2010.09.07 [TUE] 協会リリース Twitter Facebook Google+ LINE 1節 マッチサマリー(神戸製鋼 34-3 クボタ) C:2010, JRFU(Photo by A. HASEGAWA) 神戸製鋼コベルコスティーラーズ 34-3 クボタスピアーズ 【week1/2010年9月4日(土) at 大阪・長居スタジアム】 今シーズン限りで現役引退を表明した大畑大介が出場するシーズン開幕第2試合は、久しぶりに1万人を超える観客が入場し、ファンにとって大畑のトライシーンに目の離せない一戦となった。 神戸製鋼は前半5分、ゴール前まで攻め込みラックから右展開するがパスミスとなり、逸機かと思われたが、クボタのキックを15番FB正面がキャッチ、11番WTB小笠原に繋いで右隅にトライを挙げ、幸先のよい出だしとなる。クボタは25分、10番SOドゥラームがPGを成功させ5-3と迫るも、神戸製鋼は、クボタのキックに対し、FB正面のカウンター攻撃、新戦力SOグラントの正確なキックでエリアを着実に獲得。36分には、クボタ陣ゴール前7m中央スクラムからNO8マパカイトロの体格を活かしたトライで10-3、前半終了間際にも、クボタのキック攻撃からカウンター、11番小笠原からNO8マパカイトロに繋ぎ、50mの独走トライで、15-3と神戸製鋼リードで前半を折り返す。 後半も、神戸製鋼は、Moving Rugbyの合言葉どおりに速い仕掛けやカウンター攻撃でグランド一杯に展開するラグビーを披露してクボタを圧倒、後半だけで3トライ、2ゴールを挙げ、初戦を34-3の大差で飾った。 後半25分に交替した神戸製鋼14番大畑選手は、トライこそなかったが体を張った精力的なプレーでチームに貢献。大畑選手のトライは第2節以降の楽しみとなった。 MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)には13番大橋選手が選ばれた。 佐野順監督(右)、荻原キャプテン ◎クボタスピアーズ ○佐野順監督「非常に残念な結果に終わった。夏合宿での課題は修正できつつあるが、神戸製鋼FWとエリアマネジメントの巧みさにやられた。よりフィジカルなラグビーを追求しなければならないが、まだシーズンは始まったばかり。上を向いて進むしかない」 ○荻原要キャプテン 「素晴らしいグラウンドコンディション、大勢集まってくださった観客や関係者の皆さまに感謝したい。タフなゲームだったが、結果、神戸製鋼のエリアマネジメントに一日の長があった。ミスの多い点も反省材料だが、佐野監督に早く勝利をプレゼントしたい」 ──反則が多かった点について。 ○佐野監督 「自陣で反則が多かった点については、ゴールを背にするリスクを充分に理解していたにもかかわらず、神戸製鋼の術中に嵌ってしまった」 ──セットプレーで苦戦した点について。 ○荻原キャプテン 「スクラムについては、レフリングのタイミングに合わなかった。ラインアウトは互いに研究し尽くした感はあるので、差は感じられなかった」 苑田ヘッドコーチ(右)、平島キャプテン ◎神戸製鋼コベルコスティーラーズ ○苑田右二ヘッドコーチ 「今日の勝利は、素直に嬉しい。緒戦を勝ち、且つ4トライを獲りボーナスポイントを積み上げたことは次につながる」 ○平島久照キャプテン 「自分たちの目指すラグビーができた。優勝が視野に入るぐらいのレヴェルに近づきつつあるくらいの手応えがあった」 ──ムービングラグビーの手応えについて。 ○苑田ヘッドコーチ 「汗でボールが滑り、動かしきれなかったことを割り引いても、シンビンで我慢すべきところを仲間を信じ、パニックにならず耐えきったところに成長の跡がある」 ──日本人選手・新戦力について。 ○苑田ヘッドコーチ 「昨年味わった様々な悔しさを力に変え、自らの存在価値を勝ち取った3名(正面、伊藤鐘、猿渡)については、頭が下がる思いだ。正面はスキルフルな動きで、チームに推進力を与えてくれる。伊藤(鐘史)はフィジカルが強く、チームに安定感を与えてくれる。猿渡はボール捌きに長け、テンポアップに寄与してくれる」 ──合宿と比べてゲームマネジメントに変化があるが。 ○苑田ヘッドコーチ 「アタックゾーンに入ればアグレッシブにゲームコントロールするように指示している。ドゥラームのキックでターンオーバーを狙うクボタのゲームプランに乗らず、いなしながらターンオーバーを狙っていた」 ──最年長プレーヤーの伊藤剛臣について。 ○苑田ヘッドコーチ 「実力至上主義のチーム方針をよく理解してもらっている。今日のシンビンについては平謝りしていた(笑)。ゲームのみならず、練習でも結果を残すプレーを心掛けており、貴重な存在だ。今日の大畑はフラストレーションがたまっていた様子だったが、彼の存在価値はこれからのはず。焦る事はない」 ──今後について。 ○平島キャプテン 「ディフェンスを重ねていき、我慢強くなる練習を続けていくことがチーム力を上げていく。次戦の福岡サニックスについては、ボールを積極的に動かす似たチームなので、自分たちを見失わず、確実に勝ちを重ねていきたい」 ○苑田ヘッドコーチ 「昨季タックルの精度が76%と低かった事実を踏まえ、タックルコーチに師事し精度も上がってきた。サニックス戦ではボールを動かされてもパニックにならず確固たるエリアコントロールを心掛けたい。BKにタレントが揃っているのだから、アタックはアグレッシブに行きたい」