トップリーグ2012-2013特集 TOPプレビュー & TOPレビュー

こちらでは次節の各試合の見どころ、そして試合結果のサマリーと全体のレビューを、トップリーグ観戦をより楽しく、より興味深いものにしていただけるよう、毎週掲載していきます。

ファーストステージ 第2節(9/6 - 9/8)

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試合結果

開催日 Kick Off Host   Visitor 会場
9/6(金) 19:00 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス 20-33 NECグリーンロケッツ 秩父宮
9/7(土) 17:00 クボタスピアーズ 22-17 近鉄ライナーズ 秩父宮
9/7(土) 17:00 トヨタ自動車ヴェルブリッツ 3-46 サントリーサンゴリアス 紀三井寺陸上
9/7(土) 17:00 コカ・コーラウエストレッドスパークス 0-45 東芝ブレイブルーパス レベスタ
9/7(土) 19:00 キヤノンイーグルス 23-18 パナソニック ワイルドナイツ 秩父宮
9/7(土) 19:00 九州電力キューデンヴォルテクス 14-43 神戸製鋼コベルコスティーラーズ レベスタ
9/7(土) 19:00 ヤマハ発動機ジュビロ 31-30 リコーブラックラムズ 鈴鹿
9/8(日) 13:00 豊田自動織機シャトルズ 30-34 NTTドコモレッドハリケーンズ 月寒

速報サマリー

[1stステージ・第2節 9月8日]

豊田自動織機シャトルズ 30-34 NTTドコモレッドハリケーンズ
北海道・月寒屋外競技場(ラグビー場)

8日、トップリーグ第2節最後の1試合、豊田自動織機 - NTTドコモ戦が札幌で行われた。

立ち上がり先にペースをつかんだのは豊田自動織機。
4分に敵陣でNTTドコモFBリアン・フィルヨーンのキックをチャージしてチャンスをつくり、CTB河合航が先制トライ。
10分にやはり敵陣深くの相手ボールラインアウトでプレッシャーをかけて、こぼれ球を拾ったNO8ライアン・カンコウスキーが2トライ目。
FBマーク・ジェラードが2ゴール、1PGを決めて豊田自動織機が17-0とリードする。

自分たちのミスで大きなビハインドを背負うかたちとなったNTTドコモだが「春からフィジカルはもちろん、メンタル面もしっかり鍛えてきた」(下沖正博ヘッドコーチ)というベーシックな部分で自信を持っているからか「去年までなら慌ててパニックになっていたところでも、しっかり春から続けて来た自分たちのラグビーに立ち返ることができた」(NO8箕内拓郎)。

21分に敵陣深くで得たペナルティでゴールを狙わず、徹底的にピック&ゴーで攻めて、最後はFBリアン・フィルヨーン。
34分には、試合後、豊田自動織機の田村誠監督が「箕内にやられた」とその存在感の大きさに脱帽した元日本代表主将NO8箕内。
38分にはスクラムからのアタックでFLヴィンピー・ファンデルヴァルト。
3トライを重ねて、NTTドコモが1点をリードしてハーフタイムへ。

後半に入っても、マン・オブ・ザ・マッチに選ばれたフィルヨーンが1トライ、1ゴール、1PGを重ね、7分までに31-20。
「ようやくトップリーグで戦っていく集中力が身に付いてきた」(NO8箕内)と、トップリーグでの経験の差を見せつけるように、勝負どころの時間帯に着実に加点したNTTドコモが、終盤の豊田自動織機の反撃を振り切って34-30で、開幕2連勝。

開幕2戦ともボーナスポイントを挙げての連勝はサントリーとNTTドコモだけという事実が端的に物語っているように、ファーストステージ4強入りも見えてきた。

■今日のマン・オブ・ザ・マッチ
 リアン・フィルヨーン(NTTドコモFB)
「自分の得点は他の選手たちのハードワークのおかげ。レッドハリケーンズの一番いいところは、素晴らしいチームスピリッツを持っているところ。今後も激しくファイトして、このペースを続けていきたい」

(text by Kenji Demura)

前半34分にトライを奪うなど、圧倒的な存在感で勝利を引き寄せたNTTドコモNO8箕内
photo by Kenji Demura (RJP)

 

[1stステージ・第2節 9月7日]

昇格2季目のキヤノンがパナソニックを破るアップセット
サントリー、東芝、神戸製鋼、ヤマハ発動機が開幕2連勝

パナソニックから金星を挙げ、歓喜を爆発させるキヤノンチーム
photo by Kenji Demura (RJP)

7日、トップリーグ6試合が行われた。
東京・秩父宮ラグビー場の第2試合では、昇格2年目のキヤノンイーグルスがパナソニック ワイルドナイツを23-18で破る金星を挙げた。
立ち上がりからブレイクダウンで互角以上の戦いを見せていたキヤノンは、先発起用した元オールブラックスSOアイザイア・トエアバを中心にチャンスには積極的にボールを動かすラグビーでパナソニックDFを翻弄。

前半24分までにパナソニックに8-0とリードされたものの、31分にトエアバ、WTBハビリ ロッキーの好ランからCTBティム・ベネットがトライ。36分にもトエアバのインゴールへのチップキックに反応したベネットがパナソニックFB田邉淳に競り勝って押さえて連続トライ。
前半を17-8とリードして折り返した。

「前半、一発でトライを取られたり、リズムを作れなかったが、後半は我慢してDFできるようになった」(HO堀江翔太主将)というパナソニックがFB田邉のPGで追い上げるが、キヤノンも一体感のあるDFで対抗。
「しっかり意思統一して、みんなで守ろうという気持ちでまとまっていた」(WTB和田拓)
マン・オブ・ザ・マッチに選ばれたCTB三友良平が2PGを加えてリードを広げ、最後はパナソニックの猛攻を凌いで5点差で逃げ切った。
「前節の東芝でいいゲームができたことで、選手たちが自信を持って練習に臨んでくれた結果の勝利。嬉しいが、すぐに切り替えて連勝できるように、しっかり準備していきたい」(永友洋司監督)
キヤノンがすでに上位進出を果たしてもおかしくないチームに成長していることが明らかになったアップセットだった。

秩父宮での第1試合では「前半からミス、ミス、ミス」と前田隆介監督が嘆いた近鉄ライナーズに対して、着実に得点を重ねたクボタスピアーズが常に優位に試合を運び、22-17で勝利。3年ぶりとなるトップリーグでの白星を挙げた。

三重県営鈴鹿スポーツガーデン サッカー・ラグビー場ではヤマハ発動機ジュビロが後半36分のCTBマレ・サウのトライとFB五郎丸歩のゴールでリコーブラックラムズに31-30で際どく逆転勝ち。

福岡・レベルファイブスタジアムでは、開幕節でキヤノンに苦戦した東芝ブレイブルーパスが見違えるような素晴らしい攻撃ラグビーを見せて7トライを挙げ、45-0でコカ・コーラウエストレッドスパークスに完勝。
神戸製鋼コベルコスティーラーズは前半10-14と九州電力キューデンヴォルテクスにリードを許したものの、後半CTBジャック・フーリーやFB正面健司などの活躍で計5トライを重ね、43-14で順当勝ちした。

和歌山・紀三井寺運動公園陸上競技場で行われた、注目のトヨタ自動車ヴェルブリッツ-サントリーサンゴリアス戦は、6トライを奪った王者サントリーに対して、トヨタ自動車は1PGのみ。
46-3という意外な大差でサントリーが2試合連続となる勝ち点5を挙げた。

■今日のマン・オブ・ザ・マッチ
 三友良平(キヤノンCTB)
「東芝戦が良くなかったので、気持ちを入れて練習に取り組んできた。マン・オブ・ザ・マッチはチームみんなのおかげ。最後に1本PGを外したので勝利に貢献できたとは言えない」

(text by Kenji Demura)

 

力強いランと状況判断優れたパスでキヤノンBKを引っ張ったSOトエアバ
photo by Kenji Demura (RJP)

2ゴール、3PGを決めて、MOM に選ばれたキヤノンCTB三友
photo by Kenji Demura (RJP)

[1stステージ・第2節 9月6日]

後半3トライを奪ったNECが貴重な勝ち点5を獲得
開幕2連敗で勝ち点0のNTTコムは上位進出に黄色信号

NTTコミュニケーションズシャイニングアークス 20-33 NECグリーンロケッツ

6日、東京・秩父宮ラグビー場でNTTコミュニケーションズ-NECグリーンロケッツ戦が行われ、後半3トライを重ねたNECが33-20でNTTコムを退け、勝ち点5を挙げた。
昨季の成績で見るなら、プールAの中でNECが上から4番目で、NTTコムが同5番目。
ファーストステージで4位以内を確保するためには、お互いに絶対落とせない試合は、予想どおり白熱した競り合いとなった。

前半は両チームともに1トライ、1ゴール、1PGによる10点ずつを挙げて同点で後半へ。
後半10分までに、NECが1トライ、1PGを加えて8点差にリードを広げるが、NTTコムも14分にSO君島良夫のショートパントに反応したCTBマット・サンダーズがトライを返して追い上げる。
「前がかりになる傾向のNECのDFに対して、狙い通りのアタックができた」(林雅人監督)という、サンダーズのトライで勢いに乗ったNTTコムが24分のSO君島のPGで勝ち越し(20-18)。

追い込まれたかっこうとなったNECだが、SOウェブ将武、CTBにニール・ブリューという「ゲームコントロールを意識した布陣」(グレッグ・クーパーヘッドコーチ)だった先発メンバーから、後半は切り札のWTBネマニ・ナドロを投入、さらにウェブが退いた21分からは田村優をCTBからSOに上げた超アタッキングBKラインが終盤機能。
26分に敵陣深くへの田村のキックを追ったナドロが、相手DFをつぶしてボールを奪い、逆転トライ。38分には、新加入の元ウェールズ代表FLガレス・デルヴがボーナスポイントを加えるダメ押しトライを挙げて、NECが開幕初勝利を挙げた。

■今日のマン・オブ・ザ・マッチ
 浅野良太(NEC ・LO )
「ボールキープしながら攻め続けたかったが、セットの獲得率が悪く、苦しんだ。LOは反省ばかり。スクラムでもペナルティを取られたりした。(次節のサントリー戦に向けて)1週間で修正したい」

(text by Kenji Demura)

 

前半37分、NECのLO浅野主将がトライを奪う
photo by Kenji Demura (RJP)

後半24分、SO君島のPGで勝ち越したNTTコムだったが、終盤息切れして逆転負け
photo by Kenji Demura (RJP)

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