抽選は18年ぶり? 1月30日のトヨタ対ヤマハ戦から歴史を遡ると

1月30日に行われたマイクロソフトカップの準決勝、トヨタ自動車ヴェルブリッツ-ヤマハ発動機は33-33で引き分け。トライ数、PG数など得点内容もまったく同じで、規程により、抽選を行い、ヤマハ発動機が決勝への出場権をつかんだ。笑顔がはじけ飛んだヤマハに対し、悔しさをにじませたトヨタフィフティーン。いつもながら明暗をくっきり分けた。

最近では、平成11年の第51回全国社会人大会の準決勝でサントリーと神戸製鋼が16-16で引き分けたが、トライ数の差でサントリーが決勝へ進んだ。サントリーは平成8年の48回大会でも準々決勝、決勝と引き分け、トライ数差で次戦に進んだが、「同点に強いサントリー」を強く印象付けた。

全国社会人大会で抽選となると、昭和62年までさかのぼる。39回大会の準決勝で新日鉄釜石が神戸製鋼と9-9で引き分けて以来、18年ぶり。新日鉄釜石は7連覇のあと、2年ぶりに決勝に挑んだが、トヨタ自動車に王座奪回を阻まれた。その2年前、37回大会では、新日鉄釜石は準決勝で東芝府中と激戦を演じ19-19。連覇は途切れたかと思われたが、抽選で息を吹き返すと、決勝では神戸製鋼を22-0と完封し、7連覇を達成した。

平成15年の55回大会を最後に、半世紀を超える歴史の幕を閉じた全国社会人大会。過去、引き分けは18試合あり、両者優勝などを除けば抽選は12試合と意外?と少ない。このうち6試合は6-6、8-8など一ケタ得点、最も高い得点でも19-19。やはり、互いに得点を許さぬディフェンス中心の試合が多い。今回のトヨタ-ヤマハ戦の33-33は過去最高得点だ。抽選に強いのは京都市役所で"2戦2勝"、釜石は富士鉄時代を含めて"2勝2敗"。近鉄は"2勝1敗"。逆に、大阪府警は"2戦2敗"と抽選に泣いた。トヨタ自動車も全国社会人時代(当時はトヨタ自工)は"2戦2勝"だったが、今回初めて無念の涙をのんだ。

いまは、同点で並んでも規程によりトライ数などで、「次戦進出」を決めるため、めったに抽選は行われない。

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