コカ・コーラウエストのキックオフでゲームは始まった。前半6分にサントリー陣ラインアウトからコーラが左へ展開、しかし、その後のラックでターンオーバーされジリジリとゲインをゆるし、最後はゴール前ラックからサントリー6番大久保(直)が押さえてトライ。16分にもサントリーがトライを重ね、やはり接点でサントリーが強いか…と思われたが、20分過ぎからコーラのディフェンスが機能しだし、15-6と後半に望みをつなぐ。
後半6分にサントリーがラインアウトモールを押し込みトライ。しかしその後コーラのディフェンスの出だしがよくなり、サントリーも攻め込むが強いプレッシャーに攻めあぐねる状況。10分にコーラがPGで3点追加。さらにコーラは、15分にサントリー陣ラックより左中間へ展開しトライで追い上げる。23分にコーラ9番江浦のチャージから22番ベンジャミンがトライ、ゴール成功で遂に逆転。その後は粘り強いディフェンスとサントリーのミスで逃げ切った、前節に続き、粘りのディフェンスから後半に勝負をかけるというコーラの策がはまった好ゲームだった。
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C:2007, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)
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サントリーサンゴリアス 22-23 コカ・コーラウエストレッドスパークス(11月10日)
◎サントリーサンゴリアス
○清宮克幸監督 「負けるべくして負けたゲームという印象。コーラはいいディフェンスを繰り返しており、こちらはうまく攻めきれなかった。今日の敗戦のポイントは3点。
練習でひっかかるところがあり、その兆候があったのに対応できなかったところ、コーラのディフェンスが非常に良かった、自分が前日の関西のラジオの生放送で『全勝優勝』と発言したことでチームがゆるんでしまった」
○大久保直弥ゲームキャプテン 「完敗です、取れるところで取れなかった、これが一番の敗因です」
――練習での兆候とは。
○清宮監督
「いつもと違うポジションでプレーする選手がいる中で輝いていない、特BK、中身がともなっていなかった」
――スクラムでの反則が多かったのは?
○大久保ゲームキャプテン
「プロップが判定に関して対応できなかった」
○清宮監督
「ターンオーバーを求めるスクラムと反則しないようにスクラムマネジメントする選手のスクラムの違い、ちゃんとスクラムを組めばサントリーは押せるはずなのに不必要な反則をしてしまった。スクラムは押し合いせずにボールが入るまではストップする。いこじにならずそれを心がける」
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◎コカ・コーラウエストレッドスパークス
○向井昭吾監督 「今日は、キックオフから接点を少なく、体力を温存し、後半はうちの武器で勝負するというゲームプランがうまくはまった。サントリーはセットプレーで崩してくる。そのスクラム、ラインアウトでよく持ちこたえてくれたと思う。もう1本くらい取れるチャンスがあったがそれをさせてくれなかったサントリーはさすが」
○山口智史キャプテン 「監督のプランどおり、選手を信じて送り出した。前半は離されないようにディフェンスで辛抱してついていった。後半はフィットネス勝負、20分までは何とかついていき、それからが勝負だと思っていたが、サントリーは強かった」
――後半の武器とは?
○向井監督
「スピードを変える目的でベンジャミンと、コンタクトとタックル力でルークを投入した」
――全勝優勝を掲げるサントリーに土をつけた感想は。
○向井監督
「シーズンの6ヶ月間をとおして体調のいい選手はまずいない。サントリーに対してこちらはベストのメンバーで組めた。勝ちが続くと勝ち慣れする、そこをうちは上手く突けた。次のサントリーは強いですよ」
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