10節 マッチ&会見リポート(リコー 7-36 ヤマハ発動機)

白ジャージーで登場のヤマハが5トライを上げ、FWとディフェンスで抵抗したリコーを1トライに抑えて快勝、勝ち点5を上げた。
CTB大田尾が長くフラットなパスでアウトサイドバックスを走らせる。SO大西も、パスカットを狙うリコーディフェンスを良く見て、頭越しのパスを通す。ヤマハの2人のインサイドバックスは、時にポジションを入れ替えながらチャンスを作り出していった。19分には、右サイドのラックから左オープン。大西と大田尾のループプレーからラインブレイク、FL串田が最初のトライ。40分にもリコー陣中央のモールからの右ライン、FBレーニーがディフェンスのミスマッチを突いてトライ、前半を12-0で折り返した。

ヤマハは後半に入っても14分にモールからHO中林が、26分にはよく繋いだ後にSO大西が、そして39分PKからの速攻、大田尾のチャンスメイクで途中出場の三角が飛び込み3トライを追加した。
リコーは田沼、遠藤のベテランLO陣が奮闘、ラインアウトとその後のモールでヤマハにプレッシャーをかけ、ディフェンスでもCTB河野やWTB斉藤らBK陣がよくタックルしていた。しかしBKが展開してもチャンスは作れず最後はキック。そのキックを経験豊かなヤマハFBレーニーにうまく処理され、後半7分ラインアウト後のラックからSO乗本が内を突いた後のオフロードパスにCTBロビンスが走り込んで決めたトライ1つだけに抑えられてしまった。この日ボールボーイを務めてくれた地元世田谷ラグビースクールの子供達の期待に応えられなかったリコーは、次節コカコーラと花園で戦う。(米田太郎)
リコー 7-36 ヤマハ発動機   リコー 7-36 ヤマハ発動機   リコー 7-36 ヤマハ発動機
リコーブラックラムズ

佐藤監督(右)、伊藤キャプテン
佐藤監督(右)、伊藤キャプテン

リコーブラックラムズ 7-36 ヤマハ発動機ジュビロ(12月16日)

◎リコーブラックラムズ
○佐藤寿晃監督

「東京での最終戦ということでファンの皆様にも良い試合をお見せしたかったのですが、前半からBKのミスが多く、リズムがつかめませんでした。FWは良くやってくれたのですが。前半できなかったことを後半修正したかったのですが、1本返した後、すぐに1本獲られてリズムが崩れていきました。ブレイクダウン近辺で崩してからBKのブライスを走らせたいというゲームプランでした。FWで勝負できると思っていましたが‥‥。特に前半は、良い球が出ても、ヤマハさんのFWが残っていて、数的に不利な状態をつくられてしまいました」

○伊藤鐘史キャプテン
「今年、トップ6に入るという目標に向けて、すごく大事な試合になると皆で話し合ってきました。最高の練習をして準備してきたのですが、アタックでリズムがつくれませんでした。相手を走らせすぎたのが敗因です。待ちのディフェンスになってしまいました。
(モールは押し勝っていたがという質問に)特に後半は、モールでフローターが残っているのに球を出してしまうなど、FWで崩しきれませんでした。来週は相手がどうこうより、力は毎週伸びている実感がありますので、やるだけです」


リコー 7-36 ヤマハ発動機   リコー 7-36 ヤマハ発動機
ヤマハ発動機ジュビロ

堀川監督(右)、木曽キャプテン
堀川監督(右)、木曽キャプテン


◎ヤマハ発動機ジュビロ
○堀川隆延監督

「まず、最低の目標である5ポイントを取っての勝利をつかめたことが大きかったと思います。選手が良くやってくれました。とにかく、今日はボールを継続してアタックし続ける、リコーさんの穴へ攻め込んでいくというプランでした。我々は崖っぷちにいますから、今日は仕留め切れないところもあったので、次のセコム戦に向けて全力で臨みます。すでに上のチームとの対戦は終わっているので、まず、自分達が1戦1戦、戦っていくしかありません。もちろん、トップを目指しています。前節の敗戦から、選手がゲームプランを組み立てるよう改善を図りました」

○木曽一キャプテン
「まず、すばらしい環境で試合ができたことと、たくさんのサポーターに感謝します。予想通り、リコーさんはアグレッシブで、ブレイクダウンでも激しいプレッシャーでした。それに立ち向かっていこうと試合前に言っていましたが、終わってみれば、目標だった5ポイントが取れて、満足しています。これで終わりではないので、明日からまた、引き締めてやっていきたいと思います」


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