13節 マッチサマリー(近鉄 50-19 クボタ)

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C:2010, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)

近鉄ライナーズ 50-19 クボタスピアーズ
【week13/2011年1月10日(月・祝) at 大阪・近鉄花園ラグビー場】

猛暑の9月に開幕したトップリーグも、成人の日、生駒おろしの吹きすさぶ厳寒の花園らしい風景の中で最終節を迎えた。現在まで、勝点26で9位の近鉄ライナーズ、この試合の勝敗如何ではワイルドカード進出も、逆に下位の入替戦にまわることも考えられる大事な一戦。対するリーグ戦11位で自動降格が決まっているクボタスピアーズ、如何にモチベーションを高めこの一戦に臨むのか。
近鉄は、前節、ラフプレーでリコ・ギアが一週間の出場停止処分を受け、CTBに大西、SOに重光を入れた布陣。一方のクボタは、SOドゥラーム、CTBオツコロの活躍が期待される。

クボタのKOで開始された前半、先制したのは近鉄。3分、ゴール前22m左中間ラックから左ショートサイドに繋ぎWTB11 田中が左隅にトライ、難しい位置からのGKをSO10 重光が決め7-0と試合が動き始める。
11分にも近鉄が10mL右中間で相手パスミスをLO4 トンプソンがとり、繋いで、最後はSO10 重光が右隅にトライ(ゴール)14-0と序盤を有利に進める。
クボタも14分、ゴール前5m左中間ラックから右展開し、PR3 鈴木(康)が右隅にトライ、SO10 ドゥラームが逆風の難しい位置からGKを決め14-7と追いすがる。
しかし、近鉄はこの直後の15分に、右WTB14 坂本がゴール前5mまでボールを運び、ラックからオープン展開してHO2 吉田が右中間にトライ(ゴール)を決め、21-7とすると、この後も23分、34分と得点を重ね、クボタの反撃を39分の1トライに抑えて、31-12と大きくリードして前半を終える。

後半も先手を取ったのは近鉄。KO直後、クボタSO10 ドゥラームのキックを近鉄FWがチャージしFL6 佐藤がポスト左にノーホイッスルトライで38-12。クボタは近鉄ディフェンスの穴を開けることがなかなかできず、ようやく8分にゴール前5mポスト右ラックから左展開しアングルを変えて入ってきたFB15 伊藤がポスト右にトライ(ゴール)を挙げ38-19と追いすがるがここまで。
結局、近鉄が50-19の大差で最終節を飾り、ワイルドカード進出を決めた。マン・オブ・ザ・マッチには、近鉄CTB12 大西が選ばれた。

クボタスピアーズはトップリーグ発足以来の構成チームであるが残念ながら降格。若手選手が育つ土壌のあるチームだけに、早期のトップリーグ復帰が期待される。

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会見ダイジェスト
クボタスピアーズ

◎クボタスピアーズ
○佐野順監督
「正直なところ降格が決まっても、トップリーガーとしてのプライドを持って最後まで戦おうと正月なしで練習し気持ちを切らさずにやってきましたが、やはり今のチームの現状がスコアに現れてしまいました。
必ず1年でチームを立て直し再びこの場に戻ってきます。そういう意味では今日は忘れられないゲームになりました。
この1年、選手、スタッフご苦労様でした。他のチームやファンの方にいろいろなことを教えていただき感謝しています」

○荻原要キャプテン
「今日はありがとうございました、今日のゲームをみる限りは、落ちるチームの出来なのかな? と改めて感じました、また1年精進してここへ帰ってきます」

──今シーズンでチームに一番欠けていたものは?
○佐野監督
「いろいろな要素がありますが、チームを一つの方向へ導くことができなかったこと、またプレーヤーの怪我もあったが、それをカバーできなかったことで、私自身の力不足を感じています」

──ゲームに臨む前に選手に伝えたことは?
○佐野監督
「このゲームはディフェンスから! 低いタックルでディフェンスから作っていこうとしたが徹底できず前半にとられすぎてしまった。1年を通じての積み重ねの部分が足りなかった」

──降格が決まってからのチームの雰囲気は?
○佐野監督
「降格が決まってから何日かはショックだったが、あと一つゲームがある、応援してくれる人がいる限り最後まで戦うのがトップリーグの使命と思い直してから雰囲気が良くなった」

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近鉄ライナーズ

◎近鉄ライナーズ
○ジョージ・コニア ヘッドコーチ
「まずクボタに勝ててうれしい。最近チームが不調なのでようやく勝てたという感じ。ワイルドカードが楽しみ。
シーズン中のいろいろな流れの中でミスが起きた。主な原因はコミュニケーション不足で、チームとしてまとまって改善していこうとしたがまだ波がある。
コンスタントに同じレベルでゲームをしていくことが上へあがっていくためには必要で、まだ重要なところでのミスが多く、そこを無くしていくといいチームになると思う」

○坂本和城選手(トンプソン ルーク選手がゲーム後に体調不良をうったえたため)
「ここしばらく負けが続いていて、そういった時は無理に自陣で回して自滅するパターンだった。久々のホームでのゲームで必勝を期して臨んだ。今日はもっとシンプルにFW勝負を徹底し、まずキックで相手陣、入ったらFWで行くと明確にしたことがうまくはまった。今までとは違うラグビーができたと思うし結果には満足している」

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