トップリーグ2014_2015特集 TOPプレビュー & TOPレビュー

こちらでは次節の各試合の見どころ、そして試合結果のサマリーと全体のレビューを、トップリーグ観戦をより楽しく、より興味深いものにしていただけるよう、毎週掲載していきます。

ワイルドカードトーナメント 1回戦(1月24日)

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試合結果

開催日 Kick Off Host   Visitor 会場
1/24(土) 11:40 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス 12-16 リコーブラックラムズ 秩父宮
1/24(土) 14:00 サントリーサンゴリアス 24-16 近鉄ライナーズ 秩父宮

速報サマリー

[ワイルドカードトーナメント 1回戦(1月24日)]

グループB首位のリコー、NTTコム破る
サントリーも近鉄に辛勝し、2回戦進出

2年前のトップリーグ王者サントリーは辛うじて後半近鉄に逆転勝ち。日本選手権タイトル奪還の可能性を残した
photo by Noriko Abe

24日、東京・秩父宮ラグビー場でワイルドカードトーナメント1回戦2試合が行われ、リコーブラックラムズとサントリーサンゴリアスがそれぞれ勝利。2回戦に駒を進めた。

順位が下位だったチームの気迫がピッチを熱くした。
第1試合のNTTコミュニケーションズシャイニングアークス対リコーブラックラムズは、リコーが競り勝った。試合を引き締めたのは両チームのキッカー。NTTコムSOエルトン・ヤンチース、リコーFBピータース・ダニエルがそれぞれ4PG、1G3PGを決めて得点を重ねた。

勝負は唯一のトライで決まった。前半26分だった。リコーは、自陣から攻めたNTTコムがこぼしたボールを手に、すぐに切り返した。全員の反応がよかった。右に展開されたボールがライン際までつながる。WTB長谷川元氣がインゴール右スミに飛び込んだ。最終スコアは16-12。リコーがこのトライを活かして最後に笑った。

互いに持ち味を出し合った。勝ったリコーは近場の強さで前進し、守っては相手のワイド攻撃をしつこくしのいだ。NTTコムは最初から最後まで勇敢に攻め続けた。リコーの神鳥裕之監督は「グループBの価値を問われる試合だった」と話し、同グループで1位だったチームのチャレンジ精神も大きな勝因だったことが言葉の端々から伝わってきた。

第2試合のサントリーサンゴリアス対近鉄ライナーズは、「歴史を作ろうと言って、この試合に臨んだ」近鉄の勢いが、前半の主役だった。

開始1分、キックチャージから敵陣深くでチャンスをつかんだ近鉄は、直後に得たPK機にも速攻を仕掛ける。ボールを動かし続け、最後はWTB田中優介が右スミに飛び込んで先制した。

前半は13-8と近鉄がリードした。サントリーFLツイ ヘンドリックにトライを許し(22分)一時は8-5と逆転されるも、SO重光泰昌のPGで同点に追いついた後の30分、ラインアウトから大きく左に展開してWTBアンドレ・テイラーが約40メートルを走り切った。痛快なトライだった。

ただサントリーは慌てることなく、ジリジリと力の差を示していった。「我慢を重ねた末に奪ったうちらしいトライ」(大久保直弥監督)が生まれたのは後半11分。ラインアウトからしつこくフェーズを重ね、WTB村田大志がインゴール右スミに押さえたものだ。26分の追加点も、スクラムで押し込んだ後につかんだ好機から攻め切ったもの。ボールを動かし続けて外へつなぎ、最後はFB有賀剛が決めた。

最後の10分間に2PGを決めて24-16と突き放したサントリーの大久保監督は「前半リードして、最後にSH日和佐(篤)、SO(トゥシ)ビシでフィニッシュしたかったが、思い通りにはなかなかならない」。
なんとか勝利を手にした実感がにじんでいた。敗れた近鉄のPR豊田大樹主将は「全員が80分勇敢に戦った」と語り、それでも届かなかった相手との差を噛みしめていた。

(text by Kazuhiro Tamura)

前半13-8でリードして折り返した近鉄だったが、後半サントリーに2トライを奪われ悔しい逆転負けを喫した
photo by Noriko Abe

両チーム合わせて1トライしか生まれないタイトな接戦となったが、好守が光ったリコーがNTTコムを振り切り2回戦へ
photo by Noriko Abe

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