることができた点については、非常に達成感のある試合だったと思います。特に、後ろへ戻りながらのスクラムのディフェンスについては、選手たちが一生懸命にディフェンスしてくれました。その中で、何人か脳しんとうで退場する選手が出てしまったのは残念です。その選手たちが戻って来るまで、来週一週間休みがあるというのは、我々としては良かった点です。ベン・ガンター選手については、もうすでに立って先ほど円陣の中に入っていましたし、あとは福岡堅樹選手に関してもしっかり順調に回復してくれることを今は祈っています。先ほども申し上げたとおり、現時点で我々のチーム状況については、非常に満足に思っていますし、シーズンが始まる前に私が言ったように、今季、リーグ戦が7戦しかない中で、前半戦で負けてしまうと取り返しがつかなくなってしまうので、そういった意味で、この試合を勝って4戦4勝というのは非常に満足しています。もう一つ、我々にとって、この先まだまだ成長できる余地があることも良い状態にあると思います。次に話してもらう内田ゲームキャプテンについては、今日、キャプテンとしてやった仕事を誇りに思ってくれていると思います。それでは、どうぞ!(笑)(と、内田ゲームキャプテンに振る)」

──今日の山沢選手の評価と、代表に呼ばれていない件については?

「彼の前半のゲームマネジメントについては、良かったと思っています。後半については、もう少しボールを持って走りたかったと思うのですが、そういうチャンスがなかなか巡って来なかったですし、最後の方はトライを獲りに行ったのですが、相手のプレッシャーも強く、ミスをさせられてしまったり、モールを上手く崩されてしまったというところで、トライは獲れなかったというところです。彼自身が、今、非常に良いパフォーマンスをしてくれていると思いますし、ナショナルチームに召集されるかどうかについては、セレクターが決めることだと思います。ナショナルチームの監督、コーチ、セレクターの方には自分たちがやりたいラグビーがあるでしょうし、それに合った選手を選ぶと思います。何より良いのは、彼がこういうパフォーマンスをしてくれることによって、日本のラグビー界に層の厚みができていることが素晴らしいと思います。今後も、しっかり自分のラグビーをしてほしいと願っています。我々が選手をセレクトする場合も部内の首脳陣で話し合いますが、選手は自分のやれること、そして自分がやることに集中していくことが大事であって、結果としてセレクションに掛かって来るということを、我々の選手たちにも伝えています。山沢選手もしっかり自分のプレーをしていれば、コールアップが掛かるかもしれませんし、そういうことになれば、その時に出せば良いことです。今は、やれることをやることが大事だと思います。大切なことは、もし選ばれたとか、いつ選ばれるのかではなくて、選ばれた時に良いパフォーマンスをできる準備をしておくことですので、彼は実際、それを行なっていると思います。その時が来たら、きっと良いパフォーマンスをしてくれると信じています」

──後半、獲り切れなかった点と、今後の改善点については?

「まだまだ、改善できる余地も十分あると思っていますし、なぜ、トライが後半獲れなかったかと言えば、相手のプレッシャーよりも自分たちの方がプレッシャーを掛ける事ができた点は良かったと思います。最後のところで、確かに獲り切れなかった点については、改善したいと思いますし、次の試合では、しっかりとそこを修正したいと思います。あと、残り3試合のうち、最初の1試合はアウェイで、残りはホームです。その試合を楽しみにしていますし、日本代表の選手たちはその間も練習がありますし、その後にもキャンプがあると思います。そういう意味で、たくさんやらなければいけないことがあります。その中のキヤノン戦では、代表選手は出られないということもありますし、しっかり準備したいと思います。日本代表選手が出られないということは、それ以外の選手たちにとっては良いことですし、今日、試合に出られなかった選手は来週の月曜日にNECさんと練習試合をする予定で、試合に出るチャンスがあるという点では彼らもエキサイトしていると思いますし、チャンスをモノにしてほしいと願っています」

内田啓介ゲームキャプテン

「まず、前半節をしっかり勝ち切って終わることができたのを嬉しく思っています。特に、今日、ヤマハさん相手に0点に抑えられたということは、パナソニックとして収穫だったと思います。福岡と、ベン・ガンター二人が脳しんとうで出ちゃいましたが、ああいう身体を張ってくれる選手がいるから、しっかり0点に抑えられたと思いますので、来週一週間で帰って来てほしいと願っています」

──最初の20分は良かったが、そのあとは守りを優先したのか?

「最初の2トライはものすごく小さなチャンスをしっかり得点に結び付けられた成果だと思うのですが、自分たちとしては満足していました。しっかりと敵陣に入って、プレッシャーを掛け続けて、自分たちがターンオーバーボールを貰ってトライを獲るというプランだったのですが、そのプレッシャーを掛け続けて相手を潰し切るところまで行けなくて、相手に隙を与えてしまったというところです。そこで、しっかり我慢していれば点数は取れたと思うのですが、そこまでの我慢、冷静さが足りなかったというか、しっかり我慢していれば、もっと良い展開になったと思います。まあ、全体的には上手くいったと思います」

──最後は、ボーナスポイントを狙いに行った方が良かったのでは?

「まあ、どっちでも良かったと思います。しっかりボーナスポイントが取れるなら、それはその方が大きいし、だから(中にいる選手たちが)判断してくれたと思います」

──今日、ディフェンスで気を付けていた点と、苦しいところで頑張れた訳は?

「ヤマハさんはセットプレーが強いですし、アタック自体、凄く広いアタックをしていて、スペーシングが取れなかったら、凄いピンチになった場面もあったので、スペーシング連動と後半のピンチのところでは、すべての局面で凌ぎ切ったことが自分たちの中でできたかなあと。そこで、パニックになっていたら、点数も取られていただろうし、バラバラになって、もう少し苦しい時間も増えたと思うのですが、あそこで、冷静になって、しっかり敵陣に入ろうとチームで言って、ほんの小さなことをしっかりチームがやれたことで、また流れが来たと思います」

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