12節 マッチ&会見リポート(神戸製鋼 58-12 横河武蔵野)

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C:2009, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)
マッチリポート
神戸製鋼コベルコスティーラーズ 58-12 横河武蔵野アトラスターズ
(week12/2009年1月11日 at兵庫・ホームズスタジアム神戸)

ドームの屋根が閉じているとはいえ、底冷えが厳しい中、神戸製鋼のキックオフで始まったゲームは、神戸製鋼が積極的な仕掛けで、流れをぐっと引き寄せる。
2分、BKラインが巧みにギャップを突いて大きくゲイン、横河22m中央で形成したラックから右展開、WTB14濱島が絶妙なステップワークでインゴールに飛び込みトライ(5-0)。疲労のたまった菊池に代わり先発出場SO森田の起用でキックを多用するゲームプランかと思われたが、パス中心の積極的な展開攻撃が奏功する神戸製鋼。DFでも積極的に前進する意識が、相手パスミスをインターセプト・得点に結実させトライ(4分濱島12-0)、早い時間でリードを広げる。
神戸製鋼のプレッシャーにDFが混乱、マークが曖昧になることで数的不利な状況を生み出してしまった横河武蔵野は、ファーストタックルが甘いことと相まって、13分、21分と立て続けにトライを重ねられ、早々と神戸製鋼にボーナスポイントを与えてしまう。SO森田のキックで陣を稼ぎ、BKラインが押し上げ、前で潰すことでゲインする策が見事にはまった神戸製鋼は、前半だけで7トライを荒稼ぎ、前半を43-0で折り返す。

展開についていけない横河武蔵野は、2次・3次のDFラインにフロントローが残ってしまうことで、ミスマッチを起こしてしまい、修正がきかないまま決定的な得点差をつけられてしまう。後半に入り、WTB11ロコビャウのカウンターアタックで大きくゲインするなど、徐々に押し返す横河武蔵野、59分・73分とFWを中心に反撃するが、タイムリーな入替でリードを保った神戸製鋼が完勝。
次節ヤマハ発動機ジュビロとプレーオフ進出最後の座を賭ける戦いに臨む神戸製鋼に対し、トップリーグ自動降格が決定した横河武蔵野アトラスターズ。明暗がはっきりしたゲームとなった。
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会見リポート
横河武蔵野アトラスターズ
ラファイアリ ヘッドコーチ(右)、佐藤キャプテン
ラファイアリ ヘッドコーチ(右)、佐藤キャプテン

◎横河武蔵野アトラスターズ
○レオ・ラファイアリ ヘッドコーチ
「前半は神戸の攻撃をまったく止められなかった。ターンオーバーされたりミスタックルしたりで圧倒されてしまった。後半はリセットして頑張ることができた」

○佐藤幸士キャプテン
「まず素晴らしいいグラウンドとアウェーということもあり、選手に動揺があった、前半がなぜあのような内容になったのかはディフェンスの甘さにある、もう一度分析してあと一つの試合までに立て直したい」

──去年苦労してトップリーグに上がって、来季は降格することをどのように受け止めるのか?
○ラファイアリ ヘッドコーチ
「今シーズンは厳しい戦いになることは予想していた。(降格が決まって)がっかりしている。しかし若いチームでトップリーグを戦ったことでいい経験になった。この経験から学んでいいチームにする、必ずここへ戻ってくる」

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神戸製鋼コベルコスティーラーズ
平尾GM兼総監督(左)、後藤キャプテン
平尾GM兼総監督(左)、後藤キャプテン


◎神戸製鋼コベルコスティーラーズ
○平尾誠二ジェネラルマネージャー兼総監督
「前半でゲームは決まったといえる。後半も同じような勢いでいければよかったが、相手も修正してきて思うようにはいかなかった。しかし前節の反省が生かされたゲームだったといえる」

○後藤翔太キャプテン
「今日のゲームと次のゲームが大切だと、サントリー戦から切り替えて臨んだ。後半は反省すべき点があるが、勝って反省できることはありがたい。次のヤマハ戦に勝てるように1週間調整していきたい」

──サントリー戦での修正点は?
○平尾総監督
「目新しいことではなく、本来ならばできることで、持ち込んだボールを確実に生かすことやプレーの選択といったことを集中してやること。今日の皆の意識は高かったと思う」

──前半のスクラムは非常によかったが?
○平尾総監督
「(神戸の)スクラムはトップリーグの中でも確実に強いレベルだと思う。ターンオーバーも含めて相手に攻撃させなかったようにスクラムの強化はできている」

──来週のゲームに勝てばマイクロソフトカップ進出だが、どのような準備をするのか?
○後藤キャプテン
「まだ戦術的なことはわからないが、まずヤマハに勝って、そのあと2勝できるような心の準備をしていきたい」


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