9月4日(金)三洋電機ワイルドナイツ対東芝ブレイブルーパスの試合で幕を開けた今シーズンの「ジャパンラグビー トップリーグ2009-2010」。スタジアムは熱気に包まれ、ビッグプレーに沸いた。翌日、各地で行われた試合も熱戦が繰り広げられ、終わってみれば2試合が引き分けと戦前の予想を大きく裏切る試合の連続だった。今週は、TL初開催となる三重など全国6会場で7試合が開催される。今節も見逃せない試合ばかり、日本最高の試合を各地で楽しんでいただきたい。
■NECグリーンロケッツ 対 東芝ブレイブルーパス 千葉・柏の葉
自分たちのミスからピンチを招き不完全燃焼のまま開幕戦を落としたNECは、強みである激しいディフェンス、安定したセットプレーからチャンスを作りたい。外国人選手の起用がカギを握るか。ホーム柏の葉で初勝利を目指す。対する東芝も終盤で取りきることが出来ず開幕戦を落とした。SOヒル、CTBブリューを中心に攻撃を組み立て、リズムを掴みたいところ。毎年、ラグビーの醍醐味を存分に感じさせてくれる両チーム同士の対戦だけに、今シーズンも激しい試合が予想される。
■近鉄ライナーズ 対 九州電力キューデンヴォルテクス 大阪・長居 l
開幕戦を僅差で落とし、地元・大阪に戻った近鉄は、多くのサポーターの前で勝利を掴みたい。初戦はミスも多く自滅した感が否めなかったが、LOトンプソン主将、No.8統悦ら局面を打開できる選手を中心にゲームを支配したい。対する九州電力は、FW・BKのバランスの良さが持ち味。CTBグレイが攻守のキープレーヤーであるのは変わりないが、それをサポートする選手たちの動きからも目が離せない。決定力あるWTB吉永らにボールを集めたい。
■神戸製鋼コベルコスティーラーズ 対 福岡サニックスブルース 大阪・長居 l
後半ロスタイムのPGで開幕戦を同点に持ち込んだ神戸製鋼は、平島、松原、山下と新旧日本代表を揃えた第一列を中心に安定したセットプレーがチームに安心感を与えている。LO小泉、SH苑田らベテランのいぶし銀のプレーもいい影響を及ぼしている。対する福岡サニックスは、開幕戦に勝利し勢いに乗る。SH天本・SO小野のHB団がゲームを組み立て、WTB永留、イオアサらを走らせたい。
■クボタスピアーズ 対 ヤマハ発動機ジュビロ 東京・秩父宮
SOドゥラームの長短織り交ぜた正確なキックでリズムを生み出し勝利を手にしたクボタだが、ドゥラームだけでなく、SH李やCTBオツコロの強気なプレーもチームに勢いを与えている。山神監督の帰化選手を含め外国人選手たちの起用法にも注目が集まる。対するヤマハ発動機も、FB五郎丸という飛び道具を持つ。開幕戦の全ての得点を稼ぎ出した右足に注目したい。
■ホンダヒート 対 トヨタ自動車ヴェルブリッツ 三重・鈴鹿両社の主力製品をもじった「ハイブリッド対決」として注目されるこの一戦。今季初昇格のホンダが、ホーム・鈴鹿にトヨタ自動車を迎える。開幕戦では勢いが空回りした感があるが、WTB木村主将、山田、FB上田ら決定力ある高速BK3で勝負したい。対するトヨタ自動車は、今季新加入のCTBクーパーがBKラインをリードしている。No.8菊谷ら日本代表が顔を揃えるFW陣が接点で優位に立ちたい。
■コカ・コーラウエストレッドスパークス 対 サントリーサンゴリアス 長崎・諫早
コカ・コーラウエストは、新加入のルーキー・豊田、日本代表・ウェブが活躍を見せている。中でもFBウェブは、安定したキックでチームを勝利に導くなど信頼が厚い。高速ラグビーを身上とするチームだけに積極的にボールを展開したい。対するサントリーは、開幕戦を引き分けで終えたが、随所にチームの仕上がりの良さを感じさせる試合だった。FL佐々木新主将を中心としたFWで圧倒したいところ。和製FWやHB団の組み合わせにも注目したい。
■リコーブラックラムズ 対 三洋電機ワイルドナイツ 山形・NDスタ
2年ぶりのTL復帰戦を勝利で飾ったリコーが、昨季の日本選手権王者にチャレンジする。リコーは、LOロウ、No.8フィレラの重量級FWを中心に密集戦を支配したい。SH池田のリードも鍵を握る。対する三洋電機は磐石。開幕戦で見せたSH田中、SOブラウン、CTB入江、霜村らの仕掛けの早いディフェンスは脅威。元豪州代表ラーカムと元ニュージーランド代表ブラウンの司令塔対決にも注目が集まる。