トップリーグ2014_2015特集 TOPプレビュー & TOPレビュー

こちらでは次節の各試合の見どころ、そして試合結果のサマリーと全体のレビューを、トップリーグ観戦をより楽しく、より興味深いものにしていただけるよう、毎週掲載していきます。

ファーストステージ 第1節(8/22 - 8/24)

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試合結果

開催日 Kick Off Host   Visitor 会場
8/22(金) 19:30 パナソニック ワイルドナイツ 26-39 東芝ブレイブルーパス 秩父宮
8/22(金) 19:30 NTTドコモレッドハリケーンズ 17-21 近鉄ライナーズ 金鳥スタ
8/23(土) 16:40 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス 25-11 宗像サニックスブルース 秩父宮
8/23(土) 19:00 NECグリーンロケッツ 24-3 クボタスピアーズ 秩父宮
8/23(土) 18:00 ヤマハ発動機ジュビロ 38-9 豊田自動織機シャトルズ ヤマハ
8/23(土) 18:00 コカ・コーラレッドスパークス 13-17 サントリーサンゴリアス うまスタ
8/24(日) 16:40 トヨタ自動車ヴェルブリッツ 23-16 キヤノンイーグルス 西京極
8/24(日) 19:00 神戸製鋼コベルコスティーラーズ 19-17 リコーブラックラムズ 西京極

速報サマリー

[ファーストステージ・第1節(8月24日)]

激しい雨の中、トヨタ自動車と神戸製鋼が勝ち点4
キヤノン、リコーはボーナスポイント1を獲得

終盤いったんはリコーに勝ち越しを許した神戸製鋼だが、FWの優勢を生かして後半38分にCTB田邊が逆転PGを決めて白星スタート
photo by Kenji Demura (RJP)

8月24日、ジャパンラグビー トップリーグ2014-2015第1節最後の2試合が京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場で行われた。

第1試合に登場したのは、共に昨季セカンドステージ上位グループ(グループA)で戦いながらプレーオフ進出はならなかったトヨタ自動車ヴェルブリッツ(昨季6位)とキヤノンイーグルス(同7位)。
激しい雨の降りしきる難しいコンディションの中での試合となったが、前半、後半とも開始早々にトライを奪うなど、大事な場面での集中力で上回ったトヨタ自動車が2トライ以外にもSO文字隆也ゲームキャプテンが2ゴール、3PGを加えて、キヤノンに一度もリードを許さず23-16で開幕戦白星をものにした。

続く昨季3位の神戸製鋼コベルコスティーラーズと同11位のリコーブラックラムズの一戦は、最後の最後まで勝敗がもつれるシーソーゲームとなった。
厳しいコンディションの下、共にFW戦とキック中心の戦いぶり。
強力FWの神戸製鋼が前半からセットプレーでの優位性は明らかだったが、リコーも相手のシンビンによる数的優位を生かして前半36分には相手ゴール前での1人多いスクラムを押し込み、NO8マウ ジョシュアがトライを決めて、前半は10-6とリコーがリードして折り返した。

後半に入っても「スクラムとラインアウトを制圧していたし、テリトリーもしっかりとれていた」(LO伊藤鐘史ゲームキャプテン)という神戸製鋼が9分のNO8谷口到のトライなどで引き離しにかかるが、34分にリコーが再三にわたるSOコリン・ボークのラインブレークからWTB小松大祐主将が左隅に滑り込み、FBピータース ダニエルのゴールも決まって17-16と逆転に成功。
それでも、最後まで厳しい条件の中で確実に勝つラグビーを実践した神戸製鋼が確実に敵陣に入ってモールを押し込んでリコーの反則を誘い、CTB田邊秀樹がこの日4本目となるPGを決めて熱戦に決着をつけた。
田邊以外にも、先発フル出場したFB井口剛志、途中出場ながら十分インパクト与えるプレーを見せたSHアンドリュー・エリス、WTB山下楽平などの新戦力も厳しいコンディションの中、特徴あるプレーぶりを見せただけに、神戸製鋼の選手層の厚さを感じさせる試合ともなった。

(text by Kenji Demura)

 

後半34分のWTB小松主将のトライ(写真)で開幕戦勝利に近づいたかに思われたリコーだが、FW戦の劣勢が響いて悔しい逆転負け
photo by Kenji Demura (RJP)

激しい雨が降りしきる中、冷静なゲームメークを続けたSO文字の活躍もあり、トヨタ自動車がキヤノンを23-16で下した
photo by Kenji Demura (RJP)

[ファーストステージ・第1節(8月23日)]

NTTコム、NEC、ヤマハ発動機、サントリーが白星発信
コカ・コーラはロスタイムでの悔しい逆転負けで金星逃す

TL初出場ながら前半27分にトライを奪ったSH西橋など、若手が躍動したNTTコムが宗像サニックスに25-11で快勝
photo by Kenji Demura (RJP)

8月23日、ジャパンラグビー トップリーグ2014-2015第1節4試合が行われた。

東京・秩父宮ラグビー場の第1試合では昨季13位のNTTコミュニケーションズシャイニングアークスと、今季2年ぶりにトップリーグに戻ってきた宗像サニックスブルースが対戦。
立ち上がりから共にボールを積極的に動かしたが、お互いにミスが多く、前半のトライは敵陣深くのPKからNTTコムのSH西橋勇人が潜り込んでの1本のみ。

後半に入ってサニックスが8分のCTBドウェイン・スウィニーのトライなどでいったんは逆転するが、15分に再びNTTコムSH西橋が今度は自陣深くのPKから仕掛けて、敵陣に蹴り込まれたボールを拾ったWTB鶴田諒ゲームキャプテンが走り切って勝ち越し。
「ほとんど全員がタッチに出すと思っていたのを、西橋が強気で行ってくれた」(鶴田ゲームキャプテン)
トップリーグ初出場ながら判断のいい思い切ったプレーでチームを救った2年目のSH西橋に代表される若手中心で臨み、ボールを動かす昨年までとは違ったスタイルも披露したNTTコムが、最終的には25-11でサニックスを振り切った。

続く第2試合は、NECグリーンロケッツが「選手全員が非常にがんばってくれた。文句なし」(相澤輝雄総監督)というソリッドなパフォーマンスを80分間にわたって披露。
日本代表司令塔対決でも、NECのSO田村優のキックも冴えてクボタSO立川理道を圧倒するなど、前半だけで3トライを奪ったNECが24-3で快勝。なんと、2004-2005シーズン以来となる開幕戦勝利をものにした。

静岡・ヤマハスタジアム(磐田)では地元での開幕となったヤマハ発動機ジュビロが豊田自動織機シャトルズに対して後半4トライを重ねて38-9で大勝。

熊本のうまかな・よかなスタジムでは、昨年準優勝のサントリーサンゴリアスに対して同14位のコカ・コーラレッドスパークスが試合終了寸前まで13-10とリードしていたが、ロスタイムに飛び出したSH成田秀悦の逆転トライ(ゴール)で、サントリーが辛うじて開幕白星をものにした。

(text by Kenji Demura)

 

後半8分のCTBスウィニーのトライでいったんは逆転した宗像サニックスだったが、ミスが多く昇格後のTL初白星ならず
photo by Kenji Demura (RJP)

前半14分のWTB大東のトライ(写真)を皮切りに前半だけで3トライを奪ったNECが10年ぶりに開幕戦勝利の好スタート
photo by Kenji Demura (RJP)

[ファーストステージ・第1節(8月22日)]

東芝が王者パナソニックを圧倒
近鉄はNTTドコモに競り勝つ

「エナジーとパッションで上回った」(冨岡HC)東芝が気迫でパナソニックを圧倒した
photo by Kenji Demura (RJP)

8月22日、ジャパンラグビー トップリーグ2014-2015が開幕した。
東京・秩父宮ラグビー場では昨季の覇者パナソニック ワイルドナイツと同セミファイナリストの東芝ブレイブルーパスが対戦。
この4年間では最多の11,162人の大観衆が見つめる中、昨シーズン直接対決で4戦4敗だった東芝が意地を見せるかたちで39-26で大勝。2009-2010年以来となるトップリーグ王座奪還に向けて幸先のいいスタートを切った。

立ち上がりペースをつかんだのはパナソニック。SOベリック・バーンズのPGやCTBのJP・ピーターセンのトライなどで前半11分までに10-0とリード。
それでも、「自分たちの方がエナジーとパッションで上回っている。最初の20分間、我慢すること」という冨岡鉄平ヘッドコーチの指示を受けていた東芝は、15分にSH小川高廣のPG、19分にはFWの連続攻撃からWTB大島脩平ゲームキャプテンが右隅に飛び込んであっという間に同点に。

「スクラム、ラインアウトでプレッシャーをかけられたのが大きかった」
試合後、ベテランLO大野均が胸を張ったように、「我慢」の20分間を同点で乗り切った東芝は、PR浅原拓真(前半35分)、FLスティーブン・ベイツ(後半15分)が力技のトライを奪った他、後半20分には「我慢して、我慢して、自分で行けると思う場面が来たら行こうと決めていた」というSH小川が絶妙のタイミングでラックから相手DFのギャップを突いてダメ押し。
「ここで負けるようであれば今年のチャンピオンシップはない」(冨岡ヘッドコーチ)とまで開幕戦にかけていた東芝にとっては、勝ち点5を奪い、王者パナソニックには勝ち点を与えないという完璧なスタートとなった。

一方、大阪・キンチョウスタジアム(長居球技場)で行われた“大阪ダービー”は前半17-0と大きくリードした近鉄ライナーズが終盤のNTTドコモレッドハリケーンズの追い上げを凌いで21-17で勝利。
こちらは、勝った近鉄が勝ち点4、敗れたNTTドコモも勝ち点1を獲得した。

(text by Kenji Demura)

 

後半20分のSH小川のトライ(写真)の他、パナソニックから5トライを奪った東芝が最高のスタートを切った
photo by Kenji Demura (RJP)

前半11分のCTBピーターセンのトライ(写真)などで立ち上がりリードしたパナソニックだが、FW戦で後手に回り完敗
photo by Kenji Demura (RJP)

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