13節 マッチサマリー(ヤマハ発動機 47-52 リコー)

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C:2010, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)

ヤマハ発動機ジュビロ 47-52 リコーブラックラムズ
【week13/2011年1月10日(月祝) at 大阪・近鉄花園ラグビー場】

最終節を迎え両チームとも他会場での結果いかんでは入れ替え戦に回る可能性が残っているだけに、どうしても負けられない。
期するところがあるのか、リコーは円陣を組んでからキックオフに入る。
開始2分、リコー6番マイケル・ブロードハーストがゴール前ラインアウトモールからサイドを突き右隅にトライ、その後2番の森、11番小松、8番川上、再び6番、13番ロイ・キニキニラウと25分までに6トライを奪う猛攻で38点の大量リード、ヤマハはファーストタックルが決まらず、またシンビンで一人欠ける中でここまでは防戦一方のゲーム展開。
しかしヤマハは27分にゴール前左中間ラックから右へ展開し12番マレ・サウがようやくトライ、38分にも12番がトライし14-38と点差をすこし縮めて後半に望みをつなぐ。

後半は風上のリコーがキックを多用し優位にゲームを進めるかと予想されたが、逆に前半のお返しとばかりにヤマハがエンジン全開でスタート。1分にゴール前20m右隅のラックから左へ展開し14番の屋宣ベンジャミン・レイが左中間にトライ。
リコーも4分と9分に11番小松がトライをあげて21-52と突き放しにかかる、しかしヤマハはあきらめない。15分に22番井本が中央にトライをあげると、ここからはヤマハのペース、23分に8番モセ・トゥイアイリが左中間に、30分には6番八木下が右隅にトライ、47-52と1トライ1ゴールで逆転というところまで追い上げ勝負はどちらに転ぶかまったくわからなくなる。両チームともボールを大きく動かし攻め続けるがディフェンスの集中力はどちらも切れない。

40分のホーンが鳴ってもボールをキープし続けるヤマハ、ラストプレーでの逆転を狙うが痛恨のノッコン、最大38点差を5点差までに追い上げたヤマハに会場のファンから大きな拍手がおこった。
スコア的には大味なゲームになりがちだが、キックをあまり使わずボールを動かし続ける両チームのダイナミックなゲームスタイルと最後まであきらめないヤマハのプレーで最終節を飾るにふさわしい好ゲームになった。

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会見ダイジェスト
ヤマハ発動機ジュビロ
堀川監督(左)、五郎丸ゲームキャプテン
堀川監督(左)、五郎丸ゲームキャプテン


◎ヤマハ発動機ジュビロ
○堀川隆延監督
「80分間あきらめずにプレーした選手を誇りに思う。入替戦への出場が濃厚になったが、(業績悪化にもかかわらず)ラグビー部を存続してくださった会社の御恩に報いるためにも、一ヶ月間で修正を図りたい」

○五郎丸歩ゲームキャプテン
「前半の失点が大きすぎた。前半風上であったにもかかわらず、エリアマネジメントを誤った。ゲームを最後まであきらめなかった仲間の姿勢を誇りに思う。入替戦までの一ヶ月でチームを立て直したい」

──追い上げたゲーム内容について。
○五郎丸ゲームキャプテン
「前半クイック・スローインから逆襲されるなど混乱したが、後半ボールキープできるようになってから、ペースを掴んだと思った」
○堀川監督
「メンタル面は心配していなかったが、起点を制することができず、またキックチェイス時、FWに拡がりがなかった点が反省点だ」

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リコーブラックラムズ
ローデン ヘッドコーチ(左)、相ゲームキャプテン
ローデン ヘッドコーチ(左)、相ゲームキャプテン


◎リコーブラックラムズ
○トッド・ローデン ヘッドコーチ
「シーズン当初の目標であったリーグ戦6勝を最終戦でようやく達成できた。接戦も多く苦しかったが、よくラストチャンスをモノにした。怪我人が多く、難しいゲームだったが、選手は今日のモットーである"チャレンジ"を果敢に実践した。ラッキーな面もあったが、それも選手たちが自ら運んできた。今季の6勝を会社に捧げたい」

○相 亮太ゲームキャプテン
「目標である立ち上がりの20分をアグレッシブに行くことができ、大量リードしたが、後半DFに綻びが顔をのぞかせたことは反省点」

──後半ジュビロに猛追された原因について。
○相ゲームキャプテン
「DFで1対1を倒しきれず、また味方をサポートできなかったことも一因だ」

──ワイルドカードトーナメント進出について。
○ローデン ヘッドコーチ
「重傷者が多く、難しい調整になる。明日休んで水曜はタックル練習ばっかりしようか(苦笑)。後半ラックでコンテストし過ぎて、消耗した。まずは身体を休め、修正していく。ここまでくれば、ゲーム当日、いかにテンションを上げていくかが重要だ」

──前半の大量リードに油断した?
○相ゲームキャプテン
「加点する度に気持ちのリセットを心がけ、集中力を切らさないように努めたが、追い上げられる状況でのコントロールは難しかった。
競ったゲームを落とすことが多いシーズンだったが、今日の勝利は成長の証だ。トーナメントは一発勝負、個人的に楽しみだ。
怪我でリタイア中の(リーダー的存在の)滝澤さんも燃えるはず。残されたシーズンを思い切って戦いたい」

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