「ぴあトークバトル～どうなる!？トップリーグプレーオフ マイクロソフトカップ～」ダイジェスト

	客席は満員でした。雨のなかありがとうございました

2月12日(火)、東京・青山ベルコモンズ9階「クレイドルホール」において、「ぴあトークバトルスポーツ快楽主義2008 Vol.61～どうなる!？トップリーグプレーオフ マイクロソフトカップ～」が満員の観客を集めて開催されました。出演はマイクロソフトカップに出場する三洋電機ワイルドナイツの宮本勝文監督、東芝ブレイブルーパスの瀬川智広監督、サントリーサンゴリアスの清宮克幸監督、トヨタ自動車ヴェルブリッツの石井龍司監督。そして司会は村上晃一氏、ナビゲーターはパトリック・ユウ氏というメンバーです。

トヨタ自動車ヴェルブリッツの石井監督が試合中、スタンドの上でなくグラウンドにおりて試合を見守ることが多いという話から始まりましたが、試合中のことだけをみても、監督さんそれぞれで個性があるのです。石井監督は、「選手の息遣いなどを感じたい」と、下に降りることが多いそうですが、東芝ブレイブルーパスの瀬川監督は「ブレイクダウンの部分など、かなりうるさく指示をしてます」。対照的に三洋電機ワイルドナイツの宮本監督は「ほとんど何もしてません。選手交替のときくらいでしょうか」。サントリーサンゴリアスの清宮監督も「それほど指示してないですね」とのことです。

そして、いくつかの設問が用意され、それに対して各監督が「YES」「NO」の札を上げて、トークが展開されていきました。

Ｑ：シーズン前に思い描いていたような戦いができた
宮本 YES
「やっぱりディフェンスを強化したことでしょうね。キャプテンの榎本が復帰してきたことが大きいし、ルーキーの田中もディフェンスが強い」
瀬川 NO

	東芝ブレイブルーパス 瀬川智広監督

「昨年まででスタンディングラグビーをある程度完成させ、ドライビングモールからの得点もかたちになりましたので、今シーズンは次のステップとして、ボールを動かすラグビーをしようとしたが、思いのほかボールが動かず、倒れてしまう、という結果になりました」
石井 NO
「ラインアウトが伝統的にへたで、他チームのレベル並にしたかったのですが、根本の反則も減らなかったし、そのへんですね」
清宮 NO
「満足する試合って、なかなかないですね。勝っていても、満足はしていないです。強いて言えば、最後の2試合くらいですか。相手のスタイルに合わせて、柔軟に対応していく」

Ｑ：自分たちがいちばん面白いラグビーをしている
宮本 YES NO
「面白いラグビーを目指しています。でも東芝さんもサントリーさんも面白いし、トヨタさんもトライをする力がある。自分たちだけが、という思いはないです」(他のチームがいいラグビーしていると悔しい？)「いやいいラグビーは見ていて面白い」(宮本さんはラク～に取り組んでいる？)「ぼくは相当ラクですね。指示もしてないし、ハーフタイムにもほとんどコメントしてないし(笑)」
瀬川 NO
(瀬川さんはたいてい厳しい表情してますよね)「油断すると前歯が出ちゃう。笑い顔になるんです(笑)。だからそこを気をつけてます」(瀬川さんはノーですね)「やっぱりもっとボールを動かしたいですから。やってる選手たちもそうです」
石井 YES
「80分のなかで、前半・後半ちがうチームになることがあります。ボールが動き出したとき、いいものをもっていると思います。キャプテンもぼくもあきらめが悪いし」
清宮 YES
「どう点をとるのか、次にどう攻めるのか、お客さんはそういうところを見ると思うので、そういうファンの期待に応えたい。相手の弱み、相手のスペースをきっちり攻められるチームになりたい。そういう意味で、選手たちは努力しているので」

Ｑ：期待以上に働いてくれた選手がいる
宮本 NO
「(ノーにしたのは)高いレベルでみな期待通りの活躍をしてくれている、という意味です」

		サントリーサンゴリアス 清宮克幸監督

清宮 YES
「プロップの尾崎ですね。サントリーはワールドカップフランス大会(2007年秋)のとき、フランスに行ったわけですが、尾崎はその選からもれていて日本に残った。(プロップとして)4本目の位置でしたから。そして長谷川慎(フォワードコーチ)が直前になってフランス帯同を辞退した。尾崎と長谷川の、ふたりだけの濃密な一週間(笑)。まあ、それだけが原因ではないんですが、その後チャンスをつかんで‥‥」
石井 YES
「特に若い選手が伸びましたね」(正面選手や、黒宮選手もいい)「そうですね、3年目なんですが、ひじょうに真面目に取り組んでいます。今年いちばん伸びた選手ではないですかね」
瀬川 YES
「今シーズン、当初、ホルテンをコーチにしたんですが、代わりにNo.8についた豊田ですね。13試合フル出場でした」（彼は中学からずっと、所属チームですべての公式戦に出ている。すごいことですよね）「まず、けがをしない。まだ23歳ですし、いろいろなものを吸収していて、楽しみな選手です」

Ｑ：予想以上に強かったチームがある
瀬川 YES
「三洋さんの13戦全勝は、本当にすごい。サントリーさんも全勝宣言をしましたが(笑)」

	トヨタ自動車ヴェルブリッツ 石井龍司監督

石井 NO
「（ノーにしたのは）強いところは予想通り強かったという意味です。三洋はもちろん、強いと分析していました。ただ対戦前に、トニー・ブラウンが欠場と聞いて、ホッとしまして、それが（チーム内に）広まった(笑)（結果は25-26で敗戦）」
清宮 NO
「やはり、三洋さんが強いことは予想してました。昨季、三洋とベストゲームを戦った後（16-41でサントリー勝利）、宮本さんとトニー・ブラウンが記者会見で『これでぼくたちの目標とするチームができました。サントリーは素晴らしいチームだ』とコメントした。それで、今年は三洋だね、と話していたんです」
瀬川 YES
「うちも去年、三洋とやってベストゲームで勝って、やはりトニー・ブラウンから同じようなことを言われましたよ。東芝に勝てるチームはあと数年は出てこないだろうと(笑)」
宮本 YES NO
「本当に（昨シーズンは）そういう話をしていたんですよ。東芝のブレイクダウン、サントリーのスピード、そういうはっきりした目標ができた」

		三洋電機ワイルドナイツ 宮本勝文監督

Ｑ：マイクロソフトカップに向けて秘策を用意している
清宮 YES
「みんな、イエスを上げないだろうなと思ったので（自分は）上げただけなんですが。まあ、うちは毎試合、同じゲームプランを用いないチームですから、そういう意味では毎試合、新しいプレーを用意しています」
石井 NO
「ぼくは事前には、あんまり考えてません(笑)。相手によって対応するほど、トヨタの選手は器用ではないですから」
宮本 NO
「ないです。あんまり頭よくないんで、引き出しもないし‥‥そういうのは選手に任せてます」（でもホント、榎本キャプテンがしっかりしてますよね）「そうですね。それを三宅・相馬がサポートして」（キャプテン、髪の毛は爆発してますが）「あれは、昨年けがをしてから、復帰まで切らないと決めたんですね。その後も、勝っているのでゲンをかついでいるようです。あれ、天然パーマなんですよ」（ホントですか？）「本当です」（ファッションだと思ってました）

		三洋電機ワイルドナイツ・榎本キャプテンの髪形に最も反応した村上氏