トップリーグ2012-2013特集 TOPプレビュー & TOPレビュー

こちらでは次節の各試合の見どころ、そして試合結果のサマリーと全体のレビューを、トップリーグ観戦をより楽しく、より興味深いものにしていただけるよう、毎週掲載していきます。

ファーストステージ 第4節(9/27 - 9/29)

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試合結果

開催日 Kick Off Host   Visitor 会場
9/27(金) 19:00 リコーブラックラムズ 11-26 東芝ブレイブルーパス 秩父宮
9/28(土) 15:00 キヤノンイーグルス 18-17 近鉄ライナーズ 維新公園陸
9/28(土) 16:00 九州電力キューデンヴォルテクス 17-47 サントリーサンゴリアス 水前寺
9/28(土) 17:00 コカ・コーラウエストレッドスパークス 17-50 ヤマハ発動機ジュビロ 維新公園陸
9/28(土) 17:00 豊田自動織機シャトルズ 21-31 神戸製鋼コベルコスティーラーズ 刈谷
9/28(土) 17:00 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス 21-15 トヨタ自動車ヴェルブリッツ 秩父宮
9/28(土) 19:00 NECグリーンロケッツ 41-13 NTTドコモレッドハリケーンズ 秩父宮
9/29(日) 15:00 パナソニック ワイルドナイツ 34-16 クボタスピアーズ 足利陸

速報サマリー

[1stステージ・第4節 9月29日]

ターンオーバーからのカウンターアタックが炸裂
原点回帰で復調パナソニックがクボタから勝ち点5

CTBに起用されているピーターセンの先制トライなど、4トライを挙げたパナソニックが快勝
photo by Kenji Demura (RJP)

29日、栃木・足利市総合運動公園陸上競技場でトップリーグ第4節最後の1試合、プールBのパナソニック ワイルドナイツ-クボタスピアーズ戦が行われ、後半引き離したパナソニックが34-16で勝利。勝ち点5を加えた。

第2節でキヤノンイーグルスに敗れ、第3節ではヤマハ発動機ジュビロと引き分け。
序盤戦で苦しい戦いが続いたパナソニックは、コンディションの問題もあって、HO堀江翔太主将が控えに回り、FBにはトップリーグ初出場となる三輪忠寛が先発するなど、メンバー構成を大きく変えてクボタとの一戦に臨んだ。

前節、東芝ブレイブルーパスと互角の戦いを見せる(20-22)など、3季ぶりの昇格ながらトップチームとも対等に競える力があることを示しているクボタは、この日も立ち上がりからパナソニックとがっぷり四つに組んだ戦いぶり。
前半14分に、ヤマハ発動機戦に続いてアウトサイドCTBに起用された元南アフリカ代表JP・ピーターセンがディフェンスギャップを突いてパナソニックが先制したが、26分にはスクラムからのバックス攻撃でクボタWTB根岸康弘がインゴールに飛び込み、前半は7-7。

ハーフタイム以降もクボタの攻撃時間自体は少なくなかったが、後半のクボタの得点はSO立川理道のPG3本のみ。
「大事な場面でのプレーの精度の差が出た」とLO今野達朗主将が悔やんだように、クボタの攻め込みながらのミスやペナルティに乗じて、パナソニックがカウンターから10分、25分に北川智規、31分に山田章仁と、両WTBが計3トライ。
1週間のショートブレイクの後、「もう一度、自分たちのスタイルとひとりひとりのやるべきことを確認した」(中嶋則文監督)というパナソニックにとっては、立ち直りのキッカケとなりそうな原点回帰に成功した試合となった。

この結果、パナソニックの総勝ち点は13となりプールB3位に浮上。同プールで唯一全勝の東芝が勝ち点18で首位に立ち、2位には3勝1分けのヤマハ発動機(勝ち点16)、4位がキヤノン(勝ち点10)という上位陣となっている。

■今日のマン・オブ・ザ・マッチ
 三輪忠寛(パナソニックFB)

トップリーグ初出場ながら、2PG、4ゴールの計14点を右足で叩き出した他、ハイボールもしっかり処理するなど落ち着いたプレーぶりで勝利に貢献。
「もう4年目だし、試合に出るイメージはできていた。最初は少しだけフワフワしていたところもあったが、だいたいは落ち着いてプレーできた。(ベテランFB田邉を控えに追いやるかたちで)世代交代していかないと」

(text by Kenji Demura)

トップリーグ初出場ながら落ち着いたプレーで計14得点を叩き出したFB三輪がMOMに
photo by Kenji Demura (RJP)

[1stステージ・第4節 9月28日]

NTTコムがトヨタ自動車に競り勝ち4強戦線に生き残り
神戸製鋼、ヤマハ発動機、サントリー、NECは快勝

 

後半32分に勝利を決定づけるトライ(写真)を奪ったNTTコムWTB小泉がMOMに
photo by Kenji Demura (RJP)

NTTコムがトヨタ自動車との激戦を制してプール戦4位戦線へのサバイバルに成功
photo by Kenji Demura (RJP)

28日、トップリーグ第4節、6試合が行われた。

東京・秩父宮ラグビー場では、プールAのNTTコミュニケーションズシャイニングアークスとトヨタ自動車ヴェルブリッツ、NECグリーンロケッツとNTTドコモレッドハリケーンズがそれぞれ対戦。
昨季も同じ場所で死闘(24-23でトヨタ自動車が勝利)を繰り広げたNTTコム-トヨタ自動車は、再び終盤まで勝負がもつれる好勝負となった。

「スクラム、ラインアウトで終始プレッシャーをかけることができた」(WTB友井川拓主将)というNTTコムが、前半はセットプレーの優位性を生かすかたちで優勢に試合を進めた。
前半2分にSO君島良夫、FBブラッキン・カラウリアヘンリー、WTB小泉将のラインブレイクからCTBマット・サンダーズのトライで先制。
トヨタ自動車も23分に新人WTB彦坂匡克の個人技で同点に追いついたが、38分にはFBカラウリアヘンリーのキックを追ったWTB友井川主将が相手DFに競り勝って、際どくインゴールで押さえて勝ち越し。

後半2分にトヨタ自動車WTB遠藤幸佑が相手のパスミスに乗じてトライを奪って2点差(NTTコム14-12トヨタ自動車)に追い上げた後は、共に堅いDFで相手に得点を許さない緊迫した展開へ。
次にスコアボードに変化があったのは30分後の32分。
前節終了時点で8チーム中7位に沈み、プール戦4強入りのために「もう後がない。事実上の決勝戦」(林雅人監督)という意識づけでトヨタ自動車戦に臨んでいたNTTコムがいったん左サイドを攻めた後、逆サイドに大きく展開。
この日、アタック面でインパクトある活躍を見せたFBカラウリアヘンリーからパスを受けたWTB小泉が思い切りのいい走りでDFギャップを突き抜けて勝利を決定づけるトライ。最終的には21-15でNTTコムがトヨタ自動車を振り切った。

続く秩父宮での第2試合は、前節で王者サントリーサンゴリアスに土をつけて勢いに乗るNECグリーンロケッツが終始NTTドコモを圧倒。計5トライを奪い、41-13で快勝した。

愛知・ウェーブスタジアム刈谷では、プールAで唯一の全勝チームである神戸製鋼コベルコスティーラーズが31-21で豊田自動織機シャトルズに勝利。一方、熊本市水前寺競技場では、前節1年9ヵ月ぶりの敗戦を喫したサントリーサンゴリアスが九州電力キューデンヴォルテクスから7トライを奪う猛攻を見せて47-17で圧勝した。

神戸製鋼、サントリー、NECの上位3強が着実に勝ち点5を加えたのに対し、4位NTTドコモは2週連続で勝ち点なし。熱戦を繰り広げたトヨタ自動車とNTTコムが勝ち点9で並び、4位NTTドコモとの勝ち点差を1とした。

山口・維新百年記念公園陸上競技場ではプールBの2試合が行われ、ヤマハ発動機ジュビロがコカ・コーラウエストレッドスパークスに50-17で大勝して無敗を守り、キヤノンイーグルスは近鉄ライナーズを1点差で下して(18-17)、2勝目を挙げた。

■今日のマン・オブ・ザ・マッチ
 小泉 将(NTTコムWTB)

「(最後のトライは)勝負しないとWTBとして存在意義が問われる場面だったので、トライが取れて良かった。練習しているものを試合で出せれば勝てることを証明できたのは大きい」

(text by Kenji Demura)

NECはNTTドコモから5トライを奪って快勝(写真はボーナスポイントを確定させた後半28分HO臼井のトライ)
photo by Kenji Demura (RJP)

[1stステージ・第4節 9月27日]

リコーのアタックを守り切った東芝が4トライを奪い快勝
開幕からの連勝を4に伸ばし1stステージ1位通過へ前進

<東京・秩父宮ラグビー場>
リコーブラックラムズ 11-26 東芝ブレイブルーパス(プールB)

 

前半17分、先制トライを奪った東芝SH吉田朋がMOMに
photo by Kenji Demura (RJP)

後半29分、東芝LO大野が流れを決定づけるトライを奪う
photo by Kenji Demura (RJP)

27日、東京・秩父宮ラグビー場でトップリーグ第4節、リコーブラックラムズ-東芝ブレイブルーパス戦が行われ、26-11で東芝ブレイブルーパスが快勝。全勝を守った。

立ち上がり攻める時間帯が多かったのは、前節キヤノンイーグルスに競り勝ち今季初勝利を挙げたリコー。
キヤノン戦ではCTBに並べた外国人選手(タマティ・エリソン、リキ・フルーティ)を、今回はFW陣に集めて(FLマイケル・ブロードハースト、NO8コリン・ボーク)、真っ向勝負。
LOのふたりの帰化選手(ロトアヘア・ポヒヴァ大和、カウヘンガ 桜エモシ)も含めたインパクト十分の陣容で、強力FWを誇る東芝に対して一歩も引かずに前に出続けた。
「とにかくボールキープし続けることにフォーカスしてきた」(神鳥裕之監督)効果は間違いなく出ていたが、攻めながらのミスが響いて得点には至らず。
逆に、リコーの優勢な時間帯を守り切った東芝が、17分、29分と敵陣深くでのラインアウトを起点にモールからトライを重ねて、14-6で前半を折り返した。

「FWに大きい選手を並べてきたリコーに対して、しっかり受けて立つつもりだった。ひとり目がしっかりタックルに入って、ふたり目もファイトするDFはしっかりできていた」
ゲームキャプテンを務めたNO8望月雄太がそう振り返ったとおり、ハーフタイムの後も再びリコーが攻める時間帯が多くなったが、東芝は前に出るDFでしっかり対応。
前半と同じように、しっかり守り切った後に、29分にLO大野均、38分にFLスティーブン・ベイツと2トライを重ねて、ボーナスポイントを獲得。
「この試合のテーマだった『ひとりひとりがタフなことをやり続ける』というプレーを選手たちは80分間続けてくれた」と、和田賢一監督も一定の評価を与える内容で、東芝が開幕からの連勝を4に伸ばした。
尚、後半18分に途中出場した東芝FLオト ナタニエラがトップリーグ通算100試合出場を達成した。

■今日のマン・オブ・ザ・マッチ
 吉田朋生(東芝SH)

「(モールサイドを抜けた先制トライは)アドバンテージがあったので思い切ってトライを狙った。DFでがまんできていたし、FWがよくがんばってくれた。ペナルティが多い点は修正していく必要がある」

(text by Kenji Demura)

東芝FLオトが通算100試合出場を達成
photo by Kenji Demura (RJP)

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