トップリーグ カップ 2018-2019 総合順位決定トーナメント2回戦(3位決定戦)レポート(パナソニック 24-21 クボタ)

トップリーグ カップ 2018-2019 総合順位決定トーナメント2回戦
2019年1月19日(土)11:30キックオフ/東京・秩父宮ラグビー場
パナソニック ワイルドナイツ 24-21 クボタスピアーズ

クボタスピアーズ

クボタスピアーズのルディケ ヘッドコーチ(右)、立川キャプテン

クボタスピアーズのルディケ ヘッドコーチ(右)、立川キャプテン

フラン・ルディケ ヘッドコーチ

「今シーズン最後の試合を勝利で終わることができず残念でした。パナソニックにリードされ、追いかけるという試合でしたが、しっかりと自分たちの目指すラグビーができていました。両チームに力の差がないと感じることができました。両チームがパフォーマンスを出すことができていました。今までのシーズンよりずっといいレベルのラグビーができ、結果につなげられていると思います。これまで2年間リクルートしてきた若い選手が今日の試合でいいプレーを出してくれました。彼ら若手がベテラン選手の隙間を埋めてくれています。来シーズンに向けていい基盤を作ってくれました」

──カップ戦では、若手・ベテランをどのようなバランスで起用するメンバリングの考え方で臨みましたか?

「カップ戦の最初の数試合ではトップリーグの試合に出続けた選手を休ませるメンバリングにしました。トップリーグでプレーできなかった若手を起用して試合時間の経験を積ませました。そのやり方でカップ戦のプール戦でのサニックス戦、神戸製鋼戦、ヤマハ戦でいい結果がついてきました。順位決定戦2試合は、帰国させている外国人選手も多くいるので若い選手が成長するいい機会となりました。最後の2試合とも敗戦という結果でしたが、いい内容を出してくれたと思います」

立川理道 キャプテン

「今日の試合では結果を出すことができず残念です。大事な時間帯でクボタのペースになった時間もあり、最後、勝ちきるポジションには入ったのですがパナソニックを振り切れずに残念でした。トップリーグに出場する機会が少なかった若手のパフォーマンスが来季につながることはいい材料だと思います。惜しい試合を落としましたが、反省するべきところは反省し今後につなげていきたいと思います」

──今日の試合では前半はパナソニックの反則が多く、クボタがうまく得点につなげましたが、後半では逆にクボタの反則からパナソニックに得点をとられ、最後はパナソニックのPGの3点で勝敗が決まりましたが?

「前半はスクラムで優位に立ててペナルティをとれてスコアにつなげることができました。しかし、後半は自分たちのペナルティを相手のスコアにつなげられてしまいました。最後に攻めきれず勝ちきれずといった結果で残念ですが、こういったことを来季につなげたいと思います」

──立川選手個人としては、現時点ではワールドカップトレーニングスコッドに選出されていませんが、コンディションはいかがですか?

「いつ日本代表スコッドに呼ばれてもいいようにコンディションを準備しています。2月2日の岐阜でクレルモンとのチャリティマッチをするトップリーグ選抜には出たいと思います。こういったチャンスを生かして諦めずにやっていきます。コンディションは大丈夫です」

パナソニックワイルドナイツ

パナソニック ワイルドナイツのディーンズ監督(右)、ガンター ゲームキャプテン

パナソニック ワイルドナイツのディーンズ監督(右)、ガンター ゲームキャプテン

ロビー・ディーンズ監督

「今シーズン最後の試合に勝って締めることができよかったと思います。試合に出たメンバーの成長の足跡を見ることができました。今週のメンバーは最後まで変更があり準備が難しいところもありましたが、ゲームキャプテンを務めたベン・ガンターもいいリーダーシップを発揮してくれました。サンウルブズでの彼の活躍が楽しみです」

──カップ戦でのメンバリングの考え方は?

「正直に言って、協会やトップリーグから課されるやり方は、あまり気にしていません。カップ戦は次世代の選手を育てる場であり、来年の日本のラグビーのための大会だと考えています。来シーズンのカップ戦をどういったかたちでやるのかについては高い関心を持って見ています。大事なことは明確さを早めに打ち出していただくことです。例えば、今シーズン外国人枠が5人になり、これは特別枠の選手を2023年の日本代表につなげるというモチベーションを持たせたと理解していますが、これから先、これを続けていくべきかどうかは疑問に思います。今シーズン、トップリーグの初戦の日に私は『日本はフランスのようになってはいけない』とコメントしましたが、こういったことを考えていかなければいけないと思います」

──今日、若い選手を多く起用しましたが?

「一番わかりやすい回答としては、シーズン開始前に行った2試合についてです。昨年8月、トップリーグシーズン開始前にワイルドナイツは2試合戦いました。1つは(8月17日、World Series Rugbyでの)ウエスタン・フォース戦であり、もう一つはその2日後に日本で行ったNTTコミュニケーションズとの練習試合です。フォースとの試合は僅差(45-50で敗戦)のゲームでしたが、一方、NTTコム戦は大差(5-64)での敗戦でした。このときの試合と比べると今日のチームは大きく成長したといえると思います。
まずはゲームの根幹であるディフェンスをしっかりやらなければいけませんが今日はよくできていました。テクニック、戦術の部分は練習の中で反復練習をしていかなければいけませんし、フィットネスも鍛えていかなければいけません。アタックについては外国人枠が5人になったので大会自体が大きくレベルアップしたと思います。パナソニックとしてはアタックの面で、志の高いラグビーを目指してきています。その中でも改善するべき点は、ラインブレイクの数は相手チームより上回ったのに得点にはつなげられなかった点です。若い選手たちはどうやって勝っていくかについて学んでいると思います」

ベン・ガンター ゲームキャプテン

「今日の試合はこれ以上ハッピーになれないくらいハッピーな試合でした。タフな時間帯もありましたが、14人になった時間帯にもチームのまとまりを保つことができたことはよかったと思います。私自身、年齢もまだまだ若いですが、今日はロビー・ディーンズ監督からゲームキャプテンを任されたことで、成長することができました。ロビーさんと出会ってラグビーをしていなければ、現在の私になれていないと思います」

──ベン・ガンター選手は今シーズンからサンウルブズスコッドに選ばれましたが、サンウルブズでのプレーへの抱負は?

「去年はまだ準備できていませんでしたが、今年はもう準備できています。私自身若い選手で成長過程にあると思っています。去年はフィジカル面では準備はできていたと思いますが、メンタル面ではまだまだ準備できていませんでした。今シーズンはメンタル面での準備も整ってきていますが、まだまだ成長しなければいけない点も多いので、それらの点をさらに整えて毎週毎週できることをやっていきたいと思います」

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