ファーストステージ第7節 マッチサマリー(神戸製鋼 17-14 キヤノン)

神戸製鋼コベルコ
スティーラーズ
神戸製鋼コベルコスティーラーズ
17 合計 14
17 前半 7
0 後半 7
4 勝点 1
29 総勝点 23
キヤノン
イーグルス
キヤノンイーグルス

神戸製鋼コベルコスティーラーズ 17-14 キヤノンイーグルス

ファーストステージ・第7節 プールB
2014年10月19日(日)13:00キックオフ/愛媛・ニンジニアスタジアム

神戸製鋼が無敗でファーストステージを終える

前節で引き分けたもののプールB首位の神戸製鋼コベルコスティーラーズと3位キヤノンイーグルスの対戦は、快晴の愛媛県・ニンジニアスタジアムで開催された。

好調なチーム同士の対戦に加えて、キヤノンからは、地元新田高校出身の山本貢選手と西条高校出身の宇佐美和彦選手が先発出場することもあり、スタジアムには2500人を超える観客が詰めかけた。

そんな注目の対戦は、13時にキヤノンのキックオフで始まったが、いきなり神戸製鋼No8マパカイトロ パスカのビッグゲインから、LOアンドリース・ベッカーがトライ。神戸製鋼がノーホイッスルトライの先制パンチを見舞った。さらに前半20分にもゴール前10mの左ラインアウトから、神戸製鋼がモールを押し込みインゴール左隅になだれ込んだ。TMO判定となった結果、No8マパカイトロのトライが認められ、神戸が10-0とリードを広げた。

前半29分にはキヤノンがPKから速攻を仕掛け、SOカラム・ブルース→SH福居武→CTBティム・ベネットとつないでトライ。CTB三友良平がゴールも決めて7-10と追い上げる。

しかし、前半35分と37分には、キヤノンHO山本とCTBベネットが相次いでシンビン。人数的に不利なキヤノンに対し、神戸製鋼はゴール前のスクラムからSH佐藤貴志が横に流れてFB山中亮平が縦に入って山中が右中間にトライ(クレイグ・ウィングのゴール成功)。前半は神戸製鋼がゲームを優位に進め、10点のリードで前半を終えた。

後半もこのまま神戸製鋼が一気にたたみかけるかと思われたが、キヤノンが奮起。スコアが動かないまま15分を経過した。そして後半19分、キヤノンHO山本が持ち込んだ神戸製鋼陣10mライン付近の左タッチライン際のラックから、キヤノン左WTB原田季郎がショートサイドでボールをもらって裏に抜け、神戸製鋼FB山中と1対1となり、これを内にかわして一気にトライ。三友のゴールも決まって14-17の3点差に迫り、スタンドの緊迫度は高まった。

そして試合終了直前にも敵陣ゴール前で攻め続けたのはキヤノンだった。22mライン内でPKを得たキヤノンはスクラムを選択。そしてスクラムを組んだ直後にノーサイドのホーンが鳴った。攻めるキヤノン。神戸製鋼がさらにオーバー・ザ・トップの反則。先のPKより中央寄りだったため、引き分け狙いのPGという選択肢もあったが、キヤノンは再びスクラムを選択。そしてスクラムを押し込んだが、ボールがこぼれターンオーバー。神戸製鋼が真横に蹴り出してゲームが終わった。

勝った神戸製鋼は1位でファーストステージを終了。キヤノンも勝点1を獲得し、3位に入った。

引き分けではなく勝ちにこだわったキヤノンであったが、あと少し届かなかった。観戦に詰めかけた愛媛のラグビーファンの皆様も、ノーサイドの笛が鳴るまで勝敗がわからない展開に、満足して帰途についたことであろう。

マン・オブ・ザ・マッチはキヤノンWTB原田選手。タッチラインと5mもないような狭いスペースをこじ開けて奪った後半19分のトライが評価された。

前半20分、神戸製鋼・マパカイトロ パスカがモールでトライ

● 記者会見ダイジェスト ●

キヤノンイーグルス

キヤノンイーグルス
永友監督(右)、和田キャプテン

永友洋司監督

「自分たちのミスでゲームを壊してしまった。点差は3点だが、それ以上の差を感じた」

和田拓キャプテン

「反応の速さが遅かった。そこが苦戦の原因と思う。ここまで積み上げてきたものは間違っていないと思うので、セカンドステージでも頑張りたい」

──試合終了直前のPKで、同点PGではなく何故スクラムを選択したのか?

和田キャプテン

「勝ちたいと思ったから。FWがスクラムで行きたいと言ってきた。僕も気持ち的には一緒だった。勝点のことは頭にはあったが、勝点にはこだわらず、勝負にこだわった」

──ウインドウマンスにおける課題は?

永友監督

「セットピースの精度は昨年よりも数段上がっているので、アンストラクチャー状態における精度を向上させたい」

前半39分、神戸製鋼FB山中が手を伸ばしてトライ

神戸製鋼コベルコスティーラーズ

神戸製鋼コベルコスティーラーズ
ゴールド ヘッドコーチ(右)、伊藤ゲームキャプテン

ギャリー・ゴールド ヘッドコーチ

「今日のゲームは勝つことが重要なゲームだった。それを選手が理解し、前半はいいプレーをしていた」

伊藤鐘史ゲームキャプテン

「前半はいいゲームができたと思う。後半はしんどかったが負ける気はしなかった」

──ファーストステージ首位通過をどう評価するか?

ゴールド ヘッドコーチ

「無敗は神戸だけだ。選手を誇りに思う。自分たちのスタンダードを高くかかげ、ハードワークを積み重ねてきたので、どの試合もあきらめることなく戦えている。いいスタートを切ることができた」

──今後のチームの改善個所は?

ゴールド ヘッドコーチ

「チームの土台はできているので、アタックを強調してやっていきたい。アタックを向上させることで、よりデンジャラスなチームになることができる」

後半19分、キヤノンWTB原田がタックラーを内にかわしてトライ

終了直前のキヤノンの猛攻

マン・オブ・ザ・マッチはキヤノンイーグルスから。11番 原田季郎選手

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