トップリーグ2015-2016 第1節 マッチサマリー(東芝 47-3 クボタ)

東芝ブレイブルーパス
東芝ブレイブルーパス
47 合計 3
20 前半 3
27 後半 0
5 勝点 0
5 総勝点 0
クボタスピアーズ
クボタスピアーズ

東芝ブレイブルーパス 47-3 クボタスピアーズ

トップリーグ2015-2016 第1節 グループA
2015年11月14日(土)14:00キックオフ/東京・秩父宮ラグビー場

生憎の雨模様、昨夜のトップリーグ開幕戦に続き、本日の第二試合東芝ブレイブルーパス対クボタスピアーズの試合にもラグビーワールドカップで活躍した日本代表選手達が登場、メンバー紹介で彼らの名前がコールされる度に歓声が一際大きくなる。

試合開始直後はクボタスピアーズが勢いのある連続攻撃を見せ、マイボールスクラムでも相手ペナルティからタッチキック、ゴールラインに迫るか、という場面で今度はペナルティを取られて結局先制点ならず。

反対に東芝ブレイブルーパスは相手ペナルティで得たボールを安定して繋ぎ、冨岡監督が「間違いなく(トップリーグ)アジア枠最強の選手」と太鼓判を押す新加入のニコラス・クラスカが抜け出し、最後は日本代表のキャプテンを務めたFLリーチ マイケルがパスをもらって先制トライ、世界有数のロングキッカーであるFBフランソワ・ステインのゴールキックも決まり前半8分に7-0とする。

この後、前半30分までは東芝ブレイブルーパスが押しているものの、お互いに攻めきれず両チームPGによる得点のみで、13-3で東芝がリードする。
前半31分、クボタのキックキャッチミスから東芝CTBリチャード・カフイがトライ、ゴールも成功し、20-3と点差を広げてハーフタイムとなった。

後半も開始早々に東芝が得点、3分にWTB大島脩平がトライ、FBステインのゴールも成功して27-3とリードを広げる。
これ以上離されるわけにいかないクボタは必死でボールを繋ぐが、前に出ることができないまま、ミスや反則で結局相手にボールを渡してしまう状況を繰り返す。

後半12分にはクボタWTB天坂裕也がゴール左隅ぎりぎりに飛び込みトライかと思われたがTMOでタッチと判定されてトライ認められず、またすぐその後にも同じく天坂が今度は中央ゴールポスト下にボールを持ち込むも、今度はオブストラクションを取られてこちらも得点ならず、アンラッキーなシーンが続いた。

この時間帯にラグビーワールドカップで試合出場はなかったものの、リーチキャプテンはじめ他の代表選手たちが大きな信頼を寄せてエディージャパンの精神的支柱だった廣瀬俊朗選手が入替で登場し会場は暖かい拍手で彼を迎えた。
その廣瀬はマイボールラインアウトからの攻撃で、SO森田佳寿のゴロキックに素早く反応、さらにそのボールを足にかけて自らそのボールをインゴールで押える、ゴールは決まらず35-3とする。

26分には疲れが出てきたクボタを東芝が自陣からの攻撃で見事に崩し、力の差を見せつけるようなトライ、入替で入った小川高廣のゴール成功で42-3。そのすぐ後に、やはりクボタのミスからニコラス・クラスカがダメ押しのトライ、速さだけでなく相手をいなすしなやかな動きが印象的だった。

最終スコアは47-3で東芝の圧勝、クボタのミスや反則は東芝のプレッシャーや当たりの強さによるものだろうが、イングランドから戻った代表組も試合中は疲れを見せず、新加入の外国人選手も初戦から大活躍、そして本日出場していない戦力もまだまだ控えている。
定位置の4強からトップになるためにはまだチームとして成長が必要だが、上位チーム相手で東芝の攻撃力がどれだけ発揮されるのか楽しみになってきた。
クボタは受けにまわってしまい、ミスから相手にチャンスを与えてしまうシーンが多かったが、相手のプレッシャーに耐えられるようになり、目の怪我で欠場した日本代表の立川理道選手が年内に戻れば、全体的にレベルアップできるであろう。
まだまだ初戦、どちらのチームもこれから修正を重ねていくことだろう。

試合後には日本代表から観客の皆様への挨拶で、東芝ブレイブルーパスからリーチ選手とクボタスピアーズから立川選手が出て、会場の皆さんにワールドカップ中の応援に対する御礼を伝えた。


● 記者会見ダイジェスト ●

クボタスピアーズ

クボタスピアーズ
石倉監督(右)、後藤ゲームキャプテン

石倉俊二監督

「昨年は東芝さんに11年ぶりに勝てたので今年もという気持ちがあったが、今年は完敗。前半のミスで波に乗れなかったのが一番の敗因。
これから10週続くのでとりあえずリーグ戦7戦、1戦1戦全力でやっていくしかないので、覚悟を持っていきたい、とりあえず次頑張る。
(欠場した立川選手についての質問に対して)
立川はワールドカップ前の日本代表の試合で目を怪我していて(治療をして)欠場しているが回復がすごく早い。本人はもう走ったりしているので12月には戻れるかもしれない」

後藤満久ゲームキャプテン

「東芝にチャレンジしようということでやってきましたが、強いフィジカルに耐えられず受けてしまった。来週から試合が続くのでしっかり修正していきたい。
(東芝のスクラムとクボタの両プロップがルーキーであることの質問に対して)
1・3番が新人(北川選手と松波選手)なので自分が引っ張らなければと思った、前半はうまく耐えていたが、後半日本代表のプロップが入ってきて、これに勝てたら凄い自信になると思ったが相手は駆け引きとかうまい。しかし、彼らはルーキーだがスクラムに凄いこだわりとかあって頼もしい。
(東芝の新加入クラスカは?との質問に対して)
注意はしていたのですが、2回も(トライを)取られて痛かった」


東芝ブレイブルーパス

東芝ブレイブルーパス
富岡監督(右)、森田キャプテン

冨岡鉄平監督

「(開幕前の)プレスカンファレンスでも話したが日本代表が頑張ったので注目されている中、東芝はその中心でやっていきたいと思っていた、選手も今日の試合に対して責任持って選手一人一人がやってくれた。
(日本代表から戻った選手はこの1か月どのように調整したのかという質問に対して)
選手それぞれに合わせたプログラムで。(試合に出場しなかった湯原と廣瀬両選手)2名は元気でした。とりあえず2週間は完全オフを与えて、リーチに関してはそれ以上休んでもらった。ただリーチは疲れていたものの結果を出して帰ってきたので、トップリーグでも結果を出さないと、という気持ちがある。コンディションは確かにベストではないがこれから上げていく、今は70%、精神的には100%。
途中で代えたのは怪我ではない。リーチは怪我していても怪我ではないと言うけど(笑)怪我ではない。
(大野選手欠場の質問に対して)
大野はコンディショニングです。あのポジションは争いが激しいので、今日出た他の選手も頑張っていたでしょう。
(外国人選手に関する質問に対して)
クラスカはアジア枠最強の選手、目的(日本代表になる)もしっかりしていて日本語の勉強も他の選手の何倍もやっている、日本食にもトライしている。キャラもすごく良い。母親がタイ人だけどフランス育ちなので全部で5か国語くらいできるのでは。アジア枠だがフランスでも今日の試合ぐらい普通に通用していたのだから、日本ではもっとできる
メッサムは数日前に合流したが、とても調子は良い、今まで来た中で一番良い状態で来たと思う。本人から『早く出してくれ』と言われている。
他の外国人選手も良いので来るべき時にベストコンディションで出てほしい」

森田佳寿キャプテン

「天候が悪かったけれどたくさんのお客さんが来てくれて良かった。試合序盤は固かったが、ディフェンスも3点で抑えたし、アタッキングも良かった。修正はしていくが今日の内容はポジティブに捉えている。
(森田選手自身の調子は戻りましたか?の質問に対して)
プレシーズンリーグもあったし、昨年の怪我をシーズン後に手術してから段階を経てやってきたので大丈夫」







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