ヤマハ発動機ジュビロのキックオフで、いきなりゲームが動く。キャッチミスしたボールをヤマハFL串田が拾い、ソトゥトゥ、大西とつなぎ中央にノーホイッスルトライ。G成功し(0-7)、IBMの出鼻を挫いたかにみえたが、その後の動きは、互いに地に足がついていないのか、ミスを繰り返す。早い時間帯(4分)で1T(5-7)を返したIBMが集散でややヤマハを上回る展開だが、ヤマハも我慢のDFで応酬する。徐々につなぎのラグビーが出始めたヤマハだが、連続攻撃からのパスをIBMのNO.8フィリピーネにインターセプトされ、50m独走、中央にT(G成功12-7)。
キックで敵陣に入ることを徹底するIBMに対し、展開力で勝負するヤマハだが、確実性でIBMが上回るゲーム展開。とはいえ、オープン攻撃を継続するヤマハが加点し前半を12-15で折り返す。
後半はヤマハペース。IBMゴール前をモールで押し込むも、IBMが粘りのDFで押し返す。47分IBMゴール前5mスクラムから、ヤマハFL木曽がサイドを突きT(G不成功12-20)。IBMのミスが目立ち始め、ボール継続率で上回るヤマハペースかと思われたが、ここ一番のミスで、波に乗れない。53分ヤマハ右15m付近LOからモールを押し込みT(G成功12-27)を挙げたこの時間帯からIBMの動きが鈍くなり、攻撃のツメが甘くなる。ギャップが目立ち始めたIBMのDFに対し、ヤマハが左右に大きく展開、連続Tで突き放す。積極展開するヤマハのパスミスをIBMフィリピーネが2本目のインターセプトで一矢を報いるも、運動量の差でヤマハに軍配が挙がった。(17-39)(廣島 治)
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C:2007, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)
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安藤ヘッドコーチ(左)、高主将
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日本IBMビッグブルー 17-39 ヤマハ発動機ジュビロ(12月8日)
◎日本IBMビッグブルー
○安藤裕樹ヘッドコーチ 「前節、サニックス戦で初勝利、チームも上向きになり、(それに続く)ヤマハ戦は大切な試合と思っていたが、残念なことです。セットプレーが不安定、後半に足が止まったことなど色々と原因は考えられる。後半の修正能力の差がこの結果につながったのかと思う。選手は良くやってくれたが、80分間を通して自分たちのラグビーができなかったことは残念であった。あとで映像を見るなどして、今までと異なった展開となった理由などを明らかにしたい」
○高忠伸主将 「(前半すぐに、得点を与えてしまったことなど準備不足か)もっともっと締まったゲームを(ファンに)見て欲しかったが、多くのファン、ヤマハのファンに対し申し訳ない。もっとラグビーを盛り上げなければならない時なのに、このような試合ではIBMにも痛手であるしヤマハチームにも申し訳ないと思っています」
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堀川監督(右)、木曽主将
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◎ヤマハ発動機ジュビロ
○堀川隆延監督
「目標であった(勝点の)5Pは取れたが、まだまだチャンスを生かしきれていないことがたくさんあった。修正していくことで成長していく。九電戦に向けて準備をしたい。[力があるんだ]という自信も少しずつ見えてきたので、チームを加速させる意味でがんばって行きたい」
○木曽主将 「5P取れたことはうれしいことですが、中身はまだまだ、(今日のようなことは)次の試合を戦っていくためには致命的なことになる。5P取れたことはステップアップですが、(あえて)それを忘れて厳しくやって、ひとつでもトライを取るために修正して行きたい」
――試合開始10秒足らずでトライをあげたことは選手にどのように影響したのか。
○木曽主将
「心がけていたGood Startはではなかったが、大きな影響はなかったと思う」
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C:2007, JRFU(Photo by ヤマハ発動機ジュビロ A.Kubo)
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