5節 マッチ&会見リポート(サントリー 52-5 ホンダ)

マッチリポート
サントリーサンゴリアス 52-5 ホンダヒート
【week5/2009年10月9日(金) at東京・秩父宮ラグビー場】

サントリー ホンダに完勝し、4連勝
サントリーはここ数試合、FWのセットプレーに自信を持ち、かつ、FWの集散もよく、SHグレーガンから展開するバックスにも決定力があり、スキがなさそうである。一方、ホンダはバックラインの得点力はあるが、FWのセットプレーやディフェンスのスタミナでサントリーにどこまで対抗することができるかが課題だろう。

キックオフの直後に、ホンダがバックラインからの突破でサントリー陣ゴール前に迫り、5分間ほどは、サントリー陣ゴールラインに迫っていたが、サントリーはターンオーバーからFWの好フォローで敵陣ゴール前まで反撃すると、13分には、敵陣ゴール前のスクラムから右ラインへ展開し、FB有賀のライン参加からWTB長友につなぎ右隅にトライ(ゴール成功)、7-0とした。
その後も、ホンダはFWのスクラムでの劣勢はあったものの、再三、WTB山田やCTBトゥプアイレイらの突破でゴール前に迫る。しかし、粘り強いディフェンスでホンダの得点をしのいだサントリーは、ラインアウトから一挙に反撃し敵陣ゴール前に迫り、モールからPR畠山-LO真壁-CTBニコラスとつなぎ、中央にトライ(ゴール成功)、14-0と点差を広げた。さらに27分には、FB有賀がホンダのディフェンスを3人4人とかわし、最後にはWTB長友が中央にトライ(ゴール成功)し、あっという間に21-0とした。前半ロスタイムには、トライを狙って攻撃を続けていたホンダからサントリーがターンオーバーし、SO野村のグラバーキックをCTB平がインゴールに押さえて、前半だけで4トライ、26得点とした。

サントリー 52-5 ホンダ

後半開始後の10分間は、サントリーはFW、バックス一体となりホンダ陣ゴール前に張り付いて攻撃を続け、ホンダもよく守っていたが、13分にはFWの密集からPR金井がトライ。その後も、23分にはFWがモールを押し込みFL元、32分LOティーポレ、34分WTB小野澤とトライを重ね、試合を決めた。
ホンダも最後に意地を見せ、後半38分、No.8リンディーがトライをとり、最終スコアは52-5。サントリーにとっては最後のディフェンスの甘さへの課題も残された。

港区ダービー勝者となったサントリーが東京都港区長杯を獲得、マン・オブ・ザ・マッチはよく動いていたサントリーFWからPR畠山が選ばれた。
好調サントリーの次節の相手はトヨタ。見逃せない面白い試合となるだろう。(正野雄一郎)

サントリー 52-5 ホンダ サントリー 52-5 ホンダ サントリー 52-5 ホンダ サントリー 52-5 ホンダ

会見リポート
ホンダヒート
シェラット ヘッドコーチ(右)、木村キャプテン
シェラット ヘッドコーチ(右)、木村キャプテン


◎ホンダヒート
○ジョン・シェラット ヘッドコーチ
「ホンダにとって厳しい一日でした。サントリーさんの圧力の前でホンダのゲームプランを遂行することが難しかったです。しかし、選手たちはよく戦い、誇りに思っています。アタックするゲームプランでした」

○木村允彦キャプテン
「今日はタフなゲームになると予想していました。サントリーさんはトップのチームですので、激しいプレッシャーの中、僕たちのラグビーをやっていこうと話していましたが、思うようにアタックができませんでした。要所、要所は良いディフェンスができましたが、長い時間、自陣で戦うことになり、エリアマネジメントの部分が必要と痛感しました」

サントリー 52-5 ホンダ サントリー 52-5 ホンダ サントリー 52-5 ホンダ サントリー 52-5 ホンダ
サントリーサンゴリアス
清宮監督(右)、佐々木キャプテン
清宮監督(右)、佐々木キャプテン


◎サントリーサンゴリアス
○清宮克幸監督
「まずまずですかね。時間帯によって、良い時間、悪い時間とはっきりしていました。でも、悪くない、そんな感じです。後は見ていた皆さんと同じ印象です。だんだん、ジョージ(SHジョージ・グレーガン)がチームで機能してきて、良いことだと思います。
最後の1トライ(を獲られたのは)、本当に要らないなと思います。今日は港区の武井区長もお見えになって、となりの神宮球場に負けないくらいの歓声を受けて良かったです(笑)」

──トヨタ戦は?
「ファンの皆さんにとって序盤の大きな盛り上がりになる試合にしたいです。盛り上がりどころですよ。トヨタさんは分かりやすかった去年とは違っています。去年より分かりにくくなっている、工夫していると思います」

──7人制がオリンピック種目に決まったが?
「ラグビーの可能性を広げる素晴らしい決定だと思います。他の競技からラグビーへの移籍が起こるでしょう。今まで楕円球に触れたことのない子供たちが触る機会が増えますね。ラグビー界にとっては大きなチャンスです。特に女子の7人制は色々な競技からの移籍があると思います」

○佐々木隆道キャプテン
「今日の試合に関しては、僕は全然納得いっていません。獲りきるべきところで、しっかりスコアできなかったし、相手に流れを渡した時間も想像していたより長かったし、最後のトライもそうだし、一人ひとりのスイッチの入りの遅さも気になります。でも、トップリーグは簡単に勝てる試合がなくなってきていますので、今日のスコアは自信になります。すごく、プライドをもって臨めています」

──ジョージ(グレーガン選手)の機能してきた面とは?
「一つ一つのプレーに厳しくて、みんなを正しい方向へ導いてくれます。去年と違って、自分たちとジョージの球出しのタイミングが、練習を通して同じになってきました」

──トヨタ戦は?
「トヨタはフィジカルが強いので、フィジカル負けしないことと、自分たちの形を80分間我慢して続けることです」

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