トップリーグ第9節プレビュー

今週の見どころ感どころ
Week 9(9節)

ジャパンラグビー トップリーグ2008-2009も年内残すところ、あと2節。第9節を迎えた今週も全国5会場で7試合が行われる。

今節の注目カードは、12月14日(日)鹿児島・鹿児島県立鴨池陸上競技場で行われる2試合。九州電力キューデンヴォルテクス対NECグリーンロケッツ、東芝ブレイブルーパス対神戸製鋼コベルコスティーラーズ戦だ。第1試合の九州電力対NECは、接点の攻防が焦点になるだろう。最下位に甘んじているが、FL松本らブレイクダウンで仕事ができる選手が多い。そこからの展開に期待したい。対するNECも、No.8箕内、FLマーシュら仕事人揃い。ここにきてSOヤコがチームにフィット。上位進出に向けて上り調子だ。

第2試合の、東芝対神戸製鋼はアタックに自信を持つチームであるため、多くのトライが期待できそうだ。東芝は、リーグ序盤から戦力の充実が見て取れる。グラウンドを縦横無尽に使ったダイナミックなラグビーでトライを量産している。対する神戸製鋼は、前節コカ・コーラウエストに惜敗。建て直しを図りたい。FBデルポートの攻撃力・得点力を生かしていきたい。

その他、12月14日(日)東京・秩父宮ラグビー場の2試合も注目したい。第1試合は日本IBMビッグブルー対クボタスピアーズが対戦。厳しいシーズンを戦う日本IBMは、攻守のバランスが取れているだけに結果に結びつかないのが残念でならない。FB高主将を中心にチーム一丸となって粘り強く戦いたい。対するクボタは、SOドゥラームがチームを牽引。今シーズン、クボタが挙げた4勝のすべてでマン・オブ・ザ・マッチを獲得。黄金の右足に期待がかかる。

第2試合には、サントリーサンゴリアス対近鉄ライナーズが行われる。サントリーは、FLに入ったハビリが攻守に大活躍。No.8ソンゲタと共にインパクトプレーヤーになっている。CTBニコラスのクレバーなプレーも磨きがかかっている。対する近鉄は、上位チームに臆することなく自分たちの強みを存分に発揮している。LOトンプソン主将を中心に激しく前に出るFWと、SO重光がリードするBKラインが上手く機能すれば十分に勝機はある。

首位を走る三洋電機ワイルドナイツは12月13日(土)、ホームである群馬・太田市陸上競技場で横河武蔵野アトラスターズを迎える。リーグをリードする三洋電機は、選手個々の危機管理能力が高く、まさに磐石というに相応しい戦いを見せている。2年連続のトライ王・北川選手も3季連続受賞に向けて加速してきた。今節もトライ量産が期待される。対する横河武蔵野にとっては、前節の東芝戦に続きハードレッスンになりそうだ。それでも、トライを取りきる力はあるので、好機をしっかり得点に結び付けたい。

そのほか、12月14日(日)には、トップリーグ初開催となる佐賀・ベストアメニティスタジアムでコカ・コーラウエストレッドスパークス対ヤマハ発動機ジュビロ、大阪・近鉄花園ラグビー場でトヨタ自動車ヴェルブリッツ対福岡サニックスブルースの試合がそれぞれ行われる。

コカ・コーラウエストは、前節・神戸製鋼戦で接戦を制し波に乗る。SH竹内・FB原留らBK陣に積極的にボールを持たせたい。対するヤマハ発動機は、前節東海ダービーで敗れ、ウインドウマンス明けの2戦で2連敗と元気がない。大田尾副将、CTB大西らのケガ人の状況も気になるところだが、日本代表でブレイクした松下やルーキー五郎丸ら局面を打開できる選手たちがいることは心強い。FW・BK一体となった攻撃でヤマハらしさを見せたいところ。
トヨタ自動車は、今までの鬱憤を晴らすかのように東海ダービーで完勝。FB遠藤ら取るべき選手が取りチームをのせた。これからの巻き返しに期待したい。対する福岡サニックスは、接戦を演じるものの、なかなか白星に繋げられない。最後まで集中力を切らさず持ち味のランニングラグビーを見せてほしい。

年の瀬が迫り、寒さは厳しくなる一方だが、各会場で繰り広げられる熱戦は、間違いなく寒さを吹き飛ばしてくれるだろう。今節も激しい試合を期待したい。

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