10節 マッチ&会見リポート(クボタ 17-33 福岡サニックス)

両チームともゲームの入りは相手の様子を伺うといった感じ。13分にクボタが自陣10m付近で相手がこぼしたボールを9番茂木が拾う、CTB、FBが素早く反応してつないで行き、12番吉田が左中間に先制トライ。クボタ18分にはPGで8点差。一方、サニックスは21分、31分とPGで食い下がる。サニックスはクボタの重いFW相手にラインアウトでのモール勝負を避け素早くオープンへボールを回す、後半へ体力温存か? 対してクボタは38分に相手ゴール前ラインアウトでモールを押し込みトライ、17-6で前半終了。

後半に入って3分、サニックスがゴールポスト左10mラックから9-11番とつなぎトライ。目論見どおりに後半勝負のゲーム展開、28分にはPG、31分には相手ゴール前10mラインアウトからモール勝負、消耗しているはずのFWが見事に押し込み左中間にトライを決める。これで勢いに乗ったサニックスはハーフウェイ付近で11番永留が相手パスをインターセプトし右中間にトライ。
後半にクボタを零封で逆転勝ち、クボタは前半に風上に立ちながらもキックミスで相手陣で思うようにゲームができなかったのが悔やまれる一戦であった。

クボタ 17-33 福岡サニックス   クボタ 17-33 福岡サニックス

C:2008, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)

クボタスピアーズ
山神監督(左)、鈴木キャプテン
山神監督(左)、鈴木キャプテン

クボタスピアーズ 17-33 福岡サニックスブルース(1月14日)

◎クボタスピアーズ
○山神孝志監督

「今日の試合が、リーグ中でも大事な試合であることは十分認識していたし、その旨選手にも徹底した。しかし出来が悪かった。ディフェンスとブレイクダウンで後手に回ってしまった。その点サニックスさんは思い切りがよく、クボタはしたいことができず、試合を支配することができなかった。後半意識を切り替えようとしてできなかったのが残念、首脳部一同猛省して次節に臨みたい」

○鈴木力キャプテン
「自分たちの力を出すべく、前半10分は思うようにプレッシャーをかけられたが、反則で自分達のペースを崩した。後半修正しようとしたが、できなかった。試合中のピンチをいかに建て直していくかがチームとしての課題である」

――後半トライがなく、勝点のプラス1はリーグ残留に大きいと思うが。
○山神監督
「今日勝点1を逃したのは確かに大きい。早いペースで加点したかったのだが、PKでスクラムを選択するなど戦術上のミスが響いた」

――立ち上がりからキックを多用したようだが。
○山神監督
「陣地をとって敵陣に入れば得点できる自信はあった。しかしキックがタッチを割らないなどミスが続いた。精神的なもろさなのか、本来の力が出せなかった」

クボタ 17-33 福岡サニックス   クボタ 17-33 福岡サニックス

クボタ 17-33 福岡サニックス   クボタ 17-33 福岡サニックス
福岡サニックスブルース

藤井監督(右)、古賀キャプテン
藤井監督(右)、古賀キャプテン


◎福岡サニックスブルース
○藤井雄一郎監督

「リーグ残留のためには大事な一戦、折り返した時点で11点差、後半追い上げる中、得点できない苦しい時間が続いたが、耐え抜いた。勝点5を取れたことは大きい」

○古賀龍二キャプテン
「上位を目指して行くためにも、大切な試合と認識していた。その点はクボタさんも同じだったろうが、我慢するべきところで忍耐が切れなかったのが勝因だと思う」

――後半小野が入れ替わって影響は?
○藤井監督
「堀田はどのようなポジションでもこなすプレイヤー、入替えによる影響はほとんどなかった。また、ゲームプランを特に修正することもしなかった」

――ミュアーの入替えは?
○藤井監督
「後半勝負になると踏んだ、予定通りである」

――次節(の九州電力キューデンヴォルテクスとの対戦)に向かっての抱負は。
○古賀キャプテン
「トップリーグのチームはどこも強い、チャレンジ精神で我々のラグビーをする。その結果、勝利がついてくればよいと考えている」
○藤井監督
「いわゆる九州ダービーで、特別の思いはある。先ほど円陣を組んだ時に選手に話もしたが、全力を挙げて試合に臨みたい」


クボタ 17-33 福岡サニックス   クボタ 17-33 福岡サニックス

クボタ 17-33 福岡サニックス   クボタ 17-33 福岡サニックス

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