トップリーグ2014_2015特集 TOPプレビュー & TOPレビュー

こちらでは次節の各試合の見どころ、そして試合結果のサマリーと全体のレビューを、トップリーグ観戦をより楽しく、より興味深いものにしていただけるよう、毎週掲載していきます。

ファーストステージ 第5節(9/19 - 9/21)

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試合結果

開催日 Kick Off Host   Visitor 会場
9/19(金) 19:30 サントリーサンゴリアス 22-29 神戸製鋼コベルコスティーラーズ 秩父宮
9/20(土) 16:40 リコーブラックラムズ 53-5 コカ・コーラレッドスパークス 秩父宮
9/20(土) 19:00 キヤノンイーグルス 24-10 NTTドコモレッドハリケーンズ 秩父宮
9/20(土) 16:40 豊田自動織機シャトルズ 10-35 東芝ブレイブルーパス 瑞穂
9/20(土) 19:00 トヨタ自動車ヴェルブリッツ 31-38 近鉄ライナーズ 瑞穂
9/21(日) 13:00 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス 32-31 NECグリーンロケッツ 石巻
9/21(日) 15:00 パナソニック ワイルドナイツ 80-7 宗像サニックスブルース 足利陸
9/21(日) 15:00 クボタスピアーズ 28-28 ヤマハ発動機ジュビロ 新潟陸

速報サマリー

[ファーストステージ第5節(9月21日)]

宗像サニックスから12トライを奪いパナソニックが圧勝
ヤマハ発動機はクボタと引き分け。NTTコムは1点差勝ち

記念すべきTL100試合目でMOMとなったWTB北川智の4トライをはじめ計12トライを重ねたパナソニックが宗像サニックスを圧倒した
photo by RJP Kenji Demura

9月21日、ファーストステージ第5節いずれもプールAの3試合が行われ、パナソニック ワイルドナイツ、NTTコミュニケーションズシャイニングアークスが勝ち点5を挙げる一方、ヤマハ発動機ジュビロはクボタスピアーズと28-28で引き分けた。

この結果、前日、豊田自動織機シャトルズに快勝していた東芝ブレイブルーパスが総勝ち点20で首位に立ち、2位のパナソニックと3位のヤマハ発動機が総勝ち点19で並び、4位には総勝ち点16のNTTコムという上位陣の一方、7位の豊田自動織機、8位の宗像サニックスブルースの2チームがセカンドステージではグループBで戦うことが決まった。

栃木・足利市総合運動公園陸上競技場では、昨季の王者パナソニックが宗像サニックスを攻守に圧倒した。
試合の入りこそ、「日本一のチームに対して、立ち上がりから積極的に攻める」(藤井雄一郎部長兼監督)姿勢で挑んできた宗像サニックスのアタックに対して受けに回り、前半9分にCTBロビンス ブライス副将(ゲームキャプテン)に先制トライを許したパナソニックだったが、15分にこの日トップリーグ100試合出場を果たしたWTB北川智規がトライを返すと、あとは宗像サニックスの攻撃をしっかり止めながら、計12トライを重ねて最終スコアは80-7の大勝。
「けっこうトライも取れたが、ひとりひとり相手の攻めに適応しながらディフェンスで我慢できた点は成長が見られた」と、HO堀江翔太主将が胸を張ったとおり、23人の登録メンバー全員を使いながら攻守の質が80分間全く落ちないパフォーマンスで、自ら4トライを奪う千両役者ぶりを見せた北川の偉業を、チーム全体でも祝福するかっこうとなった。

新潟・新潟市陸上競技場では、序盤、FW陣がトライを重ねたヤマハ発動機に対して、試合中盤からエンジンのかかり出したクボタが追い上げ、後半24分のCTBアイザイア・トエアバのトライでとうとう勝ち越したが、ヤマハ発動機も後半31分の堀江恭佑のトライ、FB五郎丸歩のゴールで同点に追いつき、引き分けた。

また、宮城・石巻市総合運動公園石巻フットボール場では前半リードしたNECグリーンロケッツに対して、後半逆転したNTTコムがいったんは17点差をつけるが、粘るNECも終盤3トライを重ねて、後半30分には31-29と再びリード。
最後までもつれた試合は、終了5分前にSOエルトン・ヤンチースが値千金のドロップゴールを決めたNTTコムが1点差で勝利をものにした。

第5節終了時点でのプールAの順位は以下のようになっている。

<プールA>
1. 東芝ブレイブルーパス(20)、2. パナソニック ワイルドナイツ(19)、3. ヤマハ発動機ジュビロ(19)、4. NTTコミュニケーションズシャイニングアークス(16)、5. クボタスピアーズ(11)、6. NECグリーンロケッツ(9)、7. 豊田自動織機シャトルズ(5)、8. 宗像サニックスブルース(5)

( )内の数字は勝ち点

(text by Kenji Demura)

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今季ここまでトライのなかったパナソニックWTB北川智だが記念すべき試合で4トライ。「速いおじさん」(堀江主将)はまだまだ健在だ
photo by RJP Kenji Demura

立ち上がりから積極的に攻めた宗像サニックスだが、強固なパナソニックDFの前に1トライしか奪えず大敗を喫した
photo by RJP Kenji Demura

[ファーストステージ第5節(9月20日)]

リコーがコカ・コーラを圧倒して初白星
東芝、キヤノン、近鉄も勝ち点5を獲得

前後半4トライずつを奪う完璧なパフォーマンスを見せたリコーが今季初勝利(写真は2トライを記録したWTB星野)
photo by RJP Kenji Demura

9月20日、ファーストステージ第5節4試合が行われた。
東京・秩父宮ラグビー場の第1試合は、ここまで勝ち星のなかったリコーブラックラムズがコカ・コーラレッドスパークスを終始圧倒(プールB)。
前後半4トライずつを奪い、53-5で大勝。
「53点とったのもそうだが、DFでしっかり守れたことを評価したい」(神鳥裕之監督)という完璧とも言っていい内容で勝ち点5を加え、上位進出へ望みをつないだ。
一方、いいところなく敗れたコカ・コーラはプールBでの4位以内入りが絶望的な状況となった。

続く第2試合は、キヤノンイーグルスとNTTドコモレッドハリケーンズが対戦。
リコー同様、第4節まで白星のなかったNTTドコモが「初めから思い切ってアタックしていく」(LO吉岡宏樹主将)というゲームプランどおりに、立ち上がりから積極的に攻めたが、ミスやセットプレーの不安定さが響いて攻めきれずにハーフタイムでのスコアは7-5でキヤノンがリード。
後半は「今日は我慢しなければいけない展開になると思っていた」(WTB和田拓主将)というキヤノンがスクラムからのペナルティートライなどで徐々に点差を広げて、最終的には24-10で勝利。

5戦5敗となったNTTドコモはセカンドステージをグループBで戦うことが決まった。

愛知・名古屋市瑞穂公園ラグビー場の第1試合は、FLスティーブン・ベイツのハットトリックなど4トライを重ねた東芝ブレイブルーパスが豊田自動織機シャトルズに35-10で快勝(プールA)。勝ち点5を加えた東芝はプールAの暫定首位に躍り出た。

一方、同ラグビー場で行われた第2試合は共に4トライずつを取り合う好ゲームとなったが、PGでも確実に得点を加えた近鉄ライナーズがトヨタ自動車ヴェルブリッツに38-31で競り勝った。

キヤノン、近鉄が勝ち点5、トヨタ自動車が勝ち点2を加えた結果、プールBは2位のサントリーサンゴリアスから5位の近鉄まで勝ち点差が3という混戦に。

この日、ひと足先に第5節の日程を終了したプールBの順位は以下のとおりとなっている。

<プールB>
1. 神戸製鋼コベルコスティーラーズ(23)、2. サントリーサンゴリアス(18)、3. キヤノンイーグルス(17)、4.トヨタ自動車ヴェルブリッツ(16)、5. 近鉄ライナーズ(15)、6. リコーブラックラムズ(8)、7.コカ・コーラレッドスパークス(6)、 8. NTTドコモレッドハリケーンズ(3)

( )内の数字は勝ち点

(text by Kenji Demura)

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NTTドコモの積極的なアタックに苦しんだキヤノンだが、後半3トライを重ねて24-10で勝利。プールB3位に浮上した
photo by RJP Kenji Demura

果敢なアタックを見せたNTTドコモだったが、攻め込みながらのミスが響いて競り負け。セカンドステージはグループBで戦うことになった
photo by RJP Kenji Demura

[ファーストステージ第5節(9月19日)]

9シーズンぶりとなるサントリー討ちを果たし
神戸製鋼がファーストステージ1位通過へ大きく前進

後半12分のNO8マパカイトロの決勝トライにつながるラインブレイク(写真)の他、3ゴール/1PGを決めたCTB山中がMOMに
photo by RJP Kenji Demura

9月19日、東京・秩父宮ラグビー場で行われた注目の全勝対決は、立ち上がりからFW戦で優位に立っていた神戸製鋼コベルコスティーラーズが、後半4トライを重ねて29-22でサントリーサンゴリアスに逆転勝利。
プールBの首位を守った。

前半38分にサントリーWTB中づる(雨冠に隹・鳥の順)隆彰にトライを奪われるなど、ハーフタイムでは3-7と劣勢だった神戸製鋼だが、サントリーボールのラインアウトを次々に奪うなど、内容的には手応え十分で後半を迎えた。
「取られたトライもディフェンスが崩されたわけではなかったし、前半のプレー自体はすばらしかったので、そのまま自信を持ってプレーを続ければ、後半さらに良くなると確信していた」
ギャリー・ゴールドヘッドコーチがハーフタイムにそう感じていたとおり、後半は一気に神戸製鋼が試合の主導権を握る。

1分にいきなりFL安井龍太がサントリーSH日和佐篤のパスをインターセプトして約60mを走り切って逆転。
4分にサントリーSOトゥシ・ピシにPGを返されて10-10の同点となったものの、12分には今年ニュージーランドへ留学し、「フィジカルの部分で自信をつけた」というCTB山中亮平のラインブレイクからNO8マパカイトロ パスカ、さらに18分にSH佐藤貴志のショートパントからWTB山下楽平と、神戸製鋼が連続トライを決めて、一気にサントリーを引き離す。

22分にFL佐々木隆道のトライ、SOピシのゴールでサントリーに5点差に迫られたが、「最後の最後まで気が抜けない試合になることは予想していた」(LO伊藤鐘史ゲームキャプテン)という神戸製鋼は試合終了3分前に敵陣22m内で得たPKでゴールを狙わず、ラインアウトからモールで攻めて、途中出場のHO村上正幸がダメ押しトライ。
サントリー大久保直弥監督が「完敗」と脱帽するしかなかった強さを見せつけた神戸製鋼が実に9シーズンぶりとなるサントリー戦勝利をものにして、ファーストステージ1位通過へ大きく前進した。

(text by Kenji Demura)

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後半開始早々に飛び出したFL安井のインターセプトからの逆転トライ(写真)も神戸製鋼には大きかった
photo by RJP Kenji Demura

TL100試合出場を果たした神戸製鋼PR平島久照にとっては、9季ぶりのサントリー戦勝利という最高の結果を伴った偉業達成となった
photo by RJP Kenji Demura

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