開幕を前に全チームが一堂に会した「トップリーグ プレスカンファレンス」報告【前編】

8月24日(月)、東京・品川にあるグランドプリンスホテル高輪で、例年の通り「ジャパンラグビー トップリーグ2009-2010 プレスカンファレンス」が華々しく開催されました。
この夏は、ラグビーワールドカップが日本で開催されることが決まり、さらには7人制のオリンピック種目推薦というニュースもあり、トップリーグ開幕に向けて、弾みがついたかのようです。
この【前編】では、真下チェアマン、稲垣COO、大畑キャプテン会議代表の意気込みをお伝えします。

昨年度優勝の東芝ブレイブルーパス・廣瀬キャプテンから、真下チェアマンへトップリーグ杯の返還
  昨年度優勝の東芝ブレイブルーパス・廣瀬キャプテンから、真下チェアマンへトップリーグ杯の返還

真下昇・ジャパンラグビー トップリーグチェアマン
(日本ラグビーフットボール協会副会長兼専務理事)
「本日はお忙しいなか、お集りいただきまして、まことにありがとうございます。本来なら、森会長がご挨拶をすべきところではありますが、衆議院選挙を控えている関係でご容赦いただきたいと思います。

真下昇・ジャパンラグビー トップリーグチェアマン
  真下昇・ジャパンラグビー トップリーグチェアマン
ジャパンラグビー トップリーグは、7年目のシーズンを迎え、9月4日(金)に開幕しますが、これまで相当に飛躍をしたと思っています。各チームとも力をつけ、拮抗したゲームがより多くなってきていることは、たいへん喜ばしいことです。

今季は開幕を前に、大きな出来事がありました。7月28日、ラグビーワールドカップの2019年大会を日本に招致することに成功しました。このことは、トップリーグ参加チーム関係者の皆さん、メディアの皆さんの、ご支援の賜物と、深く感謝申し上げるしだいです。
そしてこの招致成功には、6月に開催しました「IRB TOSHIBA JUNIOR WORLD CHAMPIONSHIP 2009, JAPAN(U20世界ラグビー選手権)」の成功があったと考えています。我々が初めて開催した国際大会であり、東芝さんのサポート、三地域協会の役員の皆さんのご尽力などのおかげであります。

さらに、2016年夏季五輪にて新たに採用される種目に、『7人制ラグビー』と『ゴルフ』が推薦されました。正式決定は10月になりますが、7人制については、日本は世界各国と比べると多少、出遅れている感があります。しかし2019年のワールドカップに向けて、アジアをリードしていかねばなりません、7人制についても強化策をねっていきたいと思います。
そしてこの10月31日には、ワラビーズとオールブラックスが対戦するブレディスローカップが、東京で開催されるというビッグイベントが控えてもいます。

そうした目標を見据えて、ワールドカップに向けて日本代表の強化などをおし進めていくなかで、やはりトップリーグの存在は大きい。
選手の皆さんが、スポーツマンシップにのっとって、素晴らしいパフォーマンスを披露する、感動を呼ぶ素晴らしいゲームをする、そういったことが、お客さんをスタジアムに呼ぶことにつながります。
我々は、2019年ワールドカップのホストユニオンという名称をいただきました。この名称に恥じない、素晴らしいトップリーグであってほしいと思います。チームの皆さん、選手の皆さん、ひとつ自覚をもって、日本のラグビーを変えていくというくらいの気概をもって邁進していただきたいと思います。どうか、よろしくお願いいたします」

稲垣COO
  稲垣純一COO
ジャパンラグビー トップリーグ事業委員会
稲垣純一COO
「真下チェアマンの話にもありましたとおり、2019年のワールドカップ日本開催決定、7人制ラグビーのオリンピック種目への推薦など、ラグビー界は、まさに盆と正月がいっぺんに来たような喜びにわきました。

しかし喜んでばかりもいられません。ワールドカップについては、開催することではなく、成功すること。そしてその後に、日本にラグビー文化を定着させていくこと。そうした大きな目標を実現させなくてはなりません。

そのためには、やはり日本代表が強くなければなりません。少なくとも2019年にはベスト8を狙えるポジションにいたい。そして日本中のラグビーファン、関係者、またそれ以外の人たちもラグビーワールドカップのイベントに注目し、参加しよう、盛り上げようというムーブメントが起きてくる、こういったことが必要な条件ではないでしょうか。

そういった意味でもトップリーグの持つ役割はたいへん重要です。2019年ワールドカップに向け、新たな決意を胸に、2009-2010のシーズンを迎えたいと思います」

続いて、稲垣COOから、今シーズンのトップリーグの概要について具体的な説明がありました。

新たな施策として、「日本選手権出場決定トーナメント」の新設が注目されるところです。レギュラーシーズン終了後、プレーオフトーナメント、あるいは下位との入れ替え戦に進まない中位のチームに、新たなチャンスが与えられます。その他、詳しくは以下のページをご覧ください。

大畑大介・ジャパンラグビー トップリーグ
キャプテン会議代表

大畑大介・キャプテン会議代表
  大畑大介・キャプテン会議代表
「7月28日、ラグビーワールドカップ2019年大会が日本で開催されることが決まりました。世界のラグビーにとって、非常に大きなことです。
いままで列強国で行われてきたワールドカップが、初めて列強以外の、アジアで行われます。ラグビーの真のグローバル化が進むかどうか、日本のラグビーはもとより、世界のラグビーの趨勢にもつながると思いますので、とても重要です。

そしてワールドカップ成功のカギとなるのが、まず日本代表の強化、そして国内でのラグビーの認知度の向上だと思います。そのためには、やはり日本最高峰のトップリーグが重要になってきます。稲垣COOの話にもあったように、トップリーグの成功なくしてワールドカップの成功はないし、ラグビーの未来もないと思っています。

我々選手としては、いまの現役選手が10年後のワールドカップの舞台に立つことは非常に難しいと思いますが、グラウンドのなかで熱くプレーし、若い人たちの目標になるようなプレーヤーになることは当然のことながら、またグラウンドの外においても、いち社会人として、影響力のある立場として、どれだけ自覚のある行動を示せるか、そうしたことまでも含めて、いかにラグビー選手としてあこがれの存在になれるか、だと思っています。

ラグビーに携わるすべての人が、ラグビーのFOR ALL の精神をもって貢献していけるよう、キャプテン会議が牽引していけるように、頑張っていきたい。最後に、このような経済状況のなか、トップリーグの開幕を迎えることができることに感謝したいと思います」

勢揃いした全14チームのキャプテン、バイスキャプテン
  勢揃いした全14チームのキャプテン、バイスキャプテン

左/取材に応じるホンダヒートの木村キャプテン
右/福岡サニックスブルースの菅藤キャプテン。後ろにはリコーブラックラムズの小吹キャプテンの姿も
  左/取材に応じるホンダヒートの木村キャプテン
右/福岡サニックスブルースの菅藤キャプテン。後ろにはリコーブラックラムズの小吹キャプテンの姿も


RELATED NEWS