トップリーグ2012-2013特集 TOPプレビュー & TOPレビュー

こちらでは次節の各試合の見どころ、そして試合結果のサマリーと全体のレビューを、トップリーグ観戦をより楽しく、より興味深いものにしていただけるよう、毎週掲載していきます。

ファーストステージ 第4節(9/27 - 9/29)

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見どころ

●1stステージ第4節プレビュー

全勝・東芝は調子を上げるリコーと金曜ナイター
サントリー、パナソニックの復調ぶりはいかに
 

 
 

全勝ながら苦しい戦いが続く東芝はリコー戦で上昇気流に乗れるか(写真中央は開幕から先発起用されるCTB増田)
photo by Kenji Demura (RJP)

前節キヤノンとの"精密機器"ダービーを制したリコーは東芝と対戦(写真はNO8野口副将)
photo by Kenji Demura (RJP)

前節、今季初白星を挙げたNTTコムはトヨタ自動車を迎え撃つ(写真はWTB友井川主将)
photo by Kenji Demura (RJP)

王者を破ったNECは一気に勢いに乗るのか? サントリーの復調ぶりは?
photo by Kenji Demura (RJP)

1週間のショートブレイクを経て、トップリーグが再開する。
9月15日までに第3節が終了したが、すでに王者サントリーサンゴリアス(プールA)と昨季3位のパナソニック ワイルドナイツ(プールB)が黒星を喫するなど、戦国リーグの様相を見せている今季のトップリーグ。
ファーストステージ終了まで残り4節。スタートダッシュに失敗したチームにとっては、1週間の休みを挟んだ今節は、上位進出に向けて巻き返しをはかる絶好のチャンス。
ファーストステージでのプール戦4強への生き残りをかけて激しい戦いが繰り広げられることになりそうだ。
今節唯一の金曜ナイターで、注目のリコーブラックラムズ vs 東芝ブレイブルーパス戦の行われるプールB、プールAの順番で、現状と見どころをまとめておこう。

<プールB>
第3節を終わって全勝は東芝(勝ち点13)のみ。第3節でパナソニックに対して引き分け(13-13)に持ち込んだヤマハ発動機ジュビロが2勝1分で2位(勝ち点11)。第2節でキヤノンイーグルスに敗れたパナソニックと、第3節で逆にキヤノンに競り勝ったリコーブラックラムズが勝ち点8で3、4位につけている。

前述のとおり、東京・秩父宮ラグビー場での金曜ナイターとして組まれているのはリコー-東芝戦。
東芝は序盤3節を3勝で乗り切ったものの、キヤノン、そしてクボタスピアーズに対しては、共に2点差での辛勝。
「ボールキープしても、BKのキープ力やエリアマネージメントがうまくいかず、乗りきれなかった」(和田賢一監督=クボタ戦後)と、まだまだ本来の力を出し切れていない試合が続いている印象。
クボタ戦で後半、途中出場して逆転勝ちの立役者となったSO森田佳寿、FBクーパ・ブーナのコンビは再びベンチスタート。どういうタイミングで2人を投入するのかもポイントになりそうだ。

一方、前節のキヤノン戦で今季初勝利を挙げたリコーは「このレベルのディフェンスをすればトップリーグでも勝っていける」(神鳥裕之監督)と、大きな手応えをつかんだ。
キヤノン戦のタマティ・エリソン、リキ・フルーティのCTBコンビに代わって、FLマイケル・ブロードハーストとNO8コリン・ボークが先発メンバー入り。
強力な東芝FWに対して、まずは真っ向勝負で互角以上の戦いに持ち込む意図が感じられる選手起用。開幕戦からゲームキャプテンを務める野口真寛の体を張り続けるプレーぶりも鍵になる。
ちなみに、昨季の対戦ではリコーが28-26で際どく勝利を収めている。

第3節を終わって1勝1敗1分けと、やや苦しい序盤戦となったパナソニックは29日に栃木・足利市総合運動公園陸上競技場でクボタと対戦する(15時)。
ヤマハ発動機戦では最後にトライを奪われて同点に追いつかれたものの、ディフェンス面に関しては「キヤノン戦よりも成長している」と、HO堀江翔太主将。
前節、東芝を追い詰めたクボタとしては、再びまずはブレイクダウンでしっかり前に出られるかが金星獲得のためのポイントか。

28日に山口・維新百年記念公園陸上競技場で予定されているのは、キヤノン対近鉄ライナーズ(15時)、コカ・コーラウエストレッドスパークス対ヤマハ発動機(17時)の2試合。
キヤノンと近鉄は共にここまで1勝2敗の勝ち点6。プール戦4位以内を目指すためには絶対負けられない戦いとなる。
まだ勝ち星がないコカ・コーラウエスト(勝ち点3)は強力FWのヤマハ発動機にセットプレーで崩されないことが初勝利への条件となりそうだ。

好調・神戸製鋼は愛知・刈谷で豊田自動織機と対戦
土曜の秩父宮にはNTT組とトヨタ自動車、NECが登場

<プールA>
第3節終了時点で、3戦全勝の神戸製鋼コベルコスティーラーズが首位に立ち(勝ち点14)、2勝1敗のサントリーが勝ち点12で2位、同じく2勝1敗のNECグリーンロケッツとNTTドコモレッドハリケーンズがそれぞれ勝ち点10で3、4位となっている。

第4節のプールAの4試合は全て28日に行われる。
前節1年9ヵ月ぶりの黒星を喫したサントリーは熊本市水前寺競技場で九州電力キューデンヴォルテクスと対戦(16時)。
「クラブとしての力が試されている。負けることも選手の成長には必要」
NECグリーンロケッツにまさかの逆転負けを喫した後、「サバサバしている」と心境を語った大久保直弥監督は敗戦をさらなる成長へのキッカケとしていくことを強調。
「一番大事な場面で体を張れなかった」(真壁伸弥主将)点など、メンタル面も含めてどう立て直してくるか、3連覇を目指すサントリーとしては重要な意味合いを持つ試合となることは間違いないだろう。

対する九州電力はここまで勝ち点なしだが、平田輝志監督は「ディフェンスの粘りが出てきている」と、内容的には一戦一戦良くなっていると評価。ショートブレイク中に「ディフェンスでのターンオーバーからアタックに結びつけてトライまで持っていく」(同監督)パターンに磨きをかけて、王者に挑む。

プールA唯一の全勝チームである神戸製鋼は愛知・ウェーブスタジアム刈谷で豊田自動織機シャトルズとの一戦に臨む(17時)。
第1節ではNECに苦戦したものの(28-26)、第2節の九州電力戦(43-14)、第3節のNTTドコモ戦(48-3)では4トライ以上を挙げて快勝。
「FWとBKの連携が良くなった」と、苑田右二ヘッドコーチも手応えを感じる好調ぶりを維持できるか。

「3戦続けて勝ち試合を落としている」(田村誠監督)という豊田自動織機は勝ち星こそないものの、ボーナスポイントばかりで勝ち点5を挙げるなど、3年ぶりのトップリーグでも対等に戦える実力があることは示している。
NO8ライアン・カンコウスキー、SOマーク・ジェラードなど、ビッグプレーのできる中心選手もいるだけに、神戸製鋼のアタックを粘り強くディフェンスして凌ぎながら接戦に持ち込みたいところ。

東京・秩父宮ラグビー場でのダブルヘッダーはNTTコミュニケーションズシャイニングアークス対トヨタ自動車ヴェルブリッツ(17時)、NECグリーンロケッツ対NTTドコモレッドハリケーンズ(19時)の2試合。
NTTコム(勝ち点5)とトヨタ自動車(勝ち点8)は第3節では共にセットプレーに手応えを感じて接戦をものにしているだけに、スクラム、ラインアウトでの攻防が勝敗を分ける鍵となりそうだ。

前節サントリーを破ったNEC(勝ち点10)は好調を持続できるのか。開幕2連勝の後、神戸製鋼には完敗したNTTドコモ(勝ち点10)としても、4位以内を死守するためには可能な限り多くの勝ち点を取って大阪に戻りたいところだろう。

(text by Kenji Demura)

チケット

開催日 Kick Off Host   Visitor 会場 チケット
9/27(金) 19:00 リコーブラックラムズ 東芝ブレイブルーパス 秩父宮 チケット
9/28(土) 15:00 キヤノンイーグルス 近鉄ライナーズ 維新公園陸 チケット
9/28(土) 16:00 九州電力キューデンヴォルテクス サントリーサンゴリアス 水前寺 チケット
9/28(土) 17:00 コカ・コーラウエストレッドスパークス ヤマハ発動機ジュビロ 維新公園陸 チケット
9/28(土) 17:00 豊田自動織機シャトルズ 神戸製鋼コベルコスティーラーズ 刈谷 チケット
9/28(土) 17:00 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス トヨタ自動車ヴェルブリッツ 秩父宮 チケット
9/28(土) 19:00 NECグリーンロケッツ NTTドコモレッドハリケーンズ 秩父宮 チケット
9/29(日) 15:00 パナソニック ワイルドナイツ クボタスピアーズ 足利陸 チケット
■チケット全国発売日
1stステージ 第1節〜第7節:2013年7月27日(土)
※セカンドステージの発売日は決定次第トップリーグオフィシャルサイトにて発表。
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