マッチ&会見リポート「プレーオフトーナメント マイクロソフトカップ セミファイナル」(東芝 26-7 神戸製鋼)

マイクロソフトカップ
東芝 26-7 神戸製鋼 東芝 26-7 神戸製鋼 東芝 26-7 神戸製鋼 東芝 26-7 神戸製鋼
マッチリポート
東芝ブレイブルーパス 26-7 神戸製鋼コベルコスティーラーズ
(マイクロソフトカップ セミファイナル/2009年2月1日 at東京・秩父宮ラグビー場)

ジャパンラグビートップリーグの王者を決定する上位4チームによるジャパンラグビートップリーグ プレーオフトーナメント マイクロソフトカップが開幕。秩父宮ラグビー場は気温10度、雲一つない快晴だが、強い北風が冷たい。観客席は日が射すバックスタンドから埋まっていき12,347人の観客数。東芝ブレイブルーパス(以下東芝)はトップリーグ優勝、神戸製鋼コベルコスティーラーズ(以下神鋼)は4位の成績。トップリーグで唯一神鋼に16-42と敗れ雪辱に燃える東芝。プレーオフトーナメント初出場の神鋼。戦前の予想ではここ2試合の好調さから東芝有利の声が多いが好ゲームの熱戦が期待される。

両チーム共赤系のジャージのため神鋼はブルーのセカンドジャージ。前半、東芝風上で開始。開始早々東芝が攻め込むが神鋼の好守備に阻まれる。6分に神鋼にアクシデント。トライゲッターのWTB大畑の負傷退場。風下の神鋼は東芝陣内に攻め込むも得点できず。東芝は徐々にペースを掴みはじめ、神鋼陣内での攻撃時間が多くなるもラインアウトでのマイボールを神鋼に2回連続して確保される。ゴールラインまで数メートルと何度も繰り返すが神鋼の守備は堅くトライできず。25分神鋼一時退場(シンビン)で一人少なくなった直後に、モールからのボールを右に展開して右隅にSOヒルがトライ(G不成功5-0)。その後も東芝のゴール前での猛攻が続くも神鋼の守備は見事でゴールを割らせず。37分に東芝、スクラムを押しに押して前進しSOヒルがタックルを引きずりながらリーチの長さでほぼ中央にトライ(G成功12-0)。神鋼は好守備と東芝のラインアウトミスにも助けられ前半は12-0の僅差で折り返す。

後半、神鋼は風上で早い時点で得点が欲しい。後半開始からチャンスを掴みかけるが、東芝のブレイクダウンでの圧力が強いせいか神鋼に反則が多くなる。14分にまたもや神鋼一時退場(シンビン)でFWが一人少なくなる。15分神鋼オフサイドでPGを狙える位置だが東芝はスクラムを選択。東芝FWのスクラムへのこだわりを感じる。ここでもスクラムを押して押してモールからFLベイツがトライ(G成功19-0)。勝負を決定づけたトライと思える。東芝は自信をもってスクラムを押し、これは神鋼にはかなりのダメージを与えたのではなかろうか。その後も東芝の攻撃が続き、24分には神鋼インゴールからのキックを東芝FLベイツがチャージしSH吉田がそのままトライ(G成功26-0)。33分にようやく神鋼FL伊藤が自陣からから見事な走りで、WTB小笠原へパスしトライ(G成功26-7)。その後両チーム得点なくノーサイド。
東芝のブレイクダウンでの強さ、FWのセットの強さは前2試合の好調さを継続していると感じさせられた。ラインアウトは課題として残った。神鋼は好守備が光る。2本のトライは退場者がでた直後であり悔やまれる。これも東芝のボール際での圧力が勝るからだろう。お互いPGを狙える位置でもPGを狙わずPGによる得点がない最近珍しい試合だった。東芝は決勝戦に進出決定し、両チーム共に日本選手権に出場決定しているので今後の活躍が楽しみである。
寒空の下で観客を楽しませてくれた両チームの健闘を称えたい。ボールボーイには三鷹高校ラグビー部員にお手伝いいただきました。皆さん有難うございました。(新田武明)


会見リポート
神戸製鋼コベルコスティーラーズ
平尾GM兼総監督(右)、後藤主将
平尾GM兼総監督(右)、後藤主将


◎神戸製鋼コベルコスティーラーズ
○平尾誠二ジェネラルマネージャー兼総監督
「やろうとしてできたことはちょっとあったけれど、要所、要所のなんていうか‥‥もうちょっとでしたね。ゲーム全体を概観すると、シンビンとられたのは痛かったですね。前半は風下でよく戦ったけれど、後半、ほんとうはこちらが最初に獲らなければいけないところを、1本獲られたのがね‥‥。まだ、シーズンは続きますので、諦めずやっていきたいと思います」

──なかなか崩せなかったが?
「密集で東芝さんの圧力が強かったのではないでしようか。得点力は別として、最低3トライまでに抑える流れのなかで、競ったゲームをやるのが我々の勝つシナリオだったのですが、もうちょっとのはじけ方が足りなかった。辛抱強くやるしかありません。いくつか、後半、先に獲るチャンスはあったけれど、プレーの精度なのか、技術の差なのか‥‥。攻撃もディフェンスも味を覚えるというか、もう少し見えてないことが、もしかするとあるかもしれません。何かのきっかけで変わることがあるかもしれないし、それはあまり遠くないと感じています。選手なりに感触はあると思いますが、1つ前のプレーにミスがあったり、方向が違ったり、そこを乗り越えないとチームとしての成長はないと思います」

──大畑選手は?
「すぐ、こちらへ来たのでよくわかりませんが、あまり良くないかもしれません。肩です」

○後藤翔太主将
「ちょっと、しっかりビデオを見て次につなげたいと思います。チャンスはしっかり残っているので、次の試合に向けて切り替えていきたいと思います」

──ドロップゴールは。
「3点を取るチャンスがあれば、狙ったと思いますが、そういう機会がなく、もうちょっとFWでじわじわ行くプレーがあれば‥‥。仕留める余裕がなかったのではないかと思います」

──大畑選手が試合早々に離れたが?
「当然、痛かったが、自分たちのやるラグビーに変わりはないので、みんな走ってカラダを張れたと思います」

──東芝のリーグ戦との違いは?
「やっぱり、接点とブレイクダウンのこだわりが増していたと思います。東芝さんは今日はうまいプレーとかは考えず、セットピースは僕のところを狙ってきたし、1対1で勝つことにこだわっていたと思います」

──初のプレーオフの感想は?
「観客の皆様が多かったですし、大学ラグビーを思い出しました。こういう環境でできたことは本当に幸せですし、チーム全体としても次のステップにつながる経験でした」

東芝 26-7 神戸製鋼 東芝 26-7 神戸製鋼 Xbox 360(R)体験コーナーでファンの皆さんと対戦する箕内選手(日本代表・NEC) Xbox 360(R)体験コーナーでファンの皆さんと対戦する箕内選手(日本代表・NEC)
東芝ブレイブルーパス
和田監督代行(右)、廣瀬主将
和田監督代行(右)、廣瀬主将


◎東芝ブレイブルーパス
○和田賢一監督代行
「本日はどうもありがとうございました。実力が拮抗したなかで、神戸さんのプレッシャーが思いのほか厳しく、前半はああいうゲームになりました。ハーフタイムで修正して、後半は思ったように接点、ブレイクダウンを動かせました。前半はボールキャリアーに2人目、3人目が神戸さんは速かったので、ハーフタイムにもう一度ラックごと動かしていこうといいました」

──決勝に向けて?
「リーグ戦は三洋さんもベストメンバーではなかったと思っていますし、前回勝っていますがあまり関係ないと思います。もう一回、チャレンジャーとして日本選手権チャンピオンチームにチャレンジしていく1週間にしたいと思います。本当に良いゲームをしたいですね」

○廣瀬俊朗主将
「ホームで、沢山の観客の皆様に来ていただき、感謝しています。やっぱりトーナメントは厳しい戦いで、相手云々でなく、東芝はとにかく攻め続けようというラグビーをしました。別に前半、0点でも良かったです。4トライ獲った勝ち方には満足しています」

──東芝は意図的にボールキャリアーが神戸の選手に当たっていたが?
「東芝のラグビーは1対1で勝って、痛いラグビーをやろうと、縦に切っていこうとしました。別に、リーグ戦で負けたからではありません(笑)」

──前半、よくターンオーバーされたが?
「ブレイクダウンのところを、ちょっと見過ぎていて、2対2、2対3にする作業ができなかったのが、前半20分まで0点だった原因です。また、1人目がもっと前へ出るのができていなくて、後ろを向いて渡そうという選手もいたので、もっと3、4人で行って、寝ている選手は置いていく形をつくれば良かったと思います。ずっと東芝がアタックしていましたので、あせりはなく、落ち着いてしっかりやろうとしました」

──ファイナルに向けて。
「前回とは違うチームと思っています。向こうもこちらもメンバーが揃ってやれるのは楽しみですね。我々が勝ちたいと思うのはもちろんですが、昨シーズン、ここで負けて、負けたのにベストゲームと言われて、時間が止まったような感じでした。楽しみだし、1段、階段を上ったので、あともう1段上って優勝したいと思います」

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