6節 マッチ&会見リポート(神戸製鋼 27-17 クボタ)

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C:2008, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)


マッチリポート
神戸製鋼コベルコスティーラーズ 27-17 クボタスピアーズ
(week6/2008年10月25日 at大阪・近鉄花園ラグビー場)

前節に近鉄を下し、調子を上げてきた神戸製鋼(4勝1敗、勝点18)が、これも前節コカ・コーラをダブルスコアで下して波に乗りたい、今季花園初登場のクボタ(3勝2敗、勝点14)を迎えて行われた一戦。
神戸製鋼は、前節同様ベテランの小泉、伊藤、元木を先発メンバーに起用。クボタはSHに笠倉を用いた以外は、前節のメンバーと同様の布陣。
試合が動いたのは、前半4分。HWL付近左中間スクラムからのBK攻撃でクボタ11番左WTB根岸が左隅にトライし、10番SOドゥラームのGKも決まり(0-7)、クボタが前節の勢いを保って滑り出した。
その後、神戸製鋼は、クボタゴール前に再三迫るもラックからの球出しに時間を要し、クボタディフェンスを破ることはできず、得点には至らなかった。双方のチームに危険プレーでシンビンが科せられ、14人となった中盤から次第にクボタFWの足が重くなると試合は神戸製鋼のペースに。26分13番右CTB山本がゴールを割り、GKも決まると(7-7)、33分、9番SHキャプテン後藤、40分には11番左WTB陣川と続けてトライを決め(19-7)、神戸製鋼リードで前半を折り返した。

後半、先手を取ったのはクボタ。3分SOドゥラームがPGを決め(19-10)とするが、神戸製鋼もすかさず、15番FBデルポートのPG(22-10)で応酬。11分には、14番右WTBホラがトライし、神戸製鋼が突き放しにかかると、今度は22分、クボタもNo.8ケフのトライ、SOドゥラームのGK(27-17)で追撃に入ったが、中盤以降はトップリーグでの両チームのディフェンス力の向上が伺える見ごたえのある試合を展開して、この後得点は動かず。結局、神戸製鋼が27-17でクボタを下し、5勝1敗、勝点を24と伸ばした。クボタは残念ながら勝点を挙げることができなかった。
神戸製鋼の勝因は、ベテラン陣が奮闘し身体を張ってゲインラインをきり、若手につなぎ陣を進めるというパターンであった。今後、若手選手の一層の活躍に期待したい。
なお、マンオブザマッチには神戸製鋼2番HO松原祐司が選ばれた。


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会見リポート
クボタスピアーズ
佐野ヘッドコーチ(右)、鈴木主将
佐野ヘッドコーチ(右)、鈴木主将

◎クボタスピアーズ
○佐野順ヘッドコーチ
「残念な結果となってしまった。後半積極的なアタックをみせ、良かっただけになおさらである。ここまでのリーグ戦で、ファウルプレーが多かったため、規律遵守=具体的にはペナルティーやシンビンが無きよう努めてきたが、今日もシンビンを受けてしまった(23分 NO.8ケフ)。ブレイクダウンの勝負と予想していたが、神戸製鋼の当たり強さに屈してしまった。とはいえ、まだ続くシーズンに向け後半の戦い方に光明を見出したので、次に備えたい」

──後半早々(44分)に外国人プレーヤーを入れ替えた点(FLヒッキー→FBマクイナリ)について。
「前半劣勢だったので、攻撃のオプションを増やす意味で入れ替えた。ヒッキーも地味ながら味のあるプレーをするのだが、得点力アップを狙いマクイナリを投入した」

○鈴木力主将
「ブレイクダウンで神戸製鋼に強いプレッシャーを受け、劣勢に回ってしまった。ラインアウトでの度重なるミスも痛かった。小さなミスの積み重ねが敗因につながっており、一ヶ月をかけ修正したい」


神戸製鋼 27-17 クボタ   神戸製鋼 27-17 クボタ   神戸製鋼 27-17 クボタ
神戸製鋼コベルコスティーラーズ
平尾GM兼総監督(左)、後藤主将
平尾GM兼総監督(左)、後藤主将


◎神戸製鋼コベルコスティーラーズ
○平尾誠二ジェネラルマネージャー兼総監督
「前半戦最後のゲーム(TLは次節まで一ヶ月休止)であったが、いろいろな意味でここまでの目標を達成した感がある。細かいミスもあるが、チームは良い方向に進んでおり、怪我人が復帰すれば、チーム力も上がってくる。今日のゲーム内容については、詰めを間違えなければもう少し加点できた。具体的に言えば、ラストパスやトライにつながる最後のプレー選択時に余裕がない。ボールの奪取率は上がっているだけに、得点能力を上げていかないと、上位に浮上できない。ここが課題である。怪我人がチームに戻った際のコンビネーションの調整等、まだまだ課題は多いが、福岡サニックス戦の敗戦を糧に次のステップにつなげたい」

○後藤翔太主将
「得点能力の高いキーマンを封じることに主眼を置いたゲーム運びを目論み、やるべきことをやった結果、勝利をもぎ取った。フィニッシュで細かいミスもあったが、総じて激しくコンタクトでき、次につながるゲームだった。1ヶ月間、課題を克服し、ビルドアップして次節に備えたい」

──CTB元木選手のプレーについて。
○平尾GM
「今日は戦列復帰後2戦目だったが、予想以上にフィットネスが良かった。交替(57分)については、若干早いとも思ったが、ほぼ予定通りの時間帯であった。堅実なプレーで、チームに安定感と勢いを与えてくれている」
○後藤主将
「タフな精神力を持ち、ゲーム状況が厳しい時に、メンバーを鼓舞できる素晴らしいプレーヤー。チームに対する愛情に溢れており、一緒にプレーすることが楽しい」


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