トップリーグ2011-2012特集 TOPプレビュー&TOPマッチレポート「今シーズンのトップリーグはここを見よ!
昨シーズンに引き続き、トップリーグホームページでは、スポーツライターとして活躍中の永田洋光氏と村上晃一氏による毎節の見どころと、両氏およびその他第一線で活躍する豪華執筆陣によるマッチレポートをお届けいたします!

リーグ戦 第4節(11/19 - 11/20

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見どころ村上晃一の目

第3節を終え、3連勝は東芝ブレイブルーパス、サントリーサンゴリアス、近鉄ライナーズのみとなった。開幕前から予想された通り、14チームの実力は接近しており、毎節何が起きても不思議はない戦いが続く。

全勝サントリーに、手負いの清宮ヤマハが挑む

 
 

3節を終わって全勝を守るサントリーは、清宮前監督が率いるヤマハ発動機の挑戦を受ける(写真はサントリーの元豪州代表FLスミス)
photo by Kenji Demura (RJP)

 第4節は、東京、神奈川、福岡、栃木、広島の一都四県で行われる。得点ランキングも僅差の争いだ。デイビッド・ヒル(東芝ブレイブルーパス)=58点、五郎丸歩(ヤマハ発動機ジュビロ)=56点、重光泰昌(近鉄ライナーズ)=50点、河野好光(リコーブラックラムズ)=48点が競り合っている。個人賞争いの行方にも思いをはせながら、観戦を楽しみたい。

 今週末、最大の注目カードといえば、サントリーサンゴリアス対ヤマハ発動機ジュビロになるだろう。2年前までサントリーを率いた清宮克幸監督が、1年の浪人期間を経て、ヤマハ発動機へ。昨季11位に低迷したチームをどこまで引き上げるかに注目が集まっている。SH矢富勇毅、SO大田尾竜彦、FB五郎丸歩ら早稲田大学監督時代の教え子を鍛え直し、切れ味あるプレーでチームを引っ張る存在として再生。元オールブラックスのNO8モセ・トゥイアリイ、CTBマレ・サウの突破力を存分に生かすプレースタイルを築いている。また、同じくサントリーでプレーヤー、コーチを務めた長谷川慎FWコーチの手腕で、今やヤマハはTL随一の強力スクラムを組むまでになった。

 自陣からもボールを保持して攻め続けるラグビーは、サントリーの「アグレッシブ・アタッキングラグビー」に通じる部分もあり、その攻撃起点となるブレイクダウン(ボール争奪局面)の攻防は熾烈を極めそうだ。受けて立つサントリーも、前節、南アフリカ代表のSHフーリー・デュプレアが先発するなど、有力外国人選手がチームになじみ始めている。清宮ヤマハには負けられないという思いも強いだろう。

 前節、ヤマハが近鉄に敗れたことで、全勝対決にはならなかったが、清宮監督は言った。「3連勝で秩父宮に乗り込みたかったので、悔しいですが、次は手負いの狼になりますよ。研ぎ澄まされた集団として、一発勝負に行きたい」。不敵な笑みは会心の笑顔に変わるのだろうか。それとも、エディ・ジョーンズ監督が笑うのか。見逃せない一戦になる。

全勝対決となった東芝対近鉄
立つか倒すか。一対一で勝るのは?

 3チームしかいなくなった全勝チームがここでも一つ消えることになる。3節を終えて、各試合4トライ以上のボーナス点を奪って3連勝の東芝は、勝ち点15で首位。近鉄は勝ち点13で3位につける。この試合の注目点はなんといっても、「接点」だ。東芝は、しっかり立ってボールをつなぐ「スタンディング・ラグビー」が最大の強み。今季は、日本代表のFLマイケル・リーチが加入したことで、突破役が一枚増えて攻撃力にも厚みが出ている。一方の近鉄は、今季、ディフェンスの意識が格段に高まった。前節、ヤマハに勝利した試合でも、激しく前に出るタックルで相手を倒し、FLタウファ統悦らがボールにしつこく絡んで攻撃を寸断した。

 加えて、近鉄はSO重光泰昌、CTB大西将太郎、FB高忠伸という経験豊富な選手が正確なキックで陣地を稼ぎ、リスクを避けながらボールを運ぶ。接点の攻防が互角になれば、首位を走る東芝にとって、やっかいな相手になるだろう。

 このほか、前節、サントリーと死闘を繰り広げたNTTコミュニケーションズシャイニングアークスが、神戸製鋼コベルコスティーラーズと対戦。トヨタ自動車ヴェルブリッツを下してようやく初勝利をあげたNECグリーンロケッツと福岡サニックスブルースの対戦など、勝敗の読みにくい試合が多い。4節を終えれば、翌週は試合がない。12月3日から始まる中盤戦に勢いをつけて乗り込むチームはどこか。楽しみな週末である。

 

横浜・ニッパツ三ツ沢球技場では東芝と近鉄の全勝対決が行われる (写真は東芝FLベイツ)
Photo by Kenji Demura (RJP)

前節Hondaに完封勝ちしたリコーは福岡でコカ・コーラWと対戦。得点ランキング4位のSO河野が有力外国人選手をいかに使うかにも注目だ
Photo by Kenji Demura (RJP)

 

開幕から3連敗となかなか結果の出ないサニックス(写真はSO/CTB小野)は、トヨタ自動車を破って勢いに乗るNECを迎え撃つ
Photo by Kenji Demura (RJP)

前節サントリーに迫ったNTTコム(写真はWTB友井川主将)は東京・秩父宮で神戸製鋼にチャレンジする
Photo by Kenji Demura (RJP)

 

注目選手

注目選手 Photo

重光泰昌
(近鉄ライナーズ SO)

◇勝利を呼び込む、いぶし銀の司令塔

   

重光泰昌◎1980年1月6日、京都市生まれ。174cm、84kg。京都の陶化中学2年でラグビーをはじめた。伏見工業高校→龍谷大学→近鉄ライナーズ(9年目)
Photo by Kenji Demura (RJP)

 3節を終えて、トップリーグ1位の11PGを決め、3連勝の立役者となった。
 前節のヤマハ発動機戦では、20-16と4点差に迫られたところで、値千金のPGを決めている。高キャプテンは言った。「僕はタッチキックから攻めたほうがいいかなと思ったのですが、シゲさんが、狙うって言うんで」。実際には、重光の耳にコーチ陣の指示が届いたようなのだが、いずれにせよ重光は淡々とキックティーの上にボールを乗せ、右中間の比較的難しい位置から、ゴールポストのど真ん中を打ち抜いて見せた。

「春にコア(体幹)を鍛えて、体重も3、4キロ絞りました。すると体のバランスがよくなって、プレースキックも安定した気がします」

 重光が優れているのは、プレースキックだけではない。俊足ランナーではないが、防御のわずかな隙も見逃さない。チャンスメーカーでもあるのだ。かつて、彼はこんなことを言っていた。
「行かないように見えて、実は行く気満々だったり、逆にいかにも走りそうな顔をして行く気がなかったり。駆け引きは意識していますよ。チェンジオブペースは高校時代から自分の抜き方のひとつとして得意にしていました」
 伏見工業時代は、トヨタ自動車の北川俊澄やパナソニックの三宅敬とともにプレーした。基礎はここで学び、大学は比較的自由にプレーした。近鉄では9年目。そのプレーは円熟味を増し、好調なチームの軸となっている。

「今季はチーム全体にディフェンスで前に出る意識が高くなっています。攻撃に関してもコーチ陣が明確にしてくれるので、試合までの一週間でしっかり準備できていますね。僕はSOですが、昨季は大きく蹴り込んでチェイスすることが多かった。でも今年は、大西将太郎さんや高忠伸さんも含め、BK全体でテリトリーの意識が高くなっています」

 春には第一子が誕生し、父親になった。子供の泣き声で朝目覚め、夜は風呂に入れる手伝いをする。そんな子育てが、いい気分転換になり、グラウンドでのパフォーマンス向上につながっているようだ。
「個人的目標ですか? チームが優勝することが目標なので、僕は一試合でも多く出て貢献したい。すみません。僕、ビッグマウスじゃなくて(笑)」

(text by Koichi Murakami)


 



チケット

開催日 Kick Off Host   Visitor 会場 チケット
11/19(土) 12:00 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス 神戸製鋼コベルコスティーラーズ 秩父宮 チケット
11/19(土) 13:00 東芝ブレイブルーパス 近鉄ライナーズ ニッパ球 チケット
11/19(土) 14:00 サントリーサンゴリアス ヤマハ発動機ジュビロ 秩父宮 チケット
11/20(日) 12:00 コカ・コーラウエストレッドスパークス リコーブラックラムズ レベスタ チケット
11/20(日) 13:00 Honda HEAT パナソニックワイルドナイツ 足利陸 チケット
11/20(日) 14:00 福岡サニックスブルース NECグリーンロケッツ レベスタ チケット
11/20(日) 14:30 NTTドコモレッドハリケーンズ トヨタ自動車ヴェルブリッツ コカ・ウエスト チケット
■チケット全国発売日
第1節~第8節  2011年9月10日(土)
第9節~第13節 2011年11月26日(土)
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