トップリーグ第7節プレビュー

今週の見どころ感どころ
Week 7(7節)

世界各国でテストマッチが行われた11月。我らが日本代表もホームにアメリカ代表を迎え、2試合を行い、多くのファンが見守る中、フレッシュな力が躍動した。そして、その間休止期間となったジャパンラグビー トップリーグ2008-2009が、今週末から再開される。
このアメリカ代表戦を戦った日本代表の多くは、トップリーグで活躍する選手たち。桜のジャージから変わって自チームのジャージを纏い、新たな戦いを繰り広げる。

今節も注目カードが目白押し、まずは、11月29日(土)静岡・ヤマハスタジアムで行われるヤマハ発動機ジュビロ対東芝ブレイブルーパスの一戦。サックスブルーに包まれたホームで首位・東芝を迎え撃つヤマハ発動機は、矢富・大田尾のHB団が鍵を握りそうだ。日本代表では出場機会に恵まれなかったがスピードを活かした強気のプレーはチームの士気をあげるためには不可欠だ。残念ながら負傷で代表選出はならなかったが、評価の高かった大田尾選手の長く伸びるパスで好機を見出したい。FWにはソーン、ダンカン、木曽と世界を渡り歩いた選手たちが顔を揃え、激しいプレーでチームを鼓舞する。対する東芝は、休止期間中、鹿児島で合宿を行いチームの底上げを行った。SOヒルのゲームメイク、トライ王のロアマヌの決定力も脅威だ。さらに、若手も急成長を見せるなど2年ぶりの王座奪回に向け仕上がりは順調だ。注目は、やはり大田尾、ヒルのSO対決か?

もう一試合は、11月30日(日)に岐阜・岐阜メモリアルセンター長良川球技場で行われるトヨタ自動車ヴェルブリッツ対NECグリーンロケッツの一戦。リーグ序盤に苦しんだトヨタ自動車だが、徐々に本来の力を取り戻してきた。今回の代表戦で主将を務めた菊谷やLO谷口、北川、そしてNZでの武者修行を終えた遠藤も一回り大きくなって帰ってきた。これからの巻き返しに期待したい。対するNECは4勝2敗で前半戦を終え、上位進出のためにも一つでも多く勝ち星を重ねたい。熊谷主将が負傷中だが、副将の箕内、水山、安藤、櫻谷らがチームを牽引する。マーシュ、サウカワ、ラトゥ、ヤコ、ブライス、ロコツイらいぶし銀の活躍を見せる外国人選手たちの起用も鍵を握るに違いない。密集での激しさに定評のある両チームの対戦は、ラグビーの醍醐味を存分に感じさせてくれるだろう。

そのほかの5試合も見逃せない試合ばかり。29日、東京・秩父宮ラグビー場で行われる横河武蔵野アトラスターズ対日本IBMビッグブルーの一戦は、トップリーグ残留のためにも大きな意味をなす試合になるだろう。苦しいシーズンを戦い、勝利を渇望する両チームにとって、是が非でも欲しい白星。集中力を切らさず80分を戦い抜きたい。

トップリーグ初開催となる広島・コカ・コーラウエスト広島スタジアムでは29日、コカ・コーラウエストレッドスパークス対サントリーサンゴリアスの一戦が行われる。お互いの主力飲料コーラ対ペプシではないが、因縁の一戦だ。昨年は23-22でコカ・コーラウエストが勝利。優勝候補サントリーの出鼻を挫いた。注目は、両チームともに日本代表PRを擁するスクラムか。セットプレーの安定が勝利を導く。

30日の長崎・長崎市総合運動公園かきどまり陸上競技場では、福岡サニックスブルース対近鉄ライナーズ、九州電力キューデンヴォルテクス対神戸製鋼コベルコスティーラーズの2試合が行われる。福岡サニックス対近鉄のキーとなるのは、外国人選手たちの活躍だろう。福岡サニックスのマキリ、バレンスのスピードと、近鉄のトンプソン、マイレー、イエロメなどのパワーがチームにどう影響をもたらすかに注目。九州電力対神戸製鋼は、昨年接戦を演じた両チーム。九州電力の強固なディフェンスか、それとも神戸製鋼の超攻撃的ラグビーか。

岡山・岡山陸上競技場桃太郎スタジアムでは30日、クボタスピアーズ対三洋電機ワイルドナイツの試合が開催される。3勝3敗の5分で前半節を終えたクボタだが、ヤマハ発動機、トヨタ自動車を破った底力は侮れない。正確無比な右足で得点を重ねるSOドゥラームは脅威だ。対する三洋電機は、相変わらずの安定感を見せる。SOブラウン以外にも、No.8龍コリニアシ、SH田中、CTB入江、WTB三宅らゲームを読める選手がいるのは心強い。お互い大崩れしないチーム同士、僅かなミスが勝負の分かれ目になるだろう。

いよいよ、ここから最終節まで一気に走り抜けるジャパンラグビー トップリーグ。順位争いも気になりだし、熾烈な戦いはさらにヒートアップしていく。

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