プレシーズンリーグ トーナメント戦 1回戦マッチサマリー(サントリー 23-21 東芝)
(写真:山口勝一、林美菜子)
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プレシーズンリーグ カップトーナメント 1回戦 ジャパンラグビートップリーグ プレシーズンリーグ2015もいよいよトーナメント戦に突入。各プールを1位通過した実力派チームによるカップ戦に期待が高まる。プールBで近鉄、ヤマハ発動機、コカ・コーラを破ったサントリーとプールDでリコー、キヤノン、豊田自動織機を撃破した東芝とのセミ・ファイナル。昨年度この両チームはセカンドステージで対戦し、32-16とサントリーがWTB中づるのハットトリック(3トライ)、さらに東芝を1トライに抑え退けている。プレシーズンリーグとはいえ、レギュラーシーズンでもグループAで対戦するだけに勝って弾みをつけたい両チーム。会場は花園と所を変えた「府中ダービー」は、トップリーグ開幕を待ち望んだ3,000人近い観衆の見守る中、サントリーのキックオフで幕を開けた。 開始直後から両チームとも非常によくボールを動かす。特にサントリーはポイントでFWが執拗にラッシュをかけるが、東芝も強力FWが必死の防御でサントリーの攻撃を凌ぐ。試合が動いたのは前半14分、東芝のオフサイドで得たゴール前20mポスト左のPGをサントリーCTB中村亮士が難なく決めて3-0と先制した。 後半もBKに大きく展開するサントリーと、あくまでもFWにこだわる東芝と対照的なゲーム展開で推移。サントリーは8分に自陣からBKに展開し、最後はインド出身の左LOリシュケシュ・ペンゼが中央にトライ、20-7と再び東芝を突き放しにかかる。 そしてゲームは既にノーサイド・ホーンの鳴ったロスタイム突入し、東芝がこのまま逃げ切るかと思われたが10mL付近で痛恨のハンドを犯す。50m近いロングPGをサントリーCTB宮本啓希が慎重に決めて23-21と再逆転でノーサイド。シーソーゲームを制したサントリーがファイナル進出を決めた。 ● 記者会見ダイジェスト ●
東芝ブレイブルーパス 富岡監督(左)、森田キャプテン 冨岡鉄平監督 「良い準備をして試合に臨んだつもりだが、まだまだゲームでやるべきことができなかったことが全て。また今年はRED Wallというチームスローガンを掲げている中で、REDの3つの意味の真価が問われるチームになっていかなければいけないと改めて実感した。責任を果たすこと、忍耐強く80分戦うこと、そして規律を守ること、この3つができなければこのような試合になるという良い教訓をもらうことができた。また、我々がリミットにしているペナルティ回数を78分以降に超えてしまい、相手に最後ペナルティ・ショットを決められるという厳しい試合を、プレシーズンに経験できたことは非常に良かった。切り替え、修正して次週の3位決定戦に臨みたい」 森田佳寿キャプテン 「監督の話のとおりチームの未熟さが出た試合だった。次のトーナメント2試合目にはこの1週間でしっかり見直して臨み、今日得た経験とトップリーグが始まるまでの時間を使って成長していきたい。頑張る」 サントリーサンゴリアス フレンド ヘッドコーチ(左)、村田ゲームキャプテン アンディ・フレンド ヘッドコーチ 「最終的にファイナルに進出できるチャンスを得ることができた。今日のゲームからは80分間諦めずにプレイし続けなければいけないことがよく理解できた」 村田大志ゲームキャプテン 「ファイナルに進出できてとても嬉しい。次も頑張りたいと思う」 ──レギュラーシーズンに向けての課題、目標は? フレンド ヘッドコーチ 「W杯に行っているメンバーが戻ってきて、自分たちの目指す形に向けて、どのように上手く混ぜ合わせることができるかがポイント。残ったメンバーがとてもレベルアップしており、戻ったメンバーがそれについていかなければならないような状況である」 村田ゲームキャプテン 「まずは来週のファイナルに勝って、ジャパンメンバーを迎えられるような形にしたい」 マン・オブ・ザ・マッチはサントリーサンゴリアス11番、江見翔太選手
(記事:石川悟、丸井康充) |